学識者の見解
2015年の第3次世界大戦および2039年の第4次世界大戦の戦禍によって、世界人口
が2045年には約7000万人にまで落ち込んだ。想像もできないほど悲惨な戦いであっ
たことを、非常に数少ない戦火を逃れた電磁気文書は語っていた。
2871年現在の世界人口は、約15億人で安定して増え続けている。
先月の12日に極東のヨーパン島ミヤーコ自治区から、学者の興味を駆り立てる金属
物が考古学者によって発掘された。
それは二つの穴のあいた中空の球体で、その小さい方の穴にはチューブ状の金属が
接合されていて、大きい方の穴の方向にはアーチ上の金属がピンで接続されている。
各分野の学識者たちが解析した結果、原始的なパーソナル反重力装置のポテンシャ
ルフィールドエンジンのサブチェンバーである可能性が非常に高いとの見解を示した。
その推定の決め手となったのは、非常に特徴的は物体の形状であった。
29世紀後半に入った現在でも、定説となっている。
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その物体は21世紀以前にヤカンと呼ばれていた湯沸し容器であった。
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-Lettuce-
Hamada,Tetsuji
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