イラクから多国籍軍が撤収し、治安権限がイラク政府に移管すると、政治的に基盤が弱い政権では治安の維持が困難だと推測する意見は多い。 しかし自国の治安維持を外国に頼るよりもましだと考える方が妥当と思う。
 確かに治安の維持は難しい。特に宗教、民族間の対立の構図が明確な現状では、必ずしも安定に向かうとは言い難い。 しかし謂れの無い戦闘に巻き込まれ、最も大きな被害者はイラク国民である。 例えイラクが三分割する事になっても、民間人が銃を取ってお互いに撃ち合う事は現実にはあり得ないと思うし、期待したい。
 最も多くの犠牲を払った国民の理性に期待し、外国軍は必要最小限の補助を行うに止めるべきと思う。 民生の安定に何が必要かは誰もが判っている。
 内政に干渉しても、ナショナリズムを掻き立てるだけで、反発こそ持っても感謝はあり得ない。
 新たな政権に対し、協力する事が唯一の方法で、民生の安定の為の協力を明確に行う事が唯一の方法だろう。
 一時的に自衛隊の(空自)任務が増大しても、以前の様な戦闘空域飛行とは異なる故、輸送部隊の増強が問題とは思えない。むしろ陸自の撤退と引き換えならば、ある程度やむ得ないと言える。 必要ならばイスラエルに駐留している部隊を移動してでも、今必要としている所へ協力すべきと思う。