ども、みやこしです。

カプセルフィギュアが発売される、というのを聞いて、「何で今頃?…そうか、
原作はまだ連載中だ」などと、罰当たりな事を考えてしまった「DearS」。
#寧々子ちゃんの前髪は、もうちょっと頑張って欲しいです…。
 ↓
http://www.toys-works.com/showwindow/capsule/cpsl_dearsne.html

DVD第6巻収録の、TV未放映の第10話「金の玉ですの?」のツボ。

「レンが裸になると同時に湯船から溢れだす大量のお湯」

 …何の事だかサッパリだと思います(^_^;
 DVDを買った人しか判らない話ですし、投稿しようかどーしよーかと思ったの
ですが、CCSFで一個だけ何も無いのも何だかなぁ、という気がしましたので。
流石に、TV放映済みの話と同じ内容では何だかサッパリになりますので、多少
詳細に。

 お話としては、この手の作品にありがちな「皆で温泉行ってサービス、サー
ビスぅ」という話なので、特に新しく謎が明らかになるとか、TV放映済みの話
に新解釈が加わるとかいうものではありません。脚本は全話担当された吉岡た
かを氏が、絵コンテは鈴木行監督ご自身が、作画監督はキャラクターデザイン
の越智信次氏ご自身が、それぞれ担当しており、質的にはシリーズ中でも高い
方に入るかと思います。素直に観たまま(「何を」かというのは推して知るべ
し、ですね(^_^;)を楽しむというのが吉でしょう。

 ブックレットの監督インタビューを読む限り、こういうDVDオリジナルでお遊
び話を一つ入れるのは、当初からの予定だったようです。「それならお風呂だ
ね」という吉岡氏の言葉でこういう話になったらしいですが(^_^;

 この話が挿入された事で、TV放映された第10話〜第12話は、一つずつずれて
第11話〜第13話となります。

■今回のお話
 商店街の福引で、「金の玉」、すなわち特等を当てたミゥ。賞品は、湾岸に
オープンしたスパリゾート「湯にアータルスタジオ」の招待券です。4名まで無
料招待というのを見て、ホームステイ先のお爺さんとお婆さんを誘おうとしま
すが、あいにく法事の予定があって無理。それではと、ミゥはレンを誘い、当
然の如く武哉と寧々子が同行する事に。

 様々な種類のお風呂を堪能する一行ですが、レンの後をつけてきたニアや、
当然のように「男子風呂にいる」蜜香先生のせいで、「湯にアータルスタジオ」
は大混乱に陥ります。そのさなか、武哉の危機を察知したレンは、間一髪で武
哉を救いますが、そこはたまたま「湯にアータルスタジオ」に取材に来ていた
テレビクルーの目の前。レポーターが二人の関係を問い質すのに、レンが「武
哉はレンのご主人さまだ。レンは武哉の奴隷なのだ」といつものように答えて
しまった事で、現場は騒然となります。カメラの前に乱入(当然「裸」で)し
た蜜香先生のおかげでその場は切り抜ける事ができた一行ですが、母船でその
TV放送を見ていたルビ様は、怒りのあまりキィに「おしおき」をするのでした…。

■今回の見所
 …って言えば、もうお風呂しかありませんが(^_^; メインとなる「湯にアー
タルスタジオ」だけではなく、個別のお風呂シーンもあったりします。「『湯
にアータルスタジオ』だけではドタバタで終わってしまう」ので、監督が吉岡
氏の案から膨らませたそうです。DVDオリジナルですので、当然、不自然な湯気
が充満してたり、お湯が白く濁っていたりといったような事はありません(^_^;

・ルビ様&キィの場合
 アバンタイトルから、いきなりルビ様のシャワーシーンで始まります。DearS
のシャワーは、お湯というより光の粒が足下から頭の方へ向けて流れる、ちょ
っと(?)地球とは違ったものになっています。キィがルビ様のすぐ隣のブースに
入ってたりしますが、DearSは皆男女の区別をしないのか、この二人だけなのか
は不明です。

・ミゥの場合
 髪を洗っているミゥ。その頭上にそびえ立つ泡の柱。それは、天井まで届こ
うかというミゥの髪でした…って、それだけなんですが、どう考えても手が届
きそうに無いぐらい高くそびえ立っている髪を、どうやって洗っていたのかは
謎です。

・寧々子ちゃんの場合
 ミゥから「湯にアータルスタジオ」に誘われた日の夜、湯船に浸かって寛い
でいる寧々子ちゃん。と、突如風呂場の外から武哉の声が。慌てる寧々子ちゃ
んですが、いつの間にか武哉が湯船の中で後から抱きとめるような格好に。
「子供の頃はよく一緒に入ってただろ?」と耳元で甘く囁く武哉の声に、寧々
子ちゃんの顔はいつしかお湯の温かさによるもの以上に上気していき、あわや
18禁指定アニメに…と期待した(おい)次の瞬間。
「風呂で寝るものではないのう…」と、シャワーで頭を冷やす寧々子ちゃんの
姿がありました(^_^; 夢オチかい。

・武哉&レンの場合
 同じ夜、やはり湯船に浸かっている武哉。温泉というのもいまいちだが、湯
船が広いのはいいか、などと思っていると、突如目の前に水着のグラビア写真
が。それは、いつの間にか入ってきたレンが持ってきた雑誌でありました。雑
誌に載っている「湯にアータルスタジオ」の広告を指して喜ぶレン。しばらく
適当に相槌を打ったりしていましたが、突如レンが入っている事を認識して慌
てる武哉に、いつもの如く「感知した」とレンが迫ります。その後、風呂場で
どのような光景が繰り広げられたのかは、想像にお任せという事で(^_^;
 武哉が「ボケ長すぎだろ、オレ」と自分で自分にツッコミを入れてますが、
レンが入ってきてからしばらく武哉が反応しなかったので、もはや一緒に風呂
に入るぐらいは当たり前になってしまったのか?と思ってしまいました。

・晴海さん&菜月ちゃんの場合
 アメリカ(?)のどこかにある、野趣あふれる露天ジャグジー風呂で寛ぐ二人。
一旦は引き下がったものの、やはり武哉とレンが同居している事に不満がある
らしく、菜月ちゃんは文句たらたら。始めは軽く聞き流していたものの、それ
がだんだんエスカレートしていき、ついに「ピー」という効果音が入るように
なるに至り、晴海さんの必殺技が炸裂します。「何処でそんなこと覚えてきた
の!晴海ボンバぁ!」の声と共に、まるで爆発したかのように風呂場を覆いつ
くす水柱!果たして、どのような大技が繰り出されたのでありましょうか(^_^;
 ちなみに、DVD初回版の原作者イラストのジャケットもこの二人です。イラス
トは公式サイトにも載っていますが、鏡に向かっておめかししているといった
風情の菜月ちゃんと、背後から胸元のリボンを結んであげている晴海さんとの
絵が、とても良い感じです。

・蜜香先生の場合
 この方の場合、私生活が謎に包まれているので、自宅でのお風呂シーンはあ
りません。しかし、「湯にアータルスタジオ」ではまさに本領発揮という感じ
です(^_^; 武哉が入っている「男子用」のサウナ風呂に「当然のように居た」
事に始まり、江戸風檜風呂では遊女のような長襦袢姿をテレビクルーに披露し、
やはり「男子用」の屋上大パノラマ風呂ではディスコのお立ち台よろしく岩の
上に立って肢体を晒します。その上、武哉を探しに来たレンのバスタオルまで
剥ぎ取る始末。当然、入浴していた男共は大喜び、風呂のお湯も溢れます。

#これが上に挙げたツボのシーン。要するに、レンの裸を見たせいでお湯の中
#で「ナニか」の体積が増えた結果、お湯が溢れ出したというわけなんですが、
#男子の生理現象をこういう形で表現する辺りが、いかにもこの作品らしいと
#いうか(^_^;

 そして最後には、レンと武哉との関係をスクープしようとしたテレビクルー
の前に割り込み、生中継中のカメラに向かってあーんな所やこーんな所を見せ
びらかしたりしてしまいます。まぁ結果として武哉達は難を逃れることが出来
たわけですが、迷惑なのか役に立つのか、相変わらず判らないお方です。この
「事件」はニュースでも「抗議殺到!!白昼堂々秘貝生中継!!」などというタイ
トルが付けられて大々的に報じられ、それがルビ様の目にも留まる結果となる
わけです。

■というわけで
 だいたいこんなお話だったのですが、お判りいただけましたでしょうか(^_^;
まぁドタバタ中心の独立したサービス話という事で、ストーリーは有って無い
ようなものですが、それでも「DearS」という作品らしさは充分に詰まっている
感じです。それは、例えば、ミゥが福引を当てたのは偶然ではなく、福引の係
をしていたオイヒコの父ちゃんこと、DearSマニアのパン屋「メルヘン」のオヤ
ジがイカサマをした結果であったりとか(もちろんミゥは気付いていない)、
その福引の末等のティッシュに「ディアーズもお買い物」としっかり書いてあ
ったりとか、ミゥに誘われたレンが、遠足前夜の子供みたいにワクワクして眠
れないとか(それも週末までの三日間もその調子で、当日の朝はフラフラにな
ってるのが可笑しい)、「湯にアータルスタジオ」のジャングル風呂の巨大な
水槽をザトウクジラが泳いでいたりとかといった、ちょっとしたお遊びや仕掛
けが散りばめられている所に表われているように思えます。
#もちろん、校長ガーデンもちゃんと出ます(^_^;

では。

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宮越 和史@大阪在住(アドレスから_NOSPAMは抜いてください)
BGM : innocent starter by 水樹奈々