北が核実験を行ったらしいとの報道があった。
 数週間前から、自衛隊のEP3Cの飛行時間、発進回数が通常と異なり、他の動きからしても多分通常では無い事態が起こっていると思う。
 推定500Ktと言われるが、完全にシ-ルドされていれば、風の方向等から見ても大きな直接影響は無いと思う。
 北はスペ−ドのエ−スをきってしまった訳だが、次のカ−ドが無くなった状況では今後益々困難な局面に向かう事になる。

 韓国も流石太陽政策の継続は出来ないだろうし、貿易外収支の見直しを行わざるを得ないだろう。
 金大中から始まった政策の失敗を明確にしてしまった。 日米韓の連携は実質的にはこの時代から韓離れが始まっており、政権交代を含む大きな転換を余儀なくされてしまった。政策的には30年以上逆行する事になる。
 中国は最大の援助国であり、且つ最大の投資国で、実質的な経済を握っているが、今後支援や交易を縮小しなければ中国自身が国際社会から孤立する事になり、難しい立場に立つ事になった。 中国経済は成長の第二期に至っており、人件費が安い時代から脱却し、高付加製品の生産に差し掛かったところであるので、対応次第では今迄の様な発展そのものが阻害される。
 加えて難民対策もあり、大変だと思う。
 北を崩壊させずに、国際社会に復帰させる役目にある立場としては、計り知れない難問を突きつけられたと感じているだろう。
 
 日本は当初の警告の通り、全面的な禁輸処置と船舶航空機の監視に至るだろうが、北の港湾への寄港船舶を含むかなり厳しい対応を必要とされる。
 アメリカは当面二正面作戦は取り得ないので、休戦協定発効時点での対応となり、船舶の臨検を頻繁に行うだろう。
 当分は交渉の相手がいない状態と言える。

 核開発自体は北の固有の権利なので、単純に出来たかと思うだけだが、 此れに拠り国連を介しての食糧援助を行って来た多くの国は援助の実行を先延ばしするだろうし、その援助の大半を占める日米韓豪を援助出来ない状態にしてしまった。

 北の指導者は肥満体なので、空腹も餓死も念頭には無い様子だが、北の国民が何時まで耐えられるだろうか? 内に目を向ける指導者ならば取り得ない行動だ。 自らの終焉の端を開いたとも言える。
 如何に、大きな犠牲無く安定させるか至難の業と思う。