Re: (続)(Ω,Σ,μ)がσ有限測度空間で1≦p<∞でf_kはfにL^p収束で∀x∈Ω,lim[k→∞]g_k(x)=g(x)で∀k,‖g_k‖_∞≦Mならf_kg_kはfgにL^p収束する事を示せ
工繊大の塚本と申します.
元の話は p = 1 の場合だったと思いますが, 勿論,
任意の p ≧ 1 で成立します.
In article <686a22b7-2b02-4e3b-8da2-5c465775ac6d@v5g2000prm.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> http://www.geocities.jp/narunarunarunaru/study/question0.jpg
> でOKかと思ってましたら
> 11行目から13行目
> ∫_Ω|f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)+f(x)g_k(x)-f(x)g(x)|^pdμ
> ≦∫_Ω|f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)|^p+|f(x)g_k(x)-f(x)g(x)|^pdμ
> =∫_Ω|f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)|^pdμ+∫_Ω|f(x)g_k(x)-f(x)g(x)|^pdμ
> はペケになっててMinkowskiの不等式
> 「1≦p≦∞,f,g∈L^p⇒ f+g∈L^p,‖f+g‖_p≦‖f‖_p‖g‖_p」
> を使わねばならないようなのです。
> 題意から1≦pなので
> ∫_Ω|f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)+f(x)g_k(x)-f(x)g(x)|^pdμ
> ≦∫_Ω|f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)|^p+|f(x)g_k(x)-f(x)g(x)|^pdμ
> はすんなり言えると思ったのですが何故,すんなり言えないのでしょうか?
それは 10^2 = 100 は 5^2 + 5^2 = 50 より小さくはないですから.
Minkowski の不等式を使って,
(∫_Ω|f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)+f(x)g_k(x)-f(x)g(x)|^pdμ)^{1/p}
≦(∫_Ω|f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)|^pdμ)^{1/p}
+(∫_Ω|f(x)g_k(x)-f(x)g(x)|^pdμ)^{1/p}
或いは,
∫_Ω|f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)+f(x)g_k(x)-f(x)g(x)|^pdμ
≦((∫_Ω|f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)|^pdμ)^{1/p}
+(∫_Ω|f(x)g_k(x)-f(x)g(x)|^pdμ)^{1/p})^p
とすれば良いわけです.
> ∫_Ω|f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)+f(x)g_k(x)-f(x)g(x)|^pdμ
> ≦∫_Ω|f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)|^pdμ+∫_Ω|f(x)g_k(x)-f(x)g(x)|^pdμ
> (∵Minkowskiの不等式)
これは Minkowski の不等式になっていません.
> とすべきらしいのですがMinkowskiの不等式を使うにはまず
> f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)∈L^pとf(x)g_k(x)-f(x)g(x)∈L^pを
> 言わねばならないのですが
Minkowski の不等式の成立にはそれらの絶対値の積分が無限大
でも構いませんが, それでは必要なことが出てきませんね.
> これを言うにはf_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)とf(x)g_k(x)-f(x)g(x)がΣ可測である事と
> ∫_Ω|f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)|^pdμ<∞,
> ∫_Ω|f(x)g_k(x)-f(x)g(x)|^pdμ<∞を言わねばな
> りません。
> ∫_Ω|f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)|^pdμ<∞は2行目から言えます。
> ∫_Ω|f(x)g_k(x)-f(x)g(x)|^pdμ<∞は①から言えると思います。
この辺りは良いでしょう.
> それであとは
> f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)とf(x)g_k(x)-f(x)g(x)がΣ可測である事が
> 言えればいいのですが
> f_kがfにL^p収束するのでL^p収束の定義からf_kとfはΣ可測である事がわかります。
> しかし,g_kとgについてはΣ可測かどうか分からないので
最初の仮定が g_k → g in L^∞ ではありませんでしたか?
L^∞ に入る以上, それらは可測関数です. 定義をお確かめ
下さい.
> 結局のところ,
> f_k(x)g_k(x)-f(x)g_k(x)とf(x)g_k(x)-f(x)g(x)がΣ可測である事が言えずに
> 困っています。
> どのように切り抜ければよろしいのでしょうか?
まあ, 可測であるというのは大抵定義に含まれています.
四則演算や極限操作でも閉じているのですから, 余り気に
することはありません.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
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