Shinji KONO wrote:
> 軍事的緊張は、第三国から見れば利益(直接的に武器を買ってくれ
> るしね) だから、それを維持したいってのは理解できます。で、ア
> メリカと日本が、その緊張を望んでいるってことなんだよね。朝鮮
> 戦争みたいな特需を見込んでいるわけでもないだろうけど、そんな
> 感じに見える。

日本政府が対米に限って武器輸出三原則の例外としようとしている
あたり、たしかに「そんな感じに見え」ます。戦争だから、経済的
な利益追及の側面はあるはず。

また、見方によっては、日本はそうやって「パックスアメリカー
ナ」の側につくことによる「勝ち組復帰」を狙っていると見ること
もできるでしょう。つまり、現在の国連を無力化してオーストラリ
アなどとともに、新しいアメリカ中心の国際組織をもつ「パックス
アメリカーナ」の中心的存在になることを狙っているという見方で
す。(イギリスはどうするつもりか知りませんが)

アメリカはそもそも今の国連にしぶしぶ参加しているようなもので
すから、現在の国連はじゃまくさいし、日本にとっては、第二次世
界大戦戦勝国の敵国条項とおさらばするチャンスでもあるわけです。

ただ、その場合の「パックスアメリカーナ」はドル経済圏を意味し
ますから、中台紛争はドル陣営対ユーロ陣営の代理戦争の様相を帯
びるかもしれません。実際決済通貨を米ドルからユーロに切り替え
ようとしている国は、ほとんどが反米国家です。たとえば北朝鮮国
内では外国人にユーロでの支払いを求めるようになっていますし、
キューバでは米ドルに限り兌換ペソへの両替に制限を加え、やはり
ユーロを歓迎しています(円も両替しにくくなっている)。そし
て、現在中国に好意的なのは、台湾の独立反対を明言したロシア
と、中国への武器輸出の解禁を狙っているフランス、ドイツです
が、これらは無論ユーロ陣営です。


> 現状の中国と
> 台湾って、どっちかと言うと、買う側と売る側の関係でしょ? 今の
> 台湾には独立のメリットはないです。

そういう台湾の意志とは別の力学で、戦争が始まってしまうという
ケースもあるのでは?

萩原@グリフィス大学