今更「鬼灯の冷徹」を一気観して実にウケた小生。

#やっぱウカ様はこうなるのね(草原 。














おはようございます。
大和郡山のブラストマインダー、麻上 迦楼羅@ZAQ大阪です。
生誕祭につき風船が飛んでいます。

関西地上波限定(一部有線あり)かつ麻上の守備範囲内の作品で、6月から
7月にかけて終了した「テレビ用(一部は配信用)アニメーション作品」の
寸評です。
いつものようにf.r.a 公式採点方式&公式記号方式(バカ)で採点しています。
同じ物を付点再評価・誤字脱字修正したものをFani通の原稿としていま
すが、付点はf.r.a の方がより麻上です。

なお、コロナ騒動で放送予定が変わってしまった作品は再スタートからカ
ウントし直すものとします。例えば「放課後ていぼう日誌」は本来は本稿
に入るスケジュールでしたが、7月再スタートのため次稿に回ってます。
この処置に伴い多発した「カドカワ春のパン祭り(違)」や「動画工房春の
パン祭り(違)」などの再放送群は、中身が「再放送」ですからモチロン無
視しています。

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●『かぐや様は告らせたい2期』(毎日放送<TBS系>)
 総合:4(開始時評価:3.5)
 ストーリー:3.5+ ビジュアル:3.5+ キャスト:3.5 楽曲:3
 個人的評点 OP:3 ED:3           A-1 Pictures

#1期よりはおもしろかった。

 本作って、「分割」なのか?「単純」なのか?と考える。1期のラストは
「無理矢理にでも終わらせろ」タイプの終わり方でした。ですから、「何で
2期があるんだろう?」と思っていた。ので、本作は「単純2期」と解釈、
その上で。
 生徒会が「満期解散」するという発想は無かった。あれは本(脚本)とし
ては面白いアイディアじゃなかろうか。記憶の限り、他作で満期解散は麻上
は知らない。選挙やって「生徒会の話が始まりますよ〜」というのはよくあ
るが、逆は無いなぁ。あとラス前の「石上スピンオフ」。「本編中にスピン
オフ突っ込んだらスピンオフじゃなかろう(インターミッションか?)」と
我ながら笑うが、敢えてスピンオフと表現するとして。このエピソードだけ
見たらかなりの完成度だ。石上のヒネた性格もなんとなく理解できる。矛盾
で出来てる世の中を上手く説明してる。「この作品に限っては」、「1本の
ただの学園モノ」で片付けてしまうのは少々惜しい。
「1期の“露払い”があるから」2期で存在しうるエピソードも勿論あるの
だが、1期のテイでいきなり2期を見せられても違和感を感じないんじゃな
いかというのが麻上の私見。勿論、石上スピンオフは除いて。もっと大胆に、

#「1期と2期の順序逆にしてないか」、企画段階で既に。

桃華月譚みたいに。それはそれで「なんだあの終わり方は」になるんですが。
伊井野と大仏を生かしておく必要があったり帳尻り合わせないといけないと
ころはたくさんありますが。まだソッチの方がしっくりくると思うのは麻上
だけか。1期2期を入れ換えた上で後側に副題(〜恋愛頭脳戦ってヤツ)あっ
たらスゲーしっくりするんだが。

#ヨサコイソーランには目をつぶろう。校歌も入れたら3回目だが。

 高校の生徒会の立候補演説が討論形式ってのも珍しいのでは。そのマイク
何処から出てきた?



●『LISTENERS』(毎日放送<TBS系>)
 総合:3(開始時評価:3)
 ストーリー:3+ ビジュアル:3.5 キャスト:3+ 楽曲:3
 個人的評点 OP:3 ED:3             MAPPA

 作品が狙っているモノが何なのか分からないのが一番イタい。ブツ切りだっ
たらまだおぼろげにでも見えるんだが、通しだと?が残るなぁ。

 本作は原作無しオリジナルだと何処かで見たんだが、率直にMAPPAに
聞きたい。何を見せたかった? 何を描きたかった? 何を訴えたかった?
 という前置きをして、麻上が「あちゃ〜」と思った点。
・途中で敵方のトップが死んじゃダメ、そこで話がウヤムヤになる。
・“一般人”とプレイヤーの区別が分からない、プレイヤーってああやって
 生まれるのか?
・そもそもプレイヤーとは何者なのかという説明が無い。オリジナルでしょ?
 説明するべき事は説明しないと。
・「μ」って書いてた真空管みたいなやつの“意図・役目”が何なのか分か
 らんかった。
・あのアンプ、結局なに?
・結局、最後は何がどうなったんだ?



●『波よ聞いてくれ』(毎日放送<TBS系>)
 総合:3.5(開始時評価:3.5)
 ストーリー:3.5 ビジュアル:3.5+ キャスト:3.5 楽曲:3
 個人的評点 OP:3 ED:4             サンライズ

#で、何がやりたかった?

 麻上は、このテの作品を「種蒔き作品」と命名します。誰かのクロニクル
ではない、さりとて「誰かの日常」でもない。SFじゃないから実際に起こ
りうる話。ジャンプで言う「俺達の戦いはこれからだ」みたいな。
「ガンダムじゃないサンライズはおもしろい」ので、本作も「おもしろいで
あろう」匂いはプンプンするのに、何を見せたいのかイマイチ分からない。
EDで主人公剥いてきたのなんかスゴいプンプンするのに。
 特に不可解な測線が2本。1つは下階の隣人の“強姦”と“腐ったラム”。
もう1つは金持って逃げた元彼。どちらも「ははぁ、ユニークなエピソード
ですね。で?」感が拭えない。あれがおもしろいと?見せ方はおもしろいけ
ど。

 主人公:カレー屋がDJになる
 主人公の同僚:自分のカレー屋を開く
 交通事故の妹:ネタ職人?構成作家志望?
 AD:Dになる
 構成作家:小説家になる
 その他藻岩山ラジオ関係者:胆振地震からの復旧

と、全員が「さあこれからだ」って終わり方でしょ、だから「種蒔き作品」。
ラジオ局の中ってこんなんよ、って作品でもないし(最初はそうかな?と思っ
た)。
 ただし「続編がある」てのなら話が変わる。1期は文字通り「種蒔き」で、
2期で花が咲きますってんなら腐ってもサンライズ。これだけ仕込んだらさぞ
収穫はデカいだろうと思うんですが、そういう告知は今の所無いし。サンライ
ズの仕事だからというのもありますが、この「命題の解」を得るためにしちゃぁ
イヤにテが込んでるなと。「すごい素材集めたけど料理しない」みたいな。地
震の描写で作品が終わるというのがどうも腑に落ちない。

#話の中心にいるのが主人公なのは確かなんだが、主人公のクロニクルではな
 いんだよなぁ。



●『グレイプニル』(サンテレビ<独立U局>)
 総合:3+(開始時評価:3)
 ストーリー:3+ ビジュアル:3.5+ キャスト:3 楽曲:3
 個人的評点 OP:3 ED:3           PINE JAM

#据わりが悪い。

 米田さん(監督)とパインジャムは鬼灯の冷徹で仕事したことがあります
(パインジャムは2期で1回だけ下請で来たことがある)。なので、パイン
ジャムが“一発屋”ではないことは直ぐ分かるんですが、なんかエロアニメ
屋みたいというかAV屋みたいというか。「日本のスタジオ」っぽくないと
いうか。全体的に「手法がエロアニメ」。こういう原作なのか米田さんがこ
ういう指示を出したのかさぁどっち? まぁ最近では珍しいスタイル。
 「珍しい」の陰に隠れていますが、話が変。どうも釈然としない。『波よ
聞いてくれ』を「種蒔き作品」と評しましたが、本作の場合も「花に相当す
る部分を見ていない」のは同じなんですが、「伏線蒔いた」の時期はとうに
過ぎてる(飛行機で言うV1速度みたいな)のに「何も無い」んですね。その
まま終わるし。続きがあるという話も聞かないし、これはモヤモヤする。い
ろいろと“発芽”してるんなら世話しなきゃと思うんですが、「おいおい世
話しないのか?」と。本作を「種蒔き作品」と評するのはすごい抵抗がある。
「種蒔き」と言うよりは「逃げた」。
 これが商売に走ると「あのね商法」ですが、そういう感じでもない。単に
金が無いだけかと言うと(無いでしょうが)それなりに絵は描けてる、余計
な絵を差込む余裕まである、、、不思議だ。着ぐるみの首ブッ千切った時は
「おぉ!」と思ったけど簡単に修理してそれっきり。終わり近くで着ぐるみ
のストラップチャームが出てきたけど結局あれが何なのかは明らかにされず。
その他色々明らかにされず。これっだったら「原作に追いついたので一旦停
まりま〜す」と言われた方がまだすっきりする、言わないでしょうが。原作
に力が有れば2期やっても良いと思うんですが、無いんだろうな。あるいは
誰も2期の判断出来ないだろうな。万が一2期の話が持ち上がっても良いよ
うに“連結器”は付けときますよ〜〜〜が精々で。「そう簡単に完結してる
原作を用意出来ない」のは分かるんですが、原作が途中としても本作の場合
「切る」ところはそこじゃない。

#「グレイプニル」の意味も結局分からず仕舞い。
##〈邪〉だけを追いかける分にはまあまあそれなりに。



●『乙女ゲームの破滅フラグ(以下略)』(J:COM経由)
 総合:3(開始時評価:3)
 ストーリー:3 ビジュアル:3.5 キャスト:3 楽曲:3
 個人的評点 OP:3 ED:3           SILVER LINK.

 なんだろう、このモヤモヤ。舞台設定もカタリナの行動原理も説明されて
いるけど、どういう作品なのか把握しきれなかった。

#作業服着てほぉかむりしてデフォルメ顔で畑でほおけているカタリナが一
 番あたまに残ってる。もうひとつは成長したカタリナが「これぞ悪役令嬢」
 と言わんばかりの悪っっっっっっるい顔でコッチ向いてるやつ。



●『八男って、それはないでしょう!』(J:COM経由)
 総合:3(開始時評価:3)
 ストーリー:3+ ビジュアル:3+ キャスト:3 楽曲:3
 個人的評点 OP:3 ED:3            シンエイ動画

#杉田(中の人)が悪役(?)って何かあったっけ?

 元々が気にしていなかったんで、終わったとて「ああ、終わりましたか」
という印象なんですが、それだけでしたら小生が寸評を書かないわけでして。
 2話だったかな?アンデッドの師匠に師事し、“暖簾をもらった”らその
手で「弟子が師匠を浄化する」の話は、絵も芝居も良く出来ていた。本作を
採用した理由はそこにある。「老兵こそ兵法を知る」。
 で、その弟子(主人公ね)はコナンみたいなヤツで「見た目はガキ、中身
はサラリーマン」ですから、「子供が親先生と離されて駄々こねてる」のと
はちょいと違うのですよ。ここの表現、「老賢の知」。「才能はあるが所詮
子供のオツム」だったら何処にでもある“子供向け作品”で、安い本(脚本)
だと「たとえアンデッドであっても、自分の手で親兄弟をあの世に送る」な
んて出来なくて、ウダウダしてる間に事態が悪化してその後にひと騒動ある
ものですが、本作の主人公の場合「中身はサラリーマン」ですから、「放置
したらどうなるか」分かるんですね。師匠を浄化するのが得策なのは重々理
解してるんですね。理解しているんだけれど人情として浄化を躊躇う葛藤が
「麻上が理解できる葛藤」として存在するんですよ。よくある「あなたを置
いて私だけ先に行けない」には時々イライラする小生ですが(これを『友情』
と履き違えている短絡者の多いこと)、本作のこの「理解できる葛藤」は実
にスッキリ、良く出来ていた。シンエイ動画、伊達に古いだけじゃない。こ
れが「いぶし銀」というやつか。
 と言う具合に「ピックアップすると良い」エピソードは有るんですが、通
して観るとやっぱり3なんよなぁ。最大のモヤモヤが、「転生先がチート」
になるのかどうか。少なくとも初話は「タダの子供だが魔法の素質は持って
いた」ということになってます。なので「ちょっと違う」と判断し本作を採
用したのですが、でも元服した頃にはチートっぽくなっていて、古代龍を倒
して“成金”になった所から「それでは本題行ってみよ〜」ってのが本作。
その頃にはチートなんです。ので、「なんだ結局チートなのか」に帰着する
んですね。「そのエピソード要る?」ってのも何カ所かあるし。ただ、ラス
トの「豚肉の味噌炒め」で「転生前に戻る」という『終わらせる気満々』の
ラストを見たら、「こういうのもアリか」という気になったのは白状しよう。


******敵機襲来!敵機襲来! バルキリー隊全機スクランブル******
                         karura@occn.zaq.ne.jp
アニメアールを応援しています           麻上 迦楼羅(竹田 貴博)
********六星占術だと、私は土星人になるらしい***********