Path: ccsf.homeunix.org!ccsf.homeunix.org!news1.wakwak.com!nf1.xephion.ne.jp!onion.ish.org!news.daionet.gr.jp!news.yamada.gr.jp!newsfeed.media.kyoto-u.ac.jp!newsfeed.mesh.ad.jp!t-newsgw1.odn.ne.jp!nwall.odn.ne.jp!not-for-mail From: IIJIMA Hiromitsu Newsgroups: fj.soc.law Subject: Re: =?iso-2022-jp?B?GyRCNi9FRTUkIUobKEJSZQ==?=: =?iso-2022-jp?B?GyRCQTRNZyRONi9NVyFLGyhC?= Date: Wed, 21 Jul 2004 10:01:22 +0900 Organization: DENNOU GEDOU GAKKAI, N. D. D. // FABRICA UTILITATIS Lines: 113 Message-ID: <40FDC062.7A1006EA@ht.sakura.ne.jp> References: <20040720224006cal@nn.iij4u.or.jp> NNTP-Posting-Host: eatcf-174p228.ppp15.odn.ne.jp Mime-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset=iso-2022-jp Content-Transfer-Encoding: 7bit X-Trace: nwall1.odn.ne.jp 1090371728 21872 61.116.213.228 (21 Jul 2004 01:02:08 GMT) X-Complaints-To: news@odn.ad.jp NNTP-Posting-Date: Wed, 21 Jul 2004 01:02:08 +0000 (UTC) X-Mailer: Mozilla 4.78 [ja] (Win98; U) X-Accept-Language: ja,en,zh-TW,zh,zh-CN,de,es,ko Xref: ccsf.homeunix.org fj.soc.law:1890 いいじまです。 > >最近、仕事絡みで、有線電気通信法だったか電気事業法だったかの施行規 > >則を調べたんですが、「強電流」と云う用語が判らなくて、法令集を探し > >たんですが、結局よく判りませんでした。何アンペア以上とか何とかどっ > >かに書いてありそうなんですけどねえ... > > う〜ん、法学サイドにいると > 「書いてなくても不思議じゃないなあ」って気になるのは…… > まあ慣れのせいなんでしょうけど……。 ですね。 あとは元の問題提起に戻るのですが、細かいことが必要になったら、 「あとで世間事情や、そのベースとなる科学的知見が変わったときに行政側が面  倒な手続きを踏まなくても即応できるように、あえて法令には盛り込まないで  通達で解釈基準を示すに留める」 という、よく言えば機動的、悪く言えば人治的な運用が行われているのも事実だ と思います。 > >Web の法令データ提供システムだけで済まそうってのが間違いで、法学の > >教科書とかコメンタールとか丹念に探すべきなんでしょうかね。 > > 一般論から言えばそうです。 > > ただし「強電気」みたいに > 「それは業界用語で誰でも知っているでしょ。その用法でいいよ。」 > ってぶんなげちゃっているのもあるんです。 > ……しかもそれでたいてい困らない……。 > > あたしでも「弱電」「強電」の境界線は知らないけど > どんなものかは教えてもらったし……。 「強電気」なら、法令データ提供システムで手詰まりになったら総務省の通達を ウェブで調べる、調べて分からなければ所管の役所に問い合わせて定義と根拠文 書(←こちらが重要)を聞き出す、というのがオーソドックスな解決法だと思い ます。 こういう技術的な法令のケースでは、一般的な法学書は無力で、書籍であれば、 その法令を専門に扱った本(「○○六法」「○○法詳説」の類)でないといけま せん。そして、そういう実務法は民法・刑法のようないわば通則法(←私の造語 です)と違ってコロコロ変わるので、値段が張る本を頻繁に買い換えなければい けません。もしくは加除式の本の購読契約をするか。 ☆ 私が仕事で関わった例だと、食品衛生法施行規則第21条第1項第一号トでは「特 定原材料」として乳・小麦・卵・蕎麦・ピーナッツを含む食品はその旨の表示が 義務づけられています(食物アレルギー患者対策です)が、 ○「乳」の範囲は牛の乳に限る。羊や山羊の乳は除外。 ○「卵」の範囲は鶏卵だけにとどまらず、ウズラなど他の鳥類の卵も対  象。ただしイクラ、タラコなどは除外。 ということは厚生労働省の通達で定められています(ウェブサイトに書いてあり ます)。 さらに、同じ通達に ○原材料欄に例えば「マヨネーズ」と書けば、マヨネーズが卵から作ら  れていることは常識と考えられるから、これをもって「卵を含む」の  表示をしたとみなしてよい。 ○「乳糖」をめぐる解釈の変遷  (この規定が導入された当初は、乳糖は完全に精製されていれば牛乳   アレルギーを引き起こさないから、「乳糖」と書いても「牛乳を含   む」と表示したとはみなさない、としてきた。しかし、その後の調   査で、そんなに高度に精製された乳糖は市中に出回っていないこと   が判明したので、今後は「乳糖」と書けば「牛乳を含む」と表示し   たこととしてよい。逆に、今まで乳糖を使用しながら「糖類」など   とのみ表示してきた製品については、できるだけ早く表示改訂を行   ってほしい。) ○施行規則の5品目のほかに19品目を指定し、「特定原材料に準ずるも  の」として表示の努力をしてほしい。 などと書かれていますが、これをどう取り扱うかはもう法令を離れて各業者の自 主基準の範囲で、最終的には大手業者の基準の中でいちばん厳しいものが業界標 準となるでしょう。 これは、「常識に委ね」てもいないし、「業界用語で誰でも知っているでしょ。 その用法でいいよ。」でもないんです。大半の製造業者はこの規定(2001年4月 施行、1年の猶予期間を置いて2002年4月から完全実施)ができるまでは食物ア レルギーについて完全に無知だったわけだし、実際今でも、 ○アレルギー患者サイドは、これでは不十分だから全原材料の詳細開示  を義務づけるべきだとしている  (たとえば、「卵黄は平気だけど卵白はダメ」とか「醤油程度の小麦   なら大丈夫だけど、小麦粉をふんだんに使ったパンや菓子類はダメ」   という人もいて、そういう人には「卵を含む」「小麦を含む」の表   示はあまり役に立たない) ○一方で製造業者としては、企業秘密はできるだけ明かしたくないから  情報公開には消極的 という駆け引きが続いています。 これは食品関係の実務法の中では割とすっきりした話(迷ったら安全側に振って おく、で間違いない)ですが、もっと面倒なことで判断に迷ったら(例えば、こ の食品の区分は「惣菜」か「冷凍食品」か「食肉」か、とか。このどれになるか で衛生基準が異なる)、保健所が判断を下すことになっています。 ======================================================================== 飯嶋 浩光 / でるもんた・いいじま http://www.ht.sakura.ne.jp/~delmonta/ IIJIMA Hiromitsu, aka Delmonta mailto:delmonta@ht.sakura.ne.jp ───【宣伝/ADVERTISEMENT】────────────────────── fj.os.ms-windows 新設の議論(CFD)中です。 ※7/25 から投票採決(CFV)の予定です。詳しくは fj.news.group.comp へ。※ ────────────────────────────────────