先週だったか?日経新聞の社説に北の核武装は日本に取っては、アメリカのキュ−バ危機と同様の危機であると米国では言われているが、日本人は全く危機感を持っていない。との記事が載っていた。
 当然危機を煽るものではなく、非常に冷静な記事であった。
 考えてみれば、アメリカから見れば一衣帯水のキュ−バと日本から見た同様一衣帯水の北朝鮮は同じに見えるのかも知れない。何れもカリスマ的な反米指導者に率いられた小国であり、想像すらしなかった核兵器を突如配備しようとしている。
 異なるのはキュ−バは配備を見合わせる代償として、ソビエトからの援助を確約され、戦略的にも大きな役割を果たす事になったが、北へ支援を好んで行う国は居ないし、戦略的にも余り意味を持つ距離でも位置でもなくなった。
 ただし、日本にとっては潜在的な脅威である事には変わり無いが、対ソ、対中の脅威に比較すれば蚊と熊蜂程の差がある。常に最前線に位置している日本人にとって見れば、何時実用化する核兵器よりも、既に実用化し、確実な運搬手段を持つ国の核兵器の方が遥かに脅威であり、冷静でいられるのかも知れない。
 首領様は手持ちのカ−ドも少なくなり、何を考えているのだろうか?
 皆、彼の言動には驚かなくなってしまっているので、苦悩している事だろう。