工繊大の塚本と申します.

In article <41f73d6a-019d-4d3d-8ab1-ada8075e2d73@n7g2000prc.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> [命題]任意の二つの集合 A,B について、A から B への単射があるか、
> または B から  A への単射がある
> の証明に取り組んでいます。
> 
> A=B=φの時は写像の定義からf:A→Bの単射が存在する。
> A=φ,B≠φの時は写像の定義からf:A→Bの単射が存在する。
> A≠φ,B=φの時は写像の定義からf:B→Aの単射が存在する。

形式的な定義からはそうなります.

> A≠φ,B≠φの時は
> a_1∈A,b_1∈Bなる元が採れ,f(a_1)=b_1と決める。
> A\{a_1}=φ,B\{b_1}≠φならf:A→Bは単射。
> A\{a_1}≠φ,B\{b_1}=φならf^-1:B→Aは単射。
> A\{a_1}=φ,B\{b_1}=φならf:A→Bは全単射。
> A\{a_1}≠φ,B\{b_1}≠φなら
> a_2∈A\{a_1},b_2∈B\{b_1}なる元が採れ,f(a_2)=b_2と決める。
> A\{a_1,a_2}=φ,B\{b_1,b_2}≠φならf:A→Bは単射。
> A\{a_1,a_2}≠φ,B\{b_1,b_2}=φならf^-1:B→Aは単射。
> A\{a_1,a_2}=φ,B\{b_1,b_2}=φならf:A→Bは全単射。
> A\{a_1,a_2}≠φ,B\{b_1,b_2}≠φなら
> a_3∈A\{a_1},b_3∈B\{b_1}なる元が採れ,f(a_2)=b_2と決める。
> :

で, 以下どうするのですか.
 
> 片方がφとならない限り,∀a∈A,∃b∈Bが言える(∵選択公理)。

 a_1, a_2, ... とするだけでは, A の可算個の部分集合の
ところで決まってお仕舞いです. A 全体で決まる, 或いは
 B 全体で決まる, ということを保証しなければなりません.

> 従って任意の二つの集合 A,B について、A から B への単射があるか、または B から
>  A への単射がある。(終)
> 
> と証明してみたのですがこれで正しいでしょうか?

最初のアイデアとしてはそういうことでしょうが,
これでは証明にはなっていません.

 Zorn の Lemma を使うのが良いでしょう.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp