石油を掘りつくすことでアラブ民族は大きな混乱に見舞われるのは目に見えて
いる。
石油王族らの今の謳歌は、アラブ人にとって決してよいことではない。
油があればあったで略奪攻撃され、なければないで乞食になりかねない。
アラブの世界に現代のマホメットが必要なんだと思うね。
原理主義に戻るのみでは石油のジリ貧にこたえられない。

石油を、鯨と同じく世界共有の資源という視点でとらえて、国家の資源という
概念をなくしてはどうだろうか。
今、東シナ海の石油・天然ガスなどの資源を中国が盛んに調査していてすでに
海底油田の開発に成功しているという。航空自衛隊が盛んに偵察を繰り返して
いる。
中国と日本のこの地域での銭ゲバは極めて近い将来の大きな棘になる。血なま
ぐさい戦争の危険もないとはいえない。中国が共産政権から新欧米型自由主義
政権に変化したら、アメリカ一極主義の軍門下だからネオコンの利益に吸収さ
れるだろうし、いずれにせよわが国は中国とアメリカに首根っこを押さえられ
る。おこぼれ資源をもらって黙らされるのがわが国の運命か。核武装して中国
と生死をかけた戦いを望む一派も登場するだろうね。

もはや、世界の資源は王族のものでもネオコンのものでも、さらに言えば一国
家国民のものではないというグローバルな視点がいるのではないか。
オイルを失った後のアラブ諸国は、そのときまで資源の所有者として君臨する
つもりだろうが、発想を変えて資源は世界の人々のためのものであるという国
連決議とそれにのっとった政策の実現にむけて運動するべきではないか。
先進国は、石油世界共有資源の決議とともに、アラブの人たちの現在および将
来の貧困にたいして、お金を恵むというような政策ではなく、この民族が高い
教育水準と平和な産業に従事するインフラの投資をする義務を負うべきだ。

パレスチナの国家像でいえば、単に領地を与えるというのではなく、資源世界
共有の思想をてこにして日本はじめアラブ諸国と欧米と手を取り合うのがベス
トと思う。
アジアにはマハティールがいる。アラブ社会にもこのような指導者が必要だ。
いでよ。