今追いかけているテレビ作品だと、Aチャンネルが前を走ってるかな。
次が日常あたりか。小生は釘宮病キャリアじゃないんで、ロッテもアリア
も何とも思わない。むしろ、釘宮におんぶにだっこになってるヘッドスタッ
フに反感を覚える。地道にコツコツなのが組曲。ごーいんぐまいうぇいな
のがいつものようにブレインズベース、ほんと「我が道を行く」だわ。






おはようございます。
大和郡山のブラストマインダー、麻上@ZAQ大阪です。



 関西地上波限定かつ麻上の守備範囲内の作品で3月から4月にかけて終
了した「テレビ用アニメーション作品」の寸評です。いつものようにf.r.
a公式採点方式(バカ)で採点しています。順不同で、全くもって唯我独尊
な感想文になっています。

地震のイレギュラーがあったとは言え、投函時点が”歯の日”って、とう
とう遅筆極まる。

今期の「レコーダー回したけど時間切れ」はテガミバチ2期でした。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

●『銀河美少年』(毎日放送<TBS系>)
 総合:    3 (開始時評価:3)
 ストーリー:3 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3 ボンズ

 久しぶりに榎戸調見たなぁ。でも、何か物足りない。

 多分、伏線はみんな拾ってるんだと思うですよ。ほったらかしにされてい
る「風呂敷」は無いと思うですよ。ヘッドがやりたかったことがどんなこと
だったのかキッチリ説明してましたから、本屋さん(脚本家)の仕事は果た
していると思うですよ。でも、ザメクの扱いが何か軽いのが違和感を覚えた
し、ザメクを宇宙に投棄(違)してからの後の残り数分が妙になおざり感が
漂っていた気がしたのは麻上だけか? ラス前までとラストが釣り合ってな
いように思ったですよ。



●『みつどもえ増量中』(毎日放送<TBS系>)
 総合:    3 (開始時評価:3)
 ストーリー:3 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3 ブリッジ

 ガチレンジャーはどう扱ったら良いんだろう? やっぱ番外? 
 ということで、開始時評価と個人的評点にはガチレンジャーは入れてませ
んが、特記事項は有りまして。

#その努力は買う。

経緯は存じませんが、よくそこまでやった。でも・・・、

赤(役名)赤井ヒロ (役者名)上野飛鳥 (中の人)下野紘
青(役名)青崎徹也 (役者名)梨原尖  (中の人)柿原徹也
桃(役名)春菜桃子 (役者名)白浜あずさ(中の人)大原桃子
黄(役名)黄野由希 (役者名)甲斐口青葉(中の人)甲斐田ゆき
黒(役名)羽黒祐一 (役者名)井田北斗 (中の人)井口祐一

言わんとすることは良〜〜〜く分かる(気がする)んだが、もう少し考えよ
うかwwwwwwwww。
 あと、ガチレンも含めた2話だったと思うんだが、原画か動画だったかの
全員が同じ名字のチンイツだったのがフイた。労力かけるところが違うwwww。



●『レベルE』(テレビ大阪<テレ東系>)
 総合:    4 (開始時評価:3)
 ストーリー:4 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3 ピエロ

#現役でジャンプ読んでた頃にこれ読んだ。

 麻上が現役で週間『少年』ジャンプを読んでいた、、、、

#今は週間『少年』マガジンを読んでます。ジャンプやサンデーより面白い
 し、たまに<邪>があるし。

頃にやってた作品ですから、かれこれ25年ぐらい前の作品でしょうか。お
婿さんを探す種族のエピソードは読んだ記憶があります。そんな作品が「な
んで今頃?」と放送当初は少々”食わず嫌い”感があったんですが、1回目
のカラーレンジャーの話が結構良くできていたのをきっかけに一気視聴。予
想に反して面白かった。ラストのエピソード(弟&許嫁)に至っては「何回
ひっくり返すねん」とモニターに突っ込んでしまった。まぁ、25年前に富
樫氏が既に考えていた訳ですから全部が本屋さん(脚本家)の功績ではない
のですが、それはともかく見ていて面白いと感じたのはウソではない。キャ
ストロールで、ラス前まで「王子」と書かれていたのがラストでは「バカ」
(本名なのだろう)になっていたのは笑った。

#しかしあの王女様、なかなかの切れ者である。あんな女性に想われてみた
 いものである(ないない、、、)。
#全く意識がノーガードの時に、不意打ち的に<邪>を炸裂させていたのを
 麻上は見逃さなかったのであった。



●『放浪息子』(関西テレビ<フジ系>)
 総合:    3 (開始時評価:3)
 ストーリー:3 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3 AIC−Classic
                        ※実際の表記にはハイフンは
                         有りません、便宜上付けて
                         ます
#スコットランドへ行っといで。

 1週飛んだかな?
 あの絵柄で幾ばくか損をしているのが残念。けっして悪いわけではなく、
あれはあれで”味”なのですが、良い意味で「絵がぼける」ので、上手く顔
を描き分けないと誰が誰だか分からなくなるんですな。実際、麻上は最初、
二鳥と高槻の見分けがつかなかった。
 面白いテーマだと思いますが、麻上には対応できる”引出し”が無いよう
で、「どんな内容か?」と問われても上手く説明できない。最初は性同一性
障害の子の話かと思ったんですがそうではなさそうで、単に女装癖がある声
変わり前のショタの話・・・というわけでもなさそうで。
 あたしゃ小学生の頃から早老けで男顔だったもので、第2次性徴前でも完
全に野郎だったものですから、二鳥のような感覚は全く覚えがないのですが、
中性的な顔立ちの男の子は確かにいました。で、だいたい「おとこおんな」
と周りからヤジが飛ぶというのがお決まりのパターンでした。女の子になり
たい男の子の話ですか。今の日本社会、逆のパターンには許容量があるので
すが、男は男らしくというのが、武士の時代以降脈々と伝えられる日本人の
遺伝子なんでしょうな。現実に二鳥のような子が存在していても、いずれ訪
れる体の変化に気付いて「男が女の格好して何が悪い」という発想自体が無
くなるか、それでも無くならなければ性同一性障害に発展するか。今の日本
なら、女装するだけなら捕まりはしないが、職質はされるな。
 第2次性徴までは男女区別が付きにくいと言いますがそれは外見の話で、
外見に意識まで引きずられるとああいう風になるというのは「あるだろうな」
と考えます。でも多くは自然に記憶の彼方に飛んでしまって、着実におっさ
んの道を歩むんですが。中学校1年・2年男子の話でしょ、本作は。第2次
性徴来るか来ないかの微妙な時期だと分かれば、そんなに突拍子もない話だ
とは思いません。

#そして、子供の感性をひとつづつ置き去りにする代償に大人の体を手に入
 れると。



●『インデックス2期』(毎日放送<TBS系>)
 総合:    3(開始時評価:3)
 ストーリー:4 ビジュアル:4 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3 JCスタッフ

#ストーリーとビジュアルの4は、バカ話の面白さでおまけです。
##そしてレールガンの勝ち。スピンオフの方が断然面白かった。

 1期よりは格段にマシになったと考えますが、根本的なところでレールガ
ンと決定的に差がある事象のひとつに、「リアルに痛い」があります。万年
筆で両耳を突いてインデックスの声を聞こえなくしたり、パイロットが空中
で飛行機から落ちるとか。原作がどういう風に描写しているのか存じません
が、気に入らない。擦り傷切り傷程度ならレールガンにもありますが、絵こ
そ無いものの死以外を想像できないとか、死に相当するような痛さとか、錦
織さんの作風じゃないように思うのは麻上の妄想か? そういう絵を使わな
いと面白くならないとヘッドスタッフが考えて出来た絵ならば、あたしゃヘッ
ドスタッフが間違ってると思う。似たようなことは1期でも考えた。
 さらに全編通して気になる事象がもうひとつ、「理論構築がどこかおかし
い」。当麻の真面目セリフを聞いていると、いつもハテナが付きまとうんで
す。ゆえ、決めゼリフが決まり切らず、セリフが咀嚼出来ないから感情移入
ができない。ベントとやり合っていた時の当麻のセリフなんかその最たるも
のです、なんかしっくりこない。
 17、18話のインターミッション辺りまでは1期の反省を踏まえて(?)
結構いい感じに作ってるように思ってた(それでもレールガンに劣る)んで
すが、ラス前から前4週のアクセラレーターの話は、”一見さんお断り”に
見えて仕方ない。「原作は知らないけどアレを理解できた」という人はいる
んでしょうかね? あたしゃサッパリ分からない。結局、1期のラストのエ
ピソードみたく、「風呂敷をたたもうとした痕跡が分からない」話になって
しまったように見受けます。取捨選択を間違えて必要なパーツを省いてしまっ
たために、全体の形が本来あるべき形を維持できなくなったみたいな。レー
ルガンはほぼ全部の歯車がキレイに合ってましたが、本作の場合はモジュー
ルの違う歯車を突っ込んだ歯車列を力技で強引に回しておかしなことになっ
た、、、ような感じと考えます(実際にモジュールが違うと歯車列が組めな
いんで、力技でも何でも回らないんですが)。
 さらに分からないのがオーラス。アレ何? 後日談?? せっかくインター
ミッション前に作った貯金を全部対潰し食い潰しておまけに赤字転落、、、
みたいな印象。

#でもバカ話はおもしろいんだよなぁ。忘れた頃に<邪>もあるし<邪>の
 質も高いし。
##当麻が記憶喪失になった設定は完全に黒歴史で闇に葬られたな。



●『魔まマ』(毎日放送<TBS系>)
 総合:    4 (開始時評価:3)
 ストーリー:5 ビジュアル:5 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:4 OP・ED音:3 シャフト

 面白い解釈であり、おもしろい挑戦でした。馬力が有り余っていた頃のガ
イナックスを思い出しました。ストーリーとビジュアルの5はいずれも、上
手い下手の程度ではなく、発想の可視化が優れている評価です。「その発想
は無かった」と言うやつですな。そのスケール感、テレビに押し込めておく
にはもったいない作品でした。
 あの後日談だと、ほむらは「まどか」という”概念”はあるんだけど、ま
どかがやったことという”記憶”は無くなってると解釈していいのかな。で、
魔女はいないけど代わりに魔獣がいて、ほむらは魔獣と戦い続けていて、ま
どかという個体の存在は無いけどそれ以外の全ての記憶は継続しているみた
いですな。認識されなければ存在しないんだそうですが、その認識を自ら断
つというのは、なんとも寂しく辛いことですな。



●『ドラゴンクライシス』(読売テレビ<日テレ系>)
 総合:    2 (開始時評価:3)
 ストーリー:2 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:2 OP・ED音:1 St.DEEN

 Aキャッチの「英里子さん生首が大量にグルグル」にフイた以外はコレと
言って何も無い。
 あのED絵が如実に物語ってますな。また、ドラゴンでないといけない理
由も吹き消してますな、

#おにゃの娘の数で勝負。

そんな勝負、本(脚本)をかなり練り込まないと、開始1秒で即KOされる
のは目に見えていると思うんですが、楽勝で水に浮くでしょうね、なんだあ
のしょーもない話。釘宮に喋らせたら勝手に円盤売れると勘違いしてるんじゃ
なイカ?



●『Rio レインボーゲート』(毎日放送<TBS系>)
 総合:    2 (開始時評価:3)
 ストーリー:2 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:2 OP・ED音:2 XEBEC

 パチンコ物原作だからと偏見を持っているという意識はないのですが、海
物語といい本作と言い、「やっぱそんなもんか」感が否めない。
 行動原理は一応は見て取れるんですが、それよりも御都合主義のアクが強
すぎるので、印象に残らない。おまけにその行動原理も、主人公が「望んだ」
ものではなく多分に「望まされた」ものなので(リオはゲートを自発的に集
めていたわけではない)、単に絵が派手なだけで、中身の薄い「だからどう
した?」に近い作品だったように考えます。
 カジノに全く興味がないため分からないのですが、作中のディーラー同志
の勝負というのは、勝負として成立するものなのでしょうか? 勝負方法と
ディーラーに求められる資質とが合致してる勝負ってあった気がしない・・・。



●『夢喰いメリー』(毎日放送<TBS系>)
 総合:    2 (開始時評価:3)
 ストーリー:2 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3 JCスタッフ

#え−−−−−! なにその終わり方。

 見事なまでの「時間切れ」。それゆえの凶悪な御都合主義発動。夢オチの
次にタチが悪い。JCがアレやっちゃイカンでしょーーよ。今期1番のガッ
カリは本作です。

 ところで、

#瞳孔が偶蹄目。

 メリーを見てそう思ったのですが、よく見ると「あっちの生物(?)」は
瞳孔がいろんな形をしてたんですな。三角だったり「井」だったり三つ又の
枝みたいだったり。メリーの場合は瞳孔の形ですが、他はハイライトか?



●『君に届け2期』(読売テレビ<日テレ系>)
 総合:    4 (開始時評価:4)
 ストーリー:4 ビジュアル:4 キャスト:4

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3 IG


 1期の時は、こんな評点を付けてました。

 総合:4 (開始時評価:2)
 ストーリー:5 ビジュアル:4 キャスト:4

 根本的なところで2期も同等評価なのですが、麻上は「(単純2分割は別
として)2期は1期の発展形であるべきで、1期に劣る2期は意味が無い」
と考えます。本作にこれを当てはめると、「1期で止めていた方が良かった
んじゃなかろうか」感がどうしても拭い切れません。2期も面白いんだけど、
蛇足じゃないかとアタマのどこかでずーーーーっと考えながら見てました。
爽子の笑顔は、1期の方がより『笑顔』でした。2期をやって良かったのか
やらない方が良かったか、天秤はずーーーーっと動いています。



●『たちゅまる』(読売テレビ<日テレ系>)
 総合:    4 (開始時評価:3)
 ストーリー:4 ビジュアル:3 キャスト:3 タツノコプロ

 これは新しい。でもタツノコクラスの老舗にしかできない。「矢文」の話
が一番笑った。
 今の時代でいわゆる「若い人達」にゃ、どれも30年以上前に放送された
作品のパロディだって分かんないだろうなぁ。で、麻上のような(元ネタの
再放送も含め)元ネタを知っている世代にゃ、元ネタを知っているからこそ
の”笑い”と、当時の”懐かしさ”と、タイトル付けのセンスに見る”秀逸
さ”と(前述の矢文の話だと、「ただいまメール中」)、「分家はすっかり
独立したけど、本家もまだまだどっこい元気だよ」と言われているようで嬉
しくなります。ゴールドライタンのおもちゃ、欲しかったなぁ。



●『これはゾンビですか』(サンテレビ<独立U>)
 総合:    3 (開始時評価:3)
 ストーリー:3 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3 St.DEEN

 地震で1回とんだ。
 前半分の「妄想ユー」がいた頃は面白かったけど、後ろ半分は息切れした
かなぁ、上江洲さん。重ね重ね、”リアル・ユークリウッド”は残念だ。
 同じく残念なのが後日談。実質ラストは最終週の1つ前でして、地震で飛
んだので話が掴み切れなかったのですが、まあまあ出来ていた様に思います。
が、なんでしょうねあの最終週、あの労力の無駄遣い具合はガチに笑えない。
なんでのど自慢になってしまうのかさっぱり分からん。あんな後日談要らな
い、文化祭のアニ研の出し物レベルだ。



●『おにいちゃんのことなんか(以下略)』(サンテレビ<独立U>)
 総合:    2 (開始時評価:2)
 ストーリー:2 ビジュアル:1 キャスト:2

 個人的評点 OP・ED:2 OP・ED音:3 ZEXCS

 見たけど、あれで商売になると思ったら大間違いだぞ、キングよ。



●『フリージング』(サンテレビ<独立U>)
 総合:    3 (開始時評価:3)
 ストーリー:3 ビジュアル:2 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:2 OP・ED音:3 ACGT

#また渡部さんか。

 後ろ1ヶ月の”ガチバトル”で幾分持ち直したけど、前2ヶ月は何を見せ
たかったのか分からなかった。総合3付けたけど、あまり出来が良いとは言
えないな。でかけりゃ良いってもんじゃないことが、何時になったら分かる
んだろう。
 


●『インフィニットストラトス』(サンテレビ<独立U>)
 総合:    2 (開始時評価:3)
 ストーリー:2 ビジュアル:3 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:3 OP・ED音:3 8ビット

#設備屋が「IS」と聞くと、「立売堀製作所」を指す。

 ここまで分かりやすい(悪い意味で)と、文句を書こうという気も萎える
な。
 とりあえず、「なぜ一夏がISを動かせるのか」って説明あったっけ?
あったかもしれないけど印象薄いなぁ。そこを押さえておかないと、万作あ
るただの「ハーレム物」に埋没するだけ。実際、本作を「ハーレム物」では
なく「メカ物」と意識して見ていた視聴者っているのだろうか。

#しかし、「箒」とはすごい名前だな。赤塚さんが喜ぶか。
#しかし、池澤嬢の声は相変わらず”兵器”だな。
#しかし、ラウラのニッカポッカは良いな。

#(シャルル)「一夏ぁ、なぁにをしてるのかなぁ?(怒)」
 (鈴音)「よし、殺そう。」
 (日本中のバカ野郎)許可する。存分にやるがよい。



●『フラクタル』(関西テレビ<フジ系>)
 総合:    5 (開始時評価:4)
 ストーリー:5 ビジュアル:4 キャスト:3

 個人的評点 OP・ED:4 OP・ED音:3 A−1 Pictures

#この作品には『理念』がある。

 本作は、麻上のような工学を修めた者、また修めようとする者にかなりデ
カイ投げかけをしています。すなわち、人の営みを豊かにするために工学は
存在するのですが、

#工学の行き着く先は何か?

その答えの1つが本作であると麻上は考えます。
 便利を追求した結果、代わりに人間性を失ってしまったとしたら。便利と
いうのは、何かを比較した上で生まれてくる単語です。便利になったことに
気が付かないと、便利という意識が生まれません、それがいつしか当たり前
になります。ところが、便利な物を得るということは、元来人が持っていた
身体機能の何かが退化することを意味します。意識が無くても「便利」を手
に入れるということは、それを意識して鍛錬しない限り、必ず何かが退化し
ます。退化の行き着く先には何があるか。ひとつの提示が本作なんじゃない
かと考えます。
 便利になって良かったのか、何かが退化した(失った)のを悪いととらま
えるか。明るい未来を得るために行っている数々の研究は、本当に明るい未
来をもたらすのか。見る人間にとっては、けっこうきつい問いかけだったり
するんですよ、本作は。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
以下の作品は、そもそもテレビ放送用に作られた作品ではないので数字での
評価が適当ではないものですので、総合と文章だけ書きます。しかし、けっ
して駄作ではありません。訴えたい「何か」をしっかり持っている、小さな
”種”です。いずれ大樹とならんことを祈っています。



●『万能野菜ニンニンマン』(毎日放送<TBS系>)
 総合:    3 P.A.WORKS

 歳と共に狭くなる視野。子供の頃は普通に見えていたであろうものもいつ
しか見えなくなる。願わくば、子供の頃の感性をずっと持ち続けていたいも
のです。実家の猫を見る度思います、一点凝視している先に、いったい何が
見えているのだろうかと。
 ひとつ勿体ないのが、たんすわらしと部分的に被るんです。どっちも妖精
的なものですから。相手が子供か大人+古い物かの違いはありますが、おし
いなぁ。



●『キズナ一撃』(毎日放送<TBS系>)
 総合:    3 アセンション

 特段「コレが良い」と言うものはないんですが、なんか良い。ICレコー
ダー使ってるのを見て、「これって現代劇か?!」と思った次第。キズナが
女の子というのも少し「を?」と思ったがしかしもはや珍しい設定ではあり
ませんよね? でもセーラー服着てちゃんと女の子の身なりをして、中学校
(高校だったっけ?)に通ってるのを見て、「めっちゃ現代劇やん?!」と
大いにツっ込んだり。



●『おぢいさんのランプ』(毎日放送<TBS系>)
 総合:    4 テレコムアニメーションフィルム

 猛烈に寂しいでしょうな、昨日まで頼られる存在だったのに、ある日突然
お払い箱同様の扱いをイヤでも受ける事態に陥るのは。技術発展の影に隠れ
た古い技術。しかし当時は必要だった技術。古い物イコール排斥すべき物で
はありません、古い物にも人の営みが宿っています。便利とは何か? 改め
て考えます。
「温故知新」と言いますが、「技術」を学ぶ者学んだ者、全てが等しく肝に
銘じるべき、”理念”だと考えます。「電灯」がもたらした「灯り」を「き
れい」と言わしめたのと同じように、木の枝にぶら下げて林立させた「ラン
プ」の「灯り」もまた「きれい」と、神谷(中の人)の奥さんが言ってまし
た。古くても、心にもたらすものは最新技術と変わらない、しかし世の中と
いう舞台からは嫌でも退場しなくてはならない・・・。ランプも”最新技術”
だったんです。技術の進歩って、そんな舞台転換の繰り返しだったりします。
その影に、涙する人もあまたいたでしょう。蝋燭からランプ、ランプから電
灯、新しい技術で古い技術を駆逐する時は、「便利」と同時に「悲しみ」も
もたらすと理解する技術者こそ『技術者』です。

#仏壇にあった神谷(中の人)の奥さんの遺影、良く描けてました。



●『たんすわらし』(毎日放送<TBS系>)
 総合:    3 IG

 「物に記憶はあるか?」 私はあると考えます、生物学的に言う記憶とは
全く違う構成でできている「記憶」が。それはいつか「つくも神」になり、
時に思い上がった人間を懲らしめにやって来るんだと。幸い、麻上の秘密基
地内で人智を越えた何かを見たことは今のところありません。今日もまた、
役目を終えた衣類や物に手を合わせます。


−−−−−−−
 また下記作品は、一応テレビで放送するために作られた様ですが、お試し
企画みたいですし単発ですし、これも総合と文章だけ。


●『川面を滑る風』(NHK<日本はんだこて協会>)
 総合:    3 IG

 こっちは、何を訴えたいのか図りかねる。「大人女子のアニメタイム」に
ヒントが有りそうな予感はあるのですが、そうだとしても意図が汲み取れな
い、いかんせんこちとらいい歳こいた野郎なもので。
 ただ気になったのは、のりこの子供は自分の旦那の子じゃない(かもしれ
ない)っつーところ。NHKにしちゃ、なかなかグレーな所に手を突っ込ん
だなという印象。ひょっとしたらこの作品、「深い」のか?




******敵機襲来!敵機襲来! バルキリー隊全機スクランブル******
                         karura@occn.zaq.ne.jp
アニメアールを応援しています           麻上 迦楼羅(竹田 貴博)
********六星占術だと、私は土星人になるらしい***********