ウィーン国立歌劇場:バスティアンとバスティエンヌ
2006.11.18 Wiener Staatsoper (Vienna)
Opera for Children
Jendrik Springer (Cond), Diana Kienast (Dir)
Laura Tatulescu (Bastienne), Cosmin Ifrim (Bastien)
Marcu Pelz (Colas)
1. Mozart: Bastien and Bastienne
ウィーン国立歌劇場の「子供のためのオペラ」を家族で見てきました。
今年はモーツァルトイヤーにちなんで,12歳で作曲したミニオペラ,
「バスティアンとバスティエンヌ」が出し物です。会場はメインの
歌劇場ホールではなく,その屋上に設けられた特設会場。この日は
午後3時の開演で,2時半にようやく入口が開いたのですが,インター
ネット予約からチケットに交換しようと窓口に並んだところ,私の前に
すかさず割り込んだおっさん2人はどちらもこの公演ではなく別の日の
公演に関するクレームだかキャンセルだかが目的で,おいおいおっさん
そんなのは後にしてくれよ,こっちの公演は全席自由だから一秒でも
早くチケット交換して入場しないと席が取れないんだよ!とムカムカ
しながら並んでいたら,対応した窓口のおじさんも早々にていよく
追い払ってくれたので,無事チケット交換し,何とかまだ人の少ない
うちに会場入り。しかし最終的には席は超満員に埋まっていました。
半分以上は子供(だいたい小学生)で,残りは付き添いの大人でした。
ドイツ語オンリーで当然字幕などもないので,東洋人の子供はうちの
娘一人だけでした。
歌手3名,ダンサー7名,子供2名,オケ10数名という少人数ながら,
子供を飽きさせないよう随所に工夫を凝らした舞台で,私にも十分
楽しめました。バックで上流貴族の踊りや羊の扮装やらを目まぐるしく
披露するバレエ団の若者7名はここのバレエ学校の生徒のようです。
元々舞台が小さい上に観客はほとんど子供なので,バスティエンヌが
(ただでさえ体格のよいところ)さらに大きく見えて可笑しかった
です。バスティアンも小太りの兄ちゃんで,なかなかお似合いの
カップルでした。バスティエンヌに焼きもちを焼かせようと,いかにも
といった感じの白人のべっぴんさんにまとわりつく場面では,我々の
隣りに座っていたお父さんがツボに入ったのか,顔に手を当てながら
「ヒッヒッヒ」と,必死で笑いをかみ殺していました。
歌手もオケも皆若そうで,演奏や歌唱はもちろん悪くはなかったのです
が,何となくそれなりで,「ウィーン国立歌劇場」として期待した
ほどのレベルではなかったので,この「子供のためのオペラ」は若手の
登竜門か,あるいは鍛錬の場といった位置づけなのでしょうかね。
ともあれ,なかなか面白かったので,機会があれば皆さんも是非どうぞ。
値段も安いし,お薦めです。
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はっしー@ぶだぺしゅと 演奏会備忘録
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Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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