Yoshitaka Ikeda wrote:
> 列強に属さなかったアジア諸国というのは、
> ・中華民国(とその内戦相手である中国共産党)
> ・タイ王国
> の2国です。他の国は、全部列強に属していた国です。

ですね。そして、タイ王国には戦後賠償金として「(準)96億+(請)54億」、しめ
て150億円を払っていますから、「多額の賠償を受け取っていない、列強に属さ
なかったアジア諸国」などというものは存在しなかったわけです。正確に言え
ば、「多額の賠償を受け取らなかったアジアの一国（中華民国）」が存在して、
その中華民国から国連のメンバーシップを継承した中華人民共和国が、その後、
代わってその「一国」として存在しているということです。

そして忘れてはならないのは、「アジア諸国」というレトリックを頻繁に用いる
のはその中華人民共和国で、中華人民共和国政府は、言うまでもなくそれを意識
的なレトリックとして政治的に用いています。（実は国内向けのプロパガンダで
すが、当然外交にも影響します）

また、その尻馬に乗っているのが、日本から賠償を受けとったはずの大韓民国
と、そのプロパガンダに乗せられて、「アジア諸国」というレトリックを無批判
に受け入れて広めている朝日新聞以下日本の「クオリティーペーパー」という図
式です。

第二次大戦時の「侵略国家日本と侵略されたアジア諸国」という「ステレオタイ
プな構図」（言い換えれば「伝説」あるいは「神話」）はこうして政治的に作ら
れ、作られた以上は無意識・無批判に使われてきました。

しかし、それを無意識・無批判に使うのは「悪癖」です。無意識ゆえに「癖」で
あり、その癖は政治的に利用されやすいという弱点を持つがゆえに「悪」なんで
すね。

萩原＠グリフィス大学