f_nはΣ可測関数とする。もしf_n≧0 μ-a.eならば∫_ΩΣ[n=1..∞]f_ndμ=Σ[n=1..∞]∫_Ωf_ndμを示せ
お世話になっています。
(Ω,Σ,μ)を任意の測度空間とする。∀n∈Nに対して,f_nはΣ可測関数とする。
もしf_n≧0 μ-a.eならば∫_ΩΣ[n=1..∞]f_ndμ=Σ[n=1..∞]∫_Ωf_ndμを示せ。
と言う問題です。
f_n≧0 μ-a.e だから測度μにおいてμ({x∈Ω;f_n(x)<0})=0と書けると思います。
"Measure and integral by Richard L.Wheeden"
で
http://beauty.geocities.jp/noname45754/Analysis/Lebesgue.jpg
http://beauty.geocities.jp/noname45754/Analysis/Lebesgue1.jpg
を見つけました。
これに習って,解いています。
f(x)=Σ[n=1..∞]f_k(x)と置くと,∀m∈Nに対して,f(x)≧Σ[n=1..m]f_k(x)なので
(∵{f_k}は非負可測関数列)
∫_Ωf(x)dμ≧Σ[n=1..m]∫_Ωf_k(x)(∵μ積分の性質)
=Σ[k=1..m]∫_Ωf_k(x)dμ,∀m∈N.
よって,∫_Ωf(x)dμ≧Σ[k=1..∞]∫_Ωf_k(x)dμ
即ち,∫_ΩΣ[k=1..∞]f_k(x)dμ≧Σ[k=1..∞]∫_Ωf_k(x)dμ.
一方,lim[j→∞]f_k^j(x)=f_k(x) …① なる非負な単調増加の可測単関数列{f_k^j}が採れる(∵??)
そこで,s_j(x):=Σ[k=1..j]f_k^j(x) …②とすると,s_jは単調増加な非負単関数となる。
この時,lim[j→∞]s_j(x)=f(x)となる
(∵∀j∈Nに対し,s_j(x)≦f(x)なのでlim[j→∞]s_j(x)≦f(x).
他方,∀m∈Nに対し,lim[j→∞]s_j(x)≧lim[j→∞]Σ[k=1..m]f_k^j(x)(∵jを十分大きくすればいずれj>m)
=Σ[k=1..∞]f_k(x)(∵①).
故に lim[m→∞]lim[j→∞]s_j(x)≧lim[m→∞]Σ[k=1..m]f_k(x)ならばlim[j→∞]s_j(x)≧f
(x))
よって定理10.20が使えて,lim[j→∞]∫_Ωs_j(x)dμ=∫_Ωf(x)dμ …③.
そして∀j∈Nに対して,Σ[k=1..j]f_k(x)≧s_j(x) …④ なので(∵②)
Σ[k=1..∞]∫_Ωf_k(x)dμ=lim[j→∞]Σ[k=1..j]∫_Ωf_k(x)dμ
=lim[j→∞]∫_ΩΣ[k=1..j]f_k(x)dμ≧lim[j→∞]∫_Ωs_j(x)dμ(∵④)
=∫_Ωf(x)dμ(∵③) =∫_ΩΣ[n=1..∞]f_ndμ
そこで質問なのですが上記の「非負な単調増加の可測単関数列{f_k^j}が採れる」理由が分かりません。
どうして採れるのでしょうか?
あと,「f_n≧0 μ-a.e」という条件は何処で使えばいいのでしょうか?
吉田京子
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