空襲で人がばたばたと死んでいくのではないです。
逃げ切った人間は
逃げられずに真っ黒になって縮んで転がっている人間を見ながら
火に追われ手逃げ回ったのです。ばたばたと死んでいくのを眺めているのではないです。

たとえば、神戸の場合ですと、毛布を防火水につけてあたまからかぶって港に逃げる。
しかし、神戸港は火の海。こんどは六甲山めがけて逃げる。
その間、今の国道ほどの2倍ほどの道路でも通れるのは真ん中の1メートルくらい。
火事で焼けて熱くてそこしか通れない。
その1メートルほどのところに大人も子供も逃げ惑う。

真っ黒にこげて縮こまった死体がごろごろ。

このような光景は、今でも体験者の記憶に新しい。トラウマになっている。
小泉さんらにはないですが。そこが恐ろしいところ。