少子化
少子化は20年以上前に判っていたとの投稿、実際はもっと前に判っていたのではないかと思います。
私は所謂、団塊の世代です。我々の世代、多分私だけでないと思いますが子供を社会に送り出す迄に概ね家を一軒半建てるだけの費用が必要とされていました。しかし現実には子供が大学に行く為には下宿代を含めて一人当たり1200万円程度必要としました。 決して返済される事の無い資本投下と考え、奨学金を使う様にはしましたが、本人が返済すること無く結局全額を親である私が返済しました。
教育の義務は中学校迄ですが、今では新幹線の御陰で駅弁の数よりも大学の数が多く、益してバブル崩壊の時期に卒業する事となり、大学院に行った方が就職に有利とさえ、学生課から指導を受けた様子でした。
大学、大学院は研究の場と考えている私には理解し難い現実が有る様子です。
年金の基準納付期間は40年として計算してある様子ですが、大学卒業では定年延長しない限り期間が満たない状況にあり、まして大学院卒業では、厚生年金を負担する期間は最大36年となります。
生産労働人口に50歳以上の人を1として算入する事自体身体能力から言えば無理な話で、のらりくらり仕事をしている役人の数合わせに過ぎません。
製造業の多くは賃金のピ-クを45歳程度にしています。生理学的には合理的な理由が存在しますが、晩婚化が進んだ現在では最も支出がかさむ時期から賃金は減少します。
30歳を過ぎての出産は高齢出産とされていましたが、現在では高齢出産と言う言葉は死語になっています。
最多分布帯と思われる26歳で結婚して、29歳で第一子を出産すれば、第二子は32歳前後になります。子供二人が社会人になる頃には窓際に座っている可能性が高く、必然的に第三子は考える事すらあり得ません。
私の同期生ですら、平均出生率は0.7未満です。同世代の出生率が1.2以上あったのは、早くから社会に出られた中卒、高卒の方々の貢献が大と言えます。
生涯賃金は高卒と学卒には大きな差は見られません。同世代の中卒の方も特殊技能を持つ人は学卒より多い収入を得ています。
少子化の解消は学歴偏重社会の結果です。学歴よりも能力偏重にすれば、学力の無い学生が大学に存在する事も無く、個々の特性を生かした生活設計が可能となります。
学力の無い学生の為に高校程度未満の基礎学科の試験をして単位を認定する大学にも問題がありますが、実際には高卒と同等扱いされている大学に取り敢えず大学と進学させる親馬鹿に大きな責任があります。
せめて大学は能力に応じて、出来れば全員奨学金受給として、奨学金が受給出来なければ進学出来ない程度の厳しさが無ければ最も技能を身に着けやすい年齢を遊んで過ごし、有能な技術者すら日本からいなくなります。
将校だけでは戦争は出来ません。同じく現場に入る技能者がいなければ現場は動きません。 今世に残っている物は適当な人員構成から生まれたものです。
コンビニでバイトしてやっと卒業しても、企業側が学卒と認めない大学にやっきになって行かせる親は決して賢い親では有りません。
少なくとも、私の部下になった人を学歴で見た事は有りません。毎年同じ条件で昇進試験、検定を行いました。残念な事に30歳以降大きな差は見られません。むしろ判断力、決断力に於いては学卒の方が劣る感じをもっていました。
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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