Path: ccsf.homeunix.org!ccsf.homeunix.org!news1.wakwak.com!nf1.xephion.ne.jp!onion.ish.org!onodera-news!newsfeed.media.kyoto-u.ac.jp!newshub1.kdd1.nap.home.ne.jp!news.home.ne.jp!giga-nspixp2!newsgate1.web.ad.jp!news501.nifty.com!not-for-mail From: Kiwi Newsgroups: fj.rec.movies Subject: Re: =?ISO-2022-JP?B?GyRCIVZAbz5sJE4lVCUiJUslOSVIIVcbKEI=?= Date: Sun, 30 Nov 2003 18:36:01 +0900 Organization: @nifty netnews service Lines: 49 Message-ID: <20031130182227.EF54.KIWI@do-z.net> References: <20031130150459.EF4E.KIWI@do-z.net> NNTP-Posting-Host: acoska010173.adsl.ppp.infoweb.ne.jp Mime-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset="ISO-2022-JP" Content-Transfer-Encoding: 7bit X-Trace: news511.nifty.com 1070184961 25907 210.131.127.173 (30 Nov 2003 09:36:01 GMT) X-Complaints-To: - NNTP-Posting-Date: Sun, 30 Nov 2003 09:36:01 +0000 (UTC) X-Mailer-Plugin: MultiRes Helper for Becky!2 Ver.0.03 Rev.8 X-Mailer: Becky! ver. 2.07.04 [ja] with BkNews Plug-In ver. 2.0 Xref: ccsf.homeunix.org fj.rec.movies:463 Kiwiです。 Hiroki Kashiwazaki wrote: |> ともあれ、ロマン・ポリャンスキー、この作品で本当に映画史に名を残 |> すとみました。また、CG全盛の映画シーンでCGの対局にあるこの動きは、 |> ポストCG時代の本流となる感触を秘めているのではないでしょうか。 | |CGは使われてはいるけれどもその使い方が実に適切なんですよね。日本の |感覚に近いかもしれません。CGとは分からないようにそっと使う、という |感じで。まあこのごろの日本の映画でも、あからさまな使い方をしている |作品が多くありますけどね。 確かに今やCGを使っていない映画なんてないでしょうからおっしゃる通 りでしょう。が、ここで言っていることは部分的にCGが使われているか どうかもあまり関係なくて、「CGの対局にあるこの動き」がおもしろい ぞと言うことです。書き方わかりにくくてスマンです。         ↓ |ご承知の通り、「ピアニスト映画」はここ十年ほどピアノ演奏そのもの |の迫力を映画演出の要素に取り入れるようになってきていました。 | |そうした動きのひとつの頂点に立つのがこの「戦場のピアニスト」だと |いう印象です。 | |特に、ポリャンスキー監督生涯のモチーフであるシュールレアリスム映 |像を、詳細かつリアルに描き出した歴史ドラマの中に違和感なく納める |よう演出された「戦場でのピアノ演奏シーン」の出来は秀逸、 先駆的にはミロシュ・フォアマンの「アマデウス」に始まり、「シャイ ン」「海の上のピアニスト」などを経て「戦場のピアニスト」に至る経 過の中で、演奏の「吹き替え」どころか演奏しているシーンがデタラメ でも一向に関知しなかったような昔のピアニスト映画(ex.「ピアニスト を撃て」「ラスト・コンサート」等々)と違って、間に合わせではない 本物の演奏家の演奏を、役者も本当に演奏しているかのように見せるよ うトレーニングを積んで撮影に臨む、という撮影ポリシーのようなもの のことを言っています。 この文脈だと「ピアノレッスン」は「演奏がデタラメでも関知しな かった昔のピアニスト映画」に分類されると思います。 邦画でも、「ミスター・ルーキー」で、井坂聡監督が、「野球シーンは 本物のプロのプレイで」というポリシーで臨んで映像的に成功しました が、そのピアニスト版、音楽家版が静かに進行して行っている、という のがいいたいこと。このぐらいの補足説明でご勘弁を。 -- Kiwi / 川島 貴 http://www.cinemasaloon.com/