こん○○わ、PARALLAXです。

"S. GOTO" <goto.shinichiro@tx.thn.ne.jp> wrote in message
news:9er4vo$b92$1@news.thn.ne.jp...
> 後藤です

ども(^○^)/。では、続き。

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【突然妄想劇場】瀬戸内少女野球団 球魂一発 北の○○・南の××
        炸裂! 女の意地が、マリンスタジアムに花開く
                         (1回裏)
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◆10:10 1回裏 シスプリチームの攻撃

せつな「せぇごぉぜぇ!」

 うぉおおおおおおおお!

 何故か必要以上に気合が入っている10番高校側が守備につく。
ちなみにオーダーは等幅フォント仕様な図で、以下の通り。

     レイ
           |
ほたる   |   うさぎ
  \  /\  /
  美奈子  亜美
   /    \
 みちる まこと はるか  控:なし
   \  |  /
    \ | /
     せつな

 9人ぎりぎりと言う非常にクリティカルなオーダーであり、これ
を見た兄ちゃんなぞ

兄ちゃ「・・・そんなバカな。」(^o^)

と余裕をかましていたが、まことがシュープリームサンダーに乗せ
て放った263kmの電撃剛速球が、せつなのデッドスクリームに
より運動ベクトルを変えられそのままバックスクリーンを越えんと
上空3千mへ一直線に向かうところを、ほたるが瞬時に張り巡らせ
たサイレンスウォールに跳ね返されサード方面に勢いを増して襲い
掛かり、これをみちるがディープサブマージでファーストに速度を
落とさずノートラップでトスし、ファーストのはるかがワールドシ
ェイキングで無反動に捕獲した後、軽く放られたすっかり赤熱化し
ているボールは亜美がシャインアクアイリュージョンで冷却しまた
初速約300kmで上空へ打ち上げ、これをライトうさぎがムーン
プリンセスハレーションで高度1万m程のポイントで撃墜、どんぴ
しゃでセンターに落ちてきたボールはレイがバーニングマンダラー
で捕獲、そのままピッチャーのまことへ返した。この間、約15秒。
ちなみに普通のボールでは当然耐えられず、彼女らは硬球大の劣化
ウランの塊を使用している。重量は丁度ハンマー投げのボール程度。

兄ちゃ「・・・そんなバカな。」(oo;)

 この守備練習を目の当たりにしたシスプリチームは、兄ちゃんの
1言以外、声も無かった。そらまぁ戦闘アクション主体の魔女っ娘
物と萌え路線のみがウリのキャラクター作品では、この程度のポテ
ンシャル差はあるだろう。すくなくともプロミストアイランドの彼
女たちは、極普通の小中学生にしか過ぎない。

爺や 「バッターラップ!」

 が、容赦なくゲームは進む。真っ青になっておろおろする(だけ)
の兄ちゃんだったが、バッターサークルからボックスへ向かう1番
バッターの衛は、普段どおりに落ち着いているように見えた。

兄ちゃ「・・・そんなバカな。」

 そんなヘタレの兄ちゃんへふと振り返り、にこっと微笑みかけ、
衛がバッターボックスに一礼して立つ。

爺や 「プレイ!」

 マウンドから見ても、きっちりバットを構えている衛は然程動揺
している様には、まことには見えなかった。最初に彼我の実力差を
思いっきり見せつけ相手の戦意を喪失させ出来れば試合放棄に持ち
込み、余った時間はこの有名なリゾート地であるプロミストアイラ
ンドで思いっきり遊ぼうと企んでいたセーラー戦士たちの全開デモ
ンストレーションも、どうやら効果が薄かったようだ。ちなみに最
初の妙に気合の入りまくった掛け声は、これが真意。

まこと「なら、遠慮する事ぁ無いかね。」

 口の中だけでそう呟き、まことはセットポジションから幾分サイ
ドスローな独特のピッチングで、軽くストライクを取りに行った。
最もそれでも、軽く150kmは出ているが。

せつな「いけない!」

 せつなの小さく鋭い悲鳴が上がったのは、その瞬間だった。

衛  「頼むぞっ!特製改造君バット!!いっけーーーー!!!」

 衛が、まるで頭からキノコを生やしがちの姉がおり銀河を股に翔
ける海賊組織(後に銀河聖皇家事務官)で働く丸刈り学生服姿の小学
生の様な声を張り上げ、鋭くバットを振った。途端にモーフィング
顔負けの無理目アクションで変形し巨大ロボットになったバットが、
見事にまことの安易なボールを打ち返す。

衛  「走れっ改造君!ファーストは目の前だぁ!」

 がっしゃがっしゃと、衛が乗り込んだバット通称改造君がファー
ストへ走る。このあまりな展開にコンマ3秒ほど唖然としていたセー
ラーチームだったが、目の前に転がってきたボールに気付いた美奈
子が慌ててそれを拾い上げファーストへスロー。クレセントビーム
に乗せられ光速でファーストのはるかのグローブに吸い込まれたボー
ルにより、これが見事にクロスプレーになる。が、

爺や 「セーフ!」

 衛、見事に1塁進出。尤もこれがいけなかった。

地場衛「ちょっと待ってくれ!」

 当然、セーラーチーム側から抗議の声があがる。アレは一体なん
だ、ロボットなんぞ許されるのか、人間技じゃないだろう。そりゃ
たしかにそうだが、他人の事が言えるのかセーラーチーム?しかし
こんな事は委細構われず、さしもの爺やも旗色が悪くなる。そりゃ
そうだろう、なにせこれを迎え撃つ監督こと兄ちゃんが、

兄ちゃ「・・・そんなバカな。」

としか言えないのでは。このまま押し切られるか、と妹たちが顔を
曇らせた、その時。

   「待ちなさい!」

 突然、声が掛かった。見上げると、センタースクリーンの上に
人影が。よく見ると、なにやらご大層な白ドレス姿。

地場衛「誰だ!」
可憐 「・・・眞深ちゃん?」

 何処かから、から〜んから〜んと鐘の音が流れ出す。これに乗せ、
白ドレス・・・いやウェディングドレス姿の眞深が喋りだす。

眞深 「愛あふれ、乙女達が、
     自らの美しさを競わんがために集いし此処。
      神の祝福が与えられたかの様に晴れ渡る、
       陽(ひかり)のどけき、この良き日に。

    大いなる力を無垢なる乙女へ振るわんとし、
     あまつさえいたいけなる彼女らの小さな力さえ奪おうと、
      其処なる輩は申している!」

 全身の気力がもりもりと抜けてゆくのを感じながら、セーラーチー
ムのみならずシスプリ側も、最早なにも言えなかった。尤もそんな
事にゃ一切構わず、眞深の台詞はどうやらキメまで続いてしまう。

眞深 「愛天使・ウェディング眞深はっ
     とっても御機嫌ナナメだわっ!」

 いや、ナナメだろうがまっつぐだろうが、どうでも良いんですけど。

 ぶんぶんと膨らんだ袖および手にしたブーケを振り回し、びしっ
とキメポーズを決めた彼女の姿を見て、全員が「こりゃ関わらない
方が良いだろう」との結論をアイコンタクトで下したのはそれから
5秒後。そして

爺や 「セーラーチームは持てる能力を(思い出す限り)全開で使う
    事を許可します。但し、セーラーシリーズ限定。そして、
    シスタープリンセス側へは衛君と同様の行為をハンディと
    して認めます。但し1回のターンで使えるのは1キャラに
    限定。これを『憑依』と表現します。」

が決まった。猛烈に痛む割れんばかりの頭痛こと「母さん訳判んな
いわよ!」を感じながら、それでも兄ちゃんは

兄ちゃ「・・・そんなバカな。」

としか言えなかった。

爺や 「バッターラップ!」

 ともあれこれで何とかセーラーチームの超人野球に対抗できそう
になったシスプリチーム。次のバッターは可憐。

まこと「さぁって、この娘はどんな技を見せてくれるかな?」

 だが。先の衛とは違い、何処か不安げ。しかしこれも憑依の兆候
かも知れず、油断はならない。1塁ランナーを背負っている事から、
セットポジションからクイックモーションで投げるまこと。

 びゅっ! ばん!

爺や「すたーいく、わん!」

 びゅっ! ばん!

爺や「すたーいく、つー!」

 びゅっ! ばん!

爺や「すたーいく、すりー! ばったー、あうっ!」

 がらがっしゃん

 総崩れのグラウンドと1塁側ベンチを見ながら、肩を落とし、し
おしおと1塁側ベンチへ帰る可憐。その呟きがせつなに聞こえた。

可憐 「ごめんなさい、お兄ちゃん・・・メジャーじゃなくって。」

 憑依システムも万能ではなかった様だ。この件に関して監督は?

兄ちゃ「・・・そんなバカな。」

 はい有難う。ともあれこれで1アウト1塁。迎えるバッターは、

千影 「ふっふっふ・・・兄くん、期待していてくれたまえ。」

と、地のキャラのままでも憑依が使えるんじゃね−かの千影。ある
意味シスプリチームで、最も油断のならないキャラ。

まこと「厄介な奴が出てきたねぇ。さて・・・誰だ?」

 十分に間を取り、バッターボックスに立つ千影の様子を見据える
まこと。そして油断ならない思いを抱いているのはせつなも同じ。
マスク越しに、バットを悠然と構える千影をちらちらと見る。が、
あまりにバリエーションが多くて見当が付けられない。それに千影
ばかりに集中していると、1塁ベースの衛が何を仕掛けてくるか判
らない。流石に改造君ロボットは消したものの、此方も油断できな
いキャラを多く抱えているのだ。

まこと「なら仕方ない。こう言う時は正攻法だ。」

 再びセットポジションから、クイックモーションで投げる。まず
は内角低めのストレート。これの返し方からキャラを予想しようと
言う発想だ。先ずは順当な方法と言えよう。

 が、矢張り相手が悪かった。

千影 「アーヴの高貴なる血が齎す力を舐めるでない!」
まこと「しまった!いきなり主役級で来たか!」

 凛と叫び、鋭くバットを振る千影。まるで幾多の戦場を忠実なる
少年貴族と共に虚空を翔ける、突撃艦艦長である十翔長にして皇女
殿下の様(大袈裟)。幾分釣り目気味だった目は丸みを帯びながらも
切れ長に釣りあがり、その目はまさしく「遺伝子の半分が猫である」
な華麗にして高貴な容姿に相応しい(大嘘)。

せつな「いけない!抜かれたわ!」

 豪速のボールと鋭く振られたバットの出会いは、そのまま一瞬に
してピッチャーの脇を駆け抜ける打球を生み出した。センター前に
転々と転がる打球を比較的深い位置で守っていたレイが漸く拾い上
げた時、1塁にいた衛はサードにスライディング気味に駆け込み、
千影は悠然と1塁ベースを踏んでいた。きっちり1塁ベースの上に
手を腰に当て胸を張り悠然と微笑みながら、千影は呼ばわった。

千影 「なぁに気に止む事は無いぞ!所詮惑星に暮らす平民が、
    虚空を住処とするアーヴに適う訳は無いのだ!」

 からからと笑いながら、思い切り自慢げ。つい訳も無く悔しく
なってしまうセーラーチーム。自分たちも憑依が使えたら・・・
と思うものの、今更もう遅い。こんな事なら初っ端に派手なデモ
ンストレーションなんぞするんじゃなかったと、後悔しきり。

 さて、1アウト1・3塁。1打先取点のチャンスに、迎えるバッ
ターは、この人。

咲耶 「咲耶・・・いきます。」

 厄介と言えば彼女も厄介だった。何しろバリエーションが多すぎ
る。ここでお掃除が得意なメイドロボ(高校通学中)などに憑依され
たら、衛星経由でどんな技量をダウンロードされるか判ったもの
じゃない。そしてどうやら、この予想は当たりの様だった。何故な
ら咲耶はバッターボックスに雄叫び上げて駆け込んできたのだ。

咲耶 「どぉりゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」
可憐 「咲耶ちゃん咲耶ちゃん!それモップだよぉ!」

 しかしいくら間抜けでも、相手はあらゆる意味で無敵のメイドロ
ボ。考えあぐね、ひたすら長い間合いになるまこと。そしてまこと
が傍目にも焦って見えるのは周囲のチームメイトも同じ。しかし何
ら有効な答えは誰も得られない。

 が、セーラーチームにも強い味方はいた。

レイ 「落ち着いて、まこちゃん!
    マルチにサテライトシステムは無いわ!」

 センターのレイから声が掛かる。はっ、とするまこと。そうか!

 びゅっ! ばん!

爺や「すたーいく、わん!」

 びゅっ! ばん!

爺や「すたーいく、つー!」

 びゅっ! ばん!

爺や 「すたーいく、すりー! ばったー、あうっ!」
咲耶 「あぅ〜、すいませんすいません、ごめんなさーーーい。」

 何時の間にか付いている、ヘルメットのイヤーガードの上にそそ
り立っていたAVシステムを、へにょ、と垂れさせすごすごと1塁
側ベンチへ戻る咲耶。アンテナはしっかり長方形角丸タイプ。惜し
かったねぇ、尖がりタイプならサテライトシステム経由でマーク・
マグワイヤの運動パターンでもダウンロードできたろうに。

 すったもんだで、2アウト1・3塁。迎えるバッターは5番。

春歌 「春歌、参ります!」

 凛と呼ばわり、すっくとネクストバッターズサークルから立った
春歌。当然、白衣緋袴姿。シスプリチームにも一応ユニフォームは
ある(鈴凛特製の耐環境耐衝撃防弾防刃防酸機能繊維で仕立てた物)
ものの、頑として彼女だけはこれを着なかったのだ。仕方なく彼女
の好みで同繊維により夜なべして仕立てた衣装が、これだった。

春歌 「さぁ!掛かってらっしゃいませ!」

 バッターボックスに仁王立ちし、バット先端をまことに向けて呼
ばわる少女。巫女のような衣装を頑として着替えない、古式ゆかし
く和風である超強気キャラ・・・。

 物凄く嫌な予感を抱きつつ、しかしまことは

まこと「落ち着け私。第一、一號機パイロットの声はまるきり違う
    じゃないか。それに何かと突撃しては自機を壊す様なパイ
    ロットなんぞ、敵じゃない。」

と自分に言い聞かせた。美奈子からあのゲームを借りておいて良かっ
たと心底思いながら。まだ1回裏だ。相手の戦闘技量は精々1だ。

 自分を鼓舞するように頭を振り、またセットポジションから放る
ストレートで内角を突く。順当なら巫女姿の袖が邪魔になり、内角
は絶対に打てない筈だ。

 が、まことは忘れていた。セーラーチームにレイ・美奈子がいる
様に、シスプリチームにもオタクでゲーマーな奴はいるのだ。そし
てそれを立証する様に、各ランナーはかなり大きいリードをベンチ
からの指示で取っていた。せつながこれに気付くが、遅かった。

せつな「いけない!フェイク!」
山田 「掛かった!」

 まことが置きに行ったボールを、春歌の鋭いスイングが見事に屠っ
た。きん!と言う硬質の金属音が球場に響き、次の瞬間にレフトの
ほたるとセンターのレイがそれぞれ打球を追う間を、白球が転々と
転がっていった。打撃技には強いセーラー戦士も、如何せん光速移
動はチームの意思を統一しないと出来ない。あたふたと「脚で」走
ってボールを追い、漸く拾い上げて中継に入った美奈子に送った。

 これで3本目のヒット。ベンチからのサインでヒットエンドラン
のスタンバイをしていたランナーが次々にホームへ駆け込む。

衛  「やりぃ!1てーん!あにぃーーみてくれたぁーーー!」
千影 「ふ、2点だ。兄くん、褒めてくれたまえ。」

そして、打ったバッターは2塁へ。悠然と脚を進め、堂々とベース
を踏む姿は只管尊大だった。とても楚々とした和装の少女には似合
う姿勢ではない。・・・誰だ?

春歌 「ほーっほっほっほっほっほ! いくら戦闘能力のみ高い
    セーラー戦士の皆様と言えど! この! 知力体力時の運
    全てを! くゎんんぺきに遺伝子デザインされたぅわたく
    しには敵わなかったようですわね! やはり20世紀の人
    間は蛮族なのですわ! 世界を滅ぼした、あなた方は!」

 あんたですかい、この「好いて尽くして捨てられて」の天才さん。

 まぁ2点見事に先取の前には何でも良し。躍り上がってランナー
2名を迎える1塁側ベンチ。悔しそうなまこと。が、1回裏はまだ
終わっていない。2アウト2塁で、迎えるバッターは・・・

鈴凛 「ご、ごめんなさ〜〜〜い、メジャーじゃなくって・・・」

 びゅっ! ばん!

爺や「すたーいく、わん!」

 びゅっ! ばん!

爺や「すたーいく、つー!」

 びゅっ! ばん!

爺や 「すたーいく、すりー! ばったー、あうっ!」
鈴凛 「ごめんなさいごめんなさいごめんなさ〜〜〜〜〜い・・」

 ・・・嵐の様な1回裏が、漸く終わった。

■       |1|2|3|4|5|6|7|8|9|− ■
■Sailors|0|0|0|0|0|0|0|0|0|0 ■
■Sisters|2|0|0|0|0|0|0|0|0|2 ■
■  NEXT はるか・みちる・せつな ◆ マウンド 鈴凛■

・・・嫌なシステムが導入されたもんだなぁ(^^;) では。
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