虚人ねこと申します。

今野緒雪「マリア様がみてる いとしき歳月(前編)」の感想です。
これは「マリア様がみてる」シリーズの7冊目になります。

いよいよ、薔薇様達が卒業ということで、それぞれに印象深い話が
用意されたのだと思います。しかし、「黄薔薇まっしぐら」は
「マリみて」でこういう話はないと思っていただけに、ショックは
ありますね。しかし、黄薔薇様は、つぼみの令さまとの関係も
薄いし、こういう話はある意味、いたしかたなかったかも。
それにしても、D氏こと、傘張り侍こと、山辺氏は、
音無惣一郎と酷似してるなあ。早死にすれば完璧だ。

もう一本の「いと忙し日日」は、薔薇ファミリーの結束の
硬さが、快く表現されていて、良い感じですね。
祐巳がつぼみになるわけで、こういう話は必然的だといえますね。
さて、いよいよ次回は、卒業式(多分)。
一番の読みどころは、紅薔薇様と祥子さま-祐巳ラインの関係と、
白薔薇さまと志摩子さんラインの関係でしょう。
今野先生がどう料理してくれるか、楽しみにしていましょう。

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虚人ねこ (e-mail:maton@lares.dti.ne.jp)
百合語録:森奈津子作「姫百合たちの放課後」(1995年・小説) から
立花順子の言葉:「そもそも、男性は女性よりも、進化が遅れていますのよ。
あの毛深さをごらんなさいな!彼らはわたくしたちよりも、
軽く十万年は猿に近くってよ!ああ、おぞましい!」