Sin'ya wrote:
>   列強と戦ったことは必ずしも侵略とは言えないが、(日本軍の行動範囲となっ
> た)アジア諸国に対しては、一方的な侵略であった、という趣旨です。

それでも「アジア諸国」という言葉を使いたいんですね。さらに、
「一方的な侵略」というもうひとつの中国産プロパガンダ用語まで
も併用しているところなどは、共産中国の対日世論工作の成功例を
見る思いです。

ちなみに、侵略といえばふつうは侵略する側の都合で「一方的」に
なされるもんです。「一方的な侵略」のような屋上屋を架すような
表現をプロパガンダではよく用います。

また「(日本軍の行動範囲となった)アジア諸国」なんてものは当時
はタイ王国と中華民国以外は独立国としては存在しませんでした。
しかも、「日本軍の行動範囲」となったのは、東北アジア・東南ア
ジア地域だけでなく、ポリネシアやメラネシアなどの太平洋地域や
大洋州も含みます。それを「アジア諸国」に限定するのはどういう
了見か知りませんが、少なくとも日本のような儒教世界のはしくれ
にいる国民の感情に訴える作戦としては成功していると思います。

>   しかし、軍隊を侵入させている以上、やはり、「侵略」というのは適切な表
> 現なのですね。しかも、「(日本軍の行動範囲となった)アジア諸国」の中には、
> 実際に被害を受けた人々が多数(死者だけでも、万の桁以上)存在します。

別に日本が侵略行為をしなかったなんていう暴論を吐くことがこの
論の趣旨ではないんです。要は、「日本から侵略を受けたアジア諸
国」の代表としてふるまいたい中華人民共和国政府を代弁する声が
日本から、しかも声を発している本人さえそれと知らずに上がって
いるという事実を問題視しているわけです。


>   以上のことから、「これを認めておきながら」〜「こんなことを書いてしま
> うあたりが」という展開には無理があると思います。

無理があるどころか、やはり、そういう「展開」通りになっていま
すね。

萩原@グリフィス大学