デフレは利潤率が我国において飽和に達した結果の現象。

現資本主義の大きな欠点の一つは、右肩上がりでないことには成り立たないこ
とである。

宮沢蔵相は巨大な赤字国債をだした。
景気回復というのは、利潤率が大きくなることをいう。
しかし、すでに100ギガのハードディスクに999ギガまで使用していてい
かに圧縮しても、圧縮してももう、隙間がなくなった、こういう現象なのであ
る。

現資本主義の最大の欠点は、右肩上がりでないことには、つまり、利潤率が適
正に確保されないことには社会すべてが機能停止することである。
----------------------------------------------------------------------
これはアメリカにもいえている。

帝国主義は、利潤率を異国の地で確保する起死回生の威力であったが、コスト
がかかりすぎた。ならばと自由貿易主義で、利潤率の飽和までの利食いをして
きたが、空腹を満たすほどのものではなかった。
リカードの比較優位は自由貿易のバイブルのように言われてきたが、ここには
力の強いものが力の弱いものを食い尽くすという真実がいまや学問的にも確認
されている。(比較逓増の国が勝つ)。

アメリカは新戦略に踏み込んだ。イラク戦争にそれを見る。
事件は起こるのでなく、起こせばよいという発想。事件が起こったからには出
動があたり前、警察として。国際貢献とは新帝国主義といわれるゆえんであ
る。コストは、周辺国からかき集める。自国のみが生き残る。日本がこれに乗
るなら、原理的には最後は日米決戦まで行かねばならない道である。

----------------------------------------------------------------------
利潤率を追求する限り、我国も全世界も、袋小路である。
中国も無論、ここに行き当たる。

中国の膨張主義は、無論ありうる。だが、中国のそれと日米の膨張主義とが衝
突する必然に向かって暴走することが我国にとって妥当だろうか。断じてノー
である。
我国は次世代の雛形を作らねばならない。反ファシズムのこの一点で結集する
にはどうすればよいか、ひな型とはいかなる経済システムか、その社会での抜
本的な産業様式、社会様式、生活様式とはいかなるものなのか。パンツの共用
社会を想定するアホドモも巻き込んで、追求すべきである。

-- 
Fumimaro mailto:nonomura_f@hotmail.co.jp