勝ち馬ってなんだ。勝ち馬に乗れると思っている日本人よ。
勝ち馬ってなんだ。
そんなもの、ないよ。

大学教授になって無事定年まで勤めれば
勝ち馬か?

子供や孫は、核爆弾で死ぬ。
子孫は消滅する。
君自身が死んで終わりじゃないんだ。

それでも勝ち馬に乗っていると言えるのか?


宇井純の失った20年は、無駄だったのか?
ばかいうなよ、
宇井純はその20年こそが、生きてた時代だった。
生きてる人間にはそれが分かる。
貴様も、生きてるって言ってみろ。


この椅子に座ったら一生安泰だなんて椅子は
ペテンの椅子だ。
幻想の椅子。

陸軍大将になっても自決した。絞首刑で死んだ。
一高、東大で知事になっても追放で失意のうちに死んだ。
のぼり詰めても地獄が待っている。
それが歴史だ。

一昔前は金融機関は花形職業だった。
だが合併、支店閉鎖で、多くは追い出されていった。

公務員?それの何処が安泰なんだ。
官僚になれば安泰?
一握りの勝ち組らしきものに乗ったつもりでも、
公務として戦争を推進し、公務として人民を圧殺する歯車となり
兄弟の血をすすり、悪魔に魂を売り渡して、
それでも貴様の心は安泰だとでも思っているのか。

こんどの戦争に勝者などはいない。
勝ち組の神殿も核の廃墟となるのだ。
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明日はどうなるか分からない。
あさっては、どうなるか分からない。
10年後は、20年後は、30年後は、
どうなっているか分からない。

安泰な椅子など、何処にもありはしない。
座れるものなら座ってみろ、そう叫んでる椅子しかないのだ。

勝ち馬の幻想など蹴飛ばせ。
勝ち馬など幻想なのだ。

見よ、我が国会を。
思想、信条の自由を拘束され、
ファシスト宰相にいっせいに拍手を送るチルドレン親衛隊。
こんなナチスもどきが、君達は、いつまで続くと思ってるんだ。
ナチスは滅びるんだ。

思想の自由を持ち、言論の自由を謳歌し、
死ぬまで生きる人生ほどすばらしいものはない。
座れるものなら座ってみろ、という椅子に、
「よーし、座ってやる」といって座ってみろ。
そうすれば、人間の力と人間の喜びが沸いてくる。
宇井純の20年こそがそれなのだ。

そういう椅子こそが、人生の喜びなんだ。
この椅子に座れば一生安泰などという椅子はペテンの椅子だ。

勝ち馬など蹴飛ばせ。
地獄への亡霊だ。

思想、思想信条の自由を堅持し、
目いっぱい汗を流して生きることこそ人間の喜びだ。

そのとき政治は変わる。
この手で政治が変わる。

勝ち馬の幻想に魅入られた現代人よ、
勝ち馬乗り幻想がある限り、
理想的憲法こそが、最強の現実なのだ。
美しい憲法こそ、最強の軍事力なのだ。
勝ち馬に恋焦がれる、幻想人には、
美しい憲法こそが、最強の政治力なのだ。

いつか、君達が、美しい憲法を血肉としたとき
もはや幻想の勝ち馬から目が覚めたとき
美しい憲法こそが、最強の軍隊であったことを知る。

この道に進むのか、それとも一億総勝ち馬買いで
総身投げの破滅に向かうのか、歴史は僕等を試している。

生きるなら、子孫を生かすなら、今、生きてるって言ってみろ。
10年後ではない、20年後ではない。今、この瞬間を
「生きている」って言ってみろ。
思想信条の自由を悪魔の手から取り返し、
「生きている」って言ってみろ。

勝ち馬の幻想を打ち破れ。
美しい憲法こそが、最強の軍事力であり
美しい憲法こそが、最強の政治力であるこの現実を見抜け。
さもなければ、奈落の廃墟が訪れる。
廃墟の空にあざ笑うペガサスが充満するのを見て
その幻想を見ながら、最後の日本人が倒れてゆくのみだ。

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Fumimaro mailto:nonomura_f@hotmail.co.jp