いつも大変お世話になっております。

[命題] E_αを集合(但し,α∈A,#A=アレフ_1). その時,Π_{α∈A}E_α=∩_{α∈A}E_α …(*).

を証明に取り組んでいます。取り敢えず非可算集合の添数集合での直積集合を下記のようにして定義してみました。


[対集合の公理] もしx,yが集合なら{x,y}も集合とする。

次の定理を超限帰納法という
『「(A,≦)を整列集合とし,P(x)をxを変数とする命題とする。
その時,∀a∈Aに対して,a>∀x∈Aに対してP(x)が成立と仮定するとP(a)も成立するなら

全てのx∈Aに対してP(x)は成立する』

そこで直積集合を次のように定義する。
『(C,≦) (但し,Cは任意の整列集合(非可算集合の場合も考える)) を添数集合とする。


その時,Π_{c∈C}A_cを超限帰納的に次のように定義する。
Π_{c∈C}A_c:=(Π_{C∋c'<c} A_c')×A_c
この時,Π_{c∈C}A_cが集合になる事は次のようにして証明できる
「(a_c',a_c)を集合となる,
何故なら,c'':=∃minC(∵整列集合の定義),
よって,(a_c'',a_c''):={a_c''}(={a_c'',a_c''})は明らかに集合(∵対集合の公理).
その時,"∀c'<cに対して,{a_c'}は集合"と仮定すると
(a_c',a_c):={a_c',{a_c',a_c}}も集合となる(∵対集合の公理).
従って,cについての超限帰納法より,∀c∈Cに対して,(a_c',a_c)は集合.
従って,(Π_{C∋c'<c} A_c')×A_c:={(a_c',a_c);a_c'∈A_c',a_c∈A}と直積集合を定義できる」』

[定義] Λを集合とする。 その時,もし∀λ∈Λ, A_λ≠φ その時 Π_{λ∈Λ} A_λ≠φ (∵選択公理).
そして,Map(Π_{λ∈Λ} A_λ, ∪_{λ∈Λ}A_λ)をΠ_{λ∈Λ} A_λから∪_{λ∈Λ}A_λへ写像の集合とする。
その時,f∈Map(Λ,Map(Π_{λ∈Λ} A_λ, ∪_{λ∈Λ}A_λ));Λ∋∀μ→f(μ) such that Π_{λ∈Λ}
A_λ∋∀(a_λ) → f(μ)((a_λ)):=a_μと定義する。
この時,このf(μ)は直積集合Π_{λ∈Λ} A_λのμの射影と呼ばれ,proj_μと表記する。



それでもって証明を試みてみます。

[命題] E_αを集合(但し,α∈A,#A=アレフ_1). その時,Π_{α∈A}E_α=∩_{α∈A}E_α  …(*).
[証]
整列定理より,Aの整列集合をA'とすると
(i) 今,∃m:=minA'と∃m':=min(A'\{m}) (∵整列定理),  Π_{i=m}^m' E_i =∩_{i=m}^m'
E_i は添数集合が有限集合なので明らかに成り立つ。その時,
(ii) ∀α∈A'を採ると,∀c<αに対して,Π_{A'∋c<α}E_c=∩_{A'∋c<α} E_c …(**)が成り立つ。
その時,
(iii) Π_{A'∋c≦α}E_α=(Π_{A'∋c<α}E_α)×E_α (∵上記の非可算な添数集合での直積集合の定義)
=(∩_{A'∋c<α}E_α)×E_α (∵帰納法の仮定(**)) =(∩_{A'∋c<α}E_α)∩E_α
=∩_{A'∋c≦α}E_α (∵可算添数集合の共通部分の定義)
=(∩_{α∈A'}E_α.
従って,α∈A'についての超限帰納法よりΠ_{α∈A'}E_α=∩_{α∈A'}E_α が成り立つ (終).

、、、とここまでできたのですが整列集合ではない添数集合Aの場合はどのようにして(*)が示せますでしょうか?


吉田京子