新城@筑波大学です。こんにちは。

kirahoshi1@excite.co.jp writes:
>> 技術的には、検索エンジンの結果を個人毎に調整するのは、既に行われています。
>> 「フィルタバブル」といいます。これは普通は検索結果を個人化するということ
>> なのですが、同じ技術で、選挙で特定の候補が有利になるような結果にするのは、
>> 簡単にできるでしょう。
> 前段と後段に飛躍があります。
> 「フィルタバブル」と呼ばれる機能の効果は、せいぜい支持者を熱狂的な支持者
> に加速させるか、あるいは反対者を強烈なアンチにするくらいのもの。

「フィルタバブル」を狭い意味で解釈しても、それはかまいません。それは細か
い話です。

大きな話は、Web検索エンジンが自分たちに都合の悪い話を、「偽ニュース」とし
てフラグを立てて、それを検索でヒットしないように細工しているということで
す。今までは、密かにやっていたのが、今は「偽ニュース」という用語が定着し
てきて、あからさまにやるようになりました。

    http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/post-755b.html
    グーグルの新アルゴリズム、左翼、進歩派ウェブ・サイトへのアクセスを制限
    Andre Damon and Niles Niemuth 2017年7月27日
    (マスコミに載らない海外記事 2017年7月29日 (土))

そういう Web検索エンジンに対抗する方法の1つは、「フィルタバブル」の所でも
出てきた、https://duckduckgo.com/ 。

このページにもある「シリア アメリカ IS」というベンチマークは、すごいな
あと思いました。アメリカが IS を生んで育てたという話は、マスメディアの
ニュースになかなか乗らない話です。別の筋から既に仕入れている情報ではあり
ましたが、DuckDuckGo ならすぐ出てくるのはすごい。

kirahoshi1@excite.co.jp writes:
> 検索順位の操作や、オートコンプリート機能で得票を操作されちゃう人って
> どんだけ〜 (IKKO風に)

操作される人を放置してもいいという話はあるけれど、主権者か外国企業に制御
されると、自分の税金まで変な使われ方することになるので、なんとかしたいわ
けです。EU なら、こんなことはするわけです。

    http://toyokeizai.net/articles/-/179145
    EUがグーグルに制裁金3000億円を下した理由
    枢要を牛耳る米国ネット企業に危機感を抱く
    2017年07月05日
    熊村 剛輔 :アドビシステムズ マーケット ディベロップメント エンジニア /ライター 
    東洋経済オンライン

2ページ目に、こんなことが書いてありました。

    そのうえで、グーグルショッピングが、EU経済圏内で支配的な立場にあるグーグ
    ルのインターネット検索結果のページ上で、目立つ形で取り扱われているという
    ことを深く懸念している。それは現在の消費者にとって、検索エンジンが情報の
    主要な窓口になっているからだ。言い換えれば、現在EU経済圏における消費者の
    購買活動や商取引は、EU外の一企業が支配的な立場に立ち、コントロールできる
    状況にあると解釈することもできる。これこそがECが最も危機感を抱いている点
    だ。

これは「買い物」の話ですが、「偽ニュース」はどうするんだろう。

\\ 新城 靖 (しんじょう やすし) \\
\\ 筑波大学 情報工学        \\