Path: usj.3web.ne.jp!fu0.bekkoame.ne.jp!news1.bekkoame.ne.jp!news.ksw.feedmania.org!newsfeed.media.kyoto-u.ac.jp!Q.T.Honey!ngate01.so-net.ne.jp!news-post.so-net.ne.jp!not-for-mail From: Keita Ishizaki Newsgroups: fj.rec.animation Subject: Re: Angelic Layer #26(the last episode) Date: Sun, 09 Dec 2001 13:51:51 +0900 Organization: So-net Lines: 524 Message-ID: <9uuqlc$a18$1@news01ci.so-net.ne.jp> References: <9qc0cu$2fi$1@news.thn.ne.jp> <9qrt0v$las$1@news01dd.so-net.ne.jp> <9rbbso$863$1@news.thn.ne.jp> <9sioc0$ls3$1@news01cb.so-net.ne.jp> <9tlmag$ajm$1@news.thn.ne.jp> NNTP-Posting-Host: pdf7c8b.kngwnt01.ap.so-net.ne.jp Mime-Version: 1.0 Content-Type: text/plain; charset=iso-2022-jp In-Reply-To: <9tlmag$ajm$1@news.thn.ne.jp> X-Newsreader: Datula version 1.20.09 for Windows Xref: Sakura.CardCaptors fj.rec.animation:4008 石崎です。 S. GOTOさんの<9tlmag$ajm$1@news.thn.ne.jp>から >後藤です こんにちわ。 かなり間が空いてしまい、申し訳ありません。 #先週投稿しようとしたのですが、表稼業の関係で挫折しました。 >本スレッドは「機動天使エンジェリックレイヤー(以下、AL)」の設定 >を元に、「AL」「カードキャプター(以下、CC)さくら」のキャラク >ターが繰り広げるラブコメ(多分)を、リレー妄想の形式でお送りしてい >ます。 >また、別途「セーラームーン」ネタもあったりします。 >そういうのがお好きな方だけ、お付き合いください。 >#3つとも知ってる人は少ないような気もする…… …と言う訳で宜しくお願いします。 >★☆せらむんネタ☆★ > >>  スーパーズの時に出た一言でした。 > >まことの友達の作家少女の回でしたっけ。  はい。第134話『まことの純情! 天馬に憧れた少女』での出来事。  ちなみにまこちゃんの友達は高瀬智子ちゃん(割とかわいい)。 >> #ヲタクの設定自体は無印の頃からありましたが。 > >実はヅカファンとかいう設定もあったかと(宝塚という言い方はしてなか >ったけど、まあそれに類似したもの)。  セーラームーンSの第96話『冷酷なウラヌス? まことのピンチ』に出て来 たエピソードですよね。  「いくら格好良くても女の人を追いかけるなんて信じらんない」とか言ってい たレイちゃんが実は持っていた「OH! 少女歌劇団写真集」とか何とか。 >ALに限定しなければ、考えやすいんですけどね。 >ということで、せらむんネタはお互い、自由にやりませんか。  では、そういう事で宜しくお願いします。 >私は亜美ちゃん専門だなー。 >せらむんのALネタで詰まったら、別な方向に飛んだりしますが、本妄想 >では「憑依」なんて一切使いません。  あれはあれで面白かったですけどね(笑)。 >★せらむんショート劇場「亜美ちゃんの秘密」 > >まず、何よりも「悪い友達」との付き合いがなくなりました。このところ >放課後はおバカ連中とは全く疎遠になっていったのです。  やっぱりうさぎちゃん達は「悪い友達」だったんですね。 >☆某神社 > >レイ 「ガッコが違うんだから宿題だって違うのよ。答えられるわけない >    じゃない」  レイちゃんのT・A女学院は「受験とは無縁のエスカレーター方式!」で進学 していますから(ひょっとして大学も?)案外お勉強は苦手かも? (一応勉強はちゃんとしていたみたいですが) >うさぎ「えー、そんなー、亜美ちゃんは『学校が違っても数学は同じこと >    を教えるんだから、誰でも解けるのよ』ってー」  都立高校に通っているうさぎ達より、私立高校のレイちゃんの方が高度な事を 学習していそうですし。 #一応セーラースターズ以降の時期設定だった事を考えると、文系コース、理系 #コースで履修する内容も異なって来ているとは思いますが。 >美奈子「亜美ちゃんが下校する時間と、塾に通う時間との間にさ、空白の >    時間があるのよ」  コロンビア大学から「インターネットして」資料を取ってきたりしていたパソ コン部は流石に辞めたのかな? >☆とある日の放課後 > >4人は亜美ちゃんを尾行することにしました。 >亜美ちゃんの目的地とは……もちろん > >まこと「ピ、ピ、ピ……」 >レイ 「まこちゃん、続き読んでよ。鳥が囀ってるんじゃないんだから」  美奈子ちゃんなら読めるだろうという突っ込みは不許可ですか(笑)? 第108話「うさぎのダンスはワルツにのって」でも一番まともに英語喋ってい ましたし(…でも、挨拶だけですが) >店に入った4人は、驚くべき光景を目の当たりにするのです。 > >うさぎ「すごーい、亜美ちゃん!」 >まこと「うそ……亜美ちゃんが……」 >レイ 「あんなに強いなんて……」  セーラーVゲームでも無敵でしたからね。 >自称「ゲーセンクイーン」の美奈子ちゃんは、亜美ちゃんが向かうところ >敵なしなことに、妙なライバル心を燃やしてしまい、戦いを挑む決意をし >ました。  はるかさん相手にレースゲームで自爆していたりしましたけど(笑) >☆その翌日 > >またも亜美ちゃんの後をつけた美奈子ちゃん、見え透いた変装をしていま >す。  どんな変装なんだろう。 #何故か、ギャグ系の変装しか思いつかないです。 >美奈子(…………!!し、しまった、あまりにもバレバレなネーミングだ >    ったわ) >亜美 「……どうしたの?」 >美奈子「あ、あの……その………………(ぼそっ)ヴ、Vちゃん」  ひょっとして、格好もセーラーVそのものなのでしょうか。 #セーラームーンが存在し、報道もされている世界(無印の頃に週刊誌で取り上 #げられていましたよね)ならば、エンジェル用セーラー戦士のコスチュームも #市販されていそうです。この世界ならばバ●ダイが権利を主張することも無さ #そうですし。 >ちなみに、亜美ちゃんのエンジェルの名前はヘルメスといいます。  どこかで聞いたような名前だと思ったら、「亜美ちゃんの初恋」に出て来たメ ルクリウスと同じ意味ですね。亜美ちゃんらしい。 >美奈子「そうよ!まだ私にはアイドルへの道が!目指せ瀬戸林子!」  アイドルでデウスを目指すんですか(違)。 >【「美奈子のライバル宣言!」終わり】  サブタイトルが最後まで表示されない、「鋼鉄天使くるみ」みたいなものでしょ うか。 >★☆AL2ネタ☆★ > >あとは、予選敗退のエンジェルを一同に東京ドームに集めて○×で最後ま >で勝ち残った者だけ出場資格を与えるとか、「ウルトラクイズ」みたいに。 >腹黒知世の裏工作も絡めたいところですが。  成る程。大道寺家が絡めばルールも弄り放題…。 #あんまり露骨だと、さくらちゃんが嫌がりそうですが。 >「エンジェリックレイヤー パーフェクトコレクション」という本を入手 >しました。この本にはエンジェルのシステムや、レイヤーのルールなどの >基本設定が掲載されているので、今後の参考にしていきたいと思います。  私も今後の為に購入しました。  どうも書かれていたルールからすると、エンジェル「桜」は思いっ切りルール 違反のようですね(笑)。 #大道寺家の力があればどうとでもなりそうですが。 >>  どちらかというと四角関係な気がしますが(笑)。 > >なるほど、知世の場合は二面性を持たせた方がいいでしょうね。  どうしても百合方面に走らせたいらしい(笑)>じぶん >みさき「な、何で服着てへんの?」 >珠代 「プ、プロレスってさ、もともと裸でやるもんでしょー」 「そうそう。レスリングと言うのはね、古代ギリシャのオリンピックでもあった  競技で…」 「あんた、誰?」 「それでね、その競技は夫婦間の営みを元にしていたので、それが故にオリンピッ  クの中で唯一婦人の部が設けられていたんだ」 「な!」(顔が真っ赤のみさきち) 「それで富国強兵の役に立つというので軍隊や学校でも取り入れられ、明治時代  以降の日本でもね、産めよ増やせよって…」 「はいはい。後は私が聞いて上げるから」 ずるずる #ごめんなさい(笑) >あ、一応スッピーの付き添い、ということで私が勝手に考えてました。 >奴一人では来日は無理だろうということで。 >今回、エリオル一家大挙して、というのは考えてなかったので。  成る程。全員で来日かと思っていました。  ちなみに大会に出場するのもすっぴーとケロ単独では無理でしょうから、ダミー の人間(?)に抱きかかえられて…という形になるのでしょうね。 >>  そういや、利佳ちゃんも出したいな。 > >格闘する気も無いのに寺田先生に似たエンジェルを作るんでしょうか。 >先生のフルネーム忘れてしまった。  寺田良幸先生だったような(今調べました)。 >> ★機動天使エンジェリックレイヤー2nd >>  第8話『さくらと京子と反則バトル!』 > >そうきましたか。やられました。  ムックで京子の名字を初めて知りました。  それから、あの鞭が電気鞭だったこと、実は忘れていたのも反省点。 >いずれ、岬了とか、みさきちに負けたキャラが一通り出てくるのですね。  実はそのつもりだったりして(笑)。 #今回もさっそく… >はははは、小さい子と同じレベルか>さくら  以前f.r.aでさくらちゃんに対する知世ちゃんの感情が、男女間のそれという よりは親子間の感情に近いものがあるという意見がありましたが、知世ちゃんは さくらちゃんのお母さんなのかも(違)。 >しかし、小狼と苺鈴の口上は困りましたね。適当に省略するか、本当にち >ゃんと考えるか。  本編でも三原王二郎のようにエントリーの台詞が出て来ない人もいますから、 適当に省略しても大丈夫かと #それとも、王二郎のも考えてやらないといかんのか >さくらも悶えていたりして。 >この光景を見て、知世が悪巧みをするんでしょうか。エンジェルとデウス >が連動して、エンジェルの苦しみがデウスにも伝わるシステムを開発。  そして、戦いの最中にエンジェルが千切れるとそれもデウスにも… #エヴァですかい >弁償(笑) >イカサマなんだから、しなくていいのに。  さくらちゃんの性格の良さを現しているという事で。 >>  ちなみに剣が変化では無いのは、人間の科学力の限界です。 > >他は……「アロー」「ショット」当たりは「アストラル・エミッション」 >と同じ扱いってことでOKかな。  エンジェリック・レイヤーの設定だと、プレイヤーの能力次第でソードを出す ことすら可能な気がして来ました。 #実体としては存在しないけど、虚像としては存在するという説明で >★機動天使エンジェリックレイヤー2nd > 第9話『さくらとはじまりの予感』 > >☆某国際空港にて > >イギリスからやってきたのは奈久留でしたが、その荷物の中にスッピーが >隠れていました。税関逃れでぬいぐるみのふりをしていたのでしょう、き >っと。できるものなのか?という突っ込みはナシ。  ケロちゃんだって行けたのだから、大丈夫でしょう。 >スッピ「日本は久しぶりですね」 >奈久留「とーやくん、元気してるかなー」  その意味の「愛の劇場」も未だ健在でしたか。 >☆PP社恵比寿支店 > >取巻A「京子さん、いいんですか?」 >京子 「次は十番支店でも行くか」ぽっ  そこで「ゲーセンクイーン」美奈と出会って…という展開だったりして。 >☆とあるデパート > >みさきちは珍しく鳩子ちゃんとお出かけです。鳩子ちゃんはみさきちの手 >をしっかりと握っています。傍目にはデートにも見えます(おいおい)。 >でもみさきちは、可愛い妹とお買い物に来たくらいにしか思っていません。  絵的には、仲の良い姉妹なのでしょうけど、鳩子はそうは思っていなさそうで す。 >売り場では雪兎がバイトしてました。ということは……  出た! さくらちゃんの行く先々でバイトしている桃矢達(笑)。 #実は、PP社練習場でバイトしているという設定にしようとしたのですが、先 #を越されてしまいました(笑)。 #…でも、その内練習場にも出没しそうな二人ではありますが。 >山崎 「昔々、エンジェルは鳥から生まれたんだ。その名残なんだよ。だ >    から、エンジェルはお湯で温めないと孵化しないんだ」  山崎君の出鱈目蘊蓄が炸裂(笑)。 >山崎 「李君、いつまで日本にいるんだい?一度対戦しようよ」  仲が良いんでしたっけこの二人。 #仲が良いと言えば、エリオルと山崎君が気があっていたような。 >小狼はしばし固まってしまってます。心臓バクバク。  おっと。小狼はみさきちが良いのですか。  雪兎さんの時と同じ様な適当な理屈を後からつけたりして(嘘)。 >互いに見合す顔と顔……手はギュッと握ったまま…… >#やっぱり、デートだったのです(おいおい)  シリーズ構成公認のカップリングですから、問題なし(笑)。 >☆木之本家 > >桃矢 「(溜息)……で、今日は泊まってくんだな」 >奈久留「うん!とーやくんと一緒に寝るの。もー、時差ボケで眠くて」  奈久留って女性では無いけど男でも無いんでしたっけ。  どちらにせよやばい状況ではありますが。 >ケロ 「くくくく……この勝負、レイヤーでつけたろやないか!」 >スッピ「そのつもりで来日したのですから」  やはり食べ物の恨みは恐ろしいという事で。 >#小狼のことは、恋の行方を複雑にするために、こういうことにしました。 >#年上の人への憧れという意味もありますし、まあラブコメ路線ですし。  ではこちらも負けずにもっと複雑に(ぉぃ)。 >#レイヤーの公式大会の方もどうにかしないと。  まずは草の根大会からでしょうか。  では、本編。 ★機動天使エンジェリックレイヤー2nd 第10話  『さくらと素敵な王子様』 ●ピッフル・プリンセス 恵比寿支店  若月京子から「恵比寿支店」の「シマ」を譲られてしまったさくらちゃん。 「これからは、この『シマ』は、さくらちゃんが管理しないといけませんわ」  …と、知世ちゃんに言われたので、「シマ」の意味は未だに良く判らないので すが、兎に角今日もレイヤーの練習場にやって来たさくらちゃん。  ケロちゃんとすっぴーも連れて行こうとしたのですが、久々に出会った二人は、 さくらちゃんの部屋のテレビゲームで対戦に夢中になっていたので、置き去りに して来たのでした。  良くは判らないながらも、何かをしなければならないとの義務感も持ち合わせ ていたさくらちゃん、辺りを見回すと店に初めて一人でやって来たものの、どう したら良いのか判らず困っている少女に、練習場での遊び方を教えてあげるなど、 面倒見の良い所を見せています。 「えっと、んと…」  黒髪のおかっぱ頭のその少女は、パパとママにエンジェルを買って貰ったばか りだとかで、動かすのにも一苦労。そんな雰囲気なのでした。 「そんなに難しく考えなくても良いよ。自分が身体を動かすことをイメージして」  さくらちゃんは、自分がエンジェル「桜」を初めて動かした時の事を思い出し ながら、一生懸命手取り足取り教えて上げました。  その努力の甲斐あって、何とかきちんとエンジェル──名前はサトゥルヌスと 言うそうです──を動かすことが出来るようになった少女。  しかし、それだけではもちろんファイトは出来ません。  次は何をさせようか。  さくらが思案し始めた時の事です。 「踊ってみようか」 「え?」  後ろから、学生服を着た少年に声をかけられました。 「(どこかで見たような…?)」 「三原王二郎さんですわ、さくらちゃん」  誰だか判らない様子のさくらちゃんに、知世ちゃんがそっと耳打ち。  それでさくらちゃんも相手が誰なのかを思い出しました。  エンジェリック・レイヤー界の貴公子、三原王二郎の事であればさくらちゃん でも知っています。 「あの…」  何て言えば良いんだろう。  そう思い悩む必要はありませんでした。 「ちょっと待ってて」  王二郎はそう言い残してどこかへ行くと、やがて手にCDラジカセを手にして 戻って来ました。 「さあ、これで踊ろうか」 * 「右、右、左、左、回ってポン」  音楽に合わせて、時々失敗しつつも踊る「サトゥルヌス」。 「(この娘、ただ者ではありませんわ)」  少女の上達振りは常人の平均値を遙かに上回るペースであることに知世ちゃん は気付いていましたが、やはり常人では無かったさくらちゃんの方は全然気がつ いていませんでした。 「良い調子だね」 「エヘヘ…」  照れ笑いを浮かべる少女。  でも、気を抜いたお陰でエンジェルは転んでしまいました。 「おやおや。それじゃ、僕も一緒に踊ろうか」 「え…?」  王二郎は自分のエンジェル「ウィザード」を取り出し、レイヤー空間に投げ入 れました。  「ウィザード」は、少女のエンジェル「サトゥルヌス」の手を取りました。  やがて、踊り出す2体のエンジェル。  華麗に踊っているように見えるエンジェルの姿に、さくらは見とれていました。  特に、「サトゥルヌス」をリードしている「ウィザード」とそのデウスの姿に。 「(格好良い…)」  知らず知らず、王二郎の事を意識してしまうさくらなのでした。 「ねぇ、あれ三原王二郎様じゃ…」  いつしか、レイヤーの周囲に王二郎の姿を見つけた人達が集まって来ていて、 音楽終了と同時に拍手が沸き起こりました。 「あ、パパ、ママ!」  嬉しそうに周囲のギャラリーを見ていた少女は突然叫びました。  サングラスをかけているので顔は良く判りませんが、とても子持ちには見えな い程のうら若きカップルがそこに立っていました。 「ほたる!」  カップルの女性の方が、少女──どうやらほたるという名前のようです──に 呼びかけると、エンジェルを手にした少女はその女性の方に向けて駆けていきま した。 「遊んで貰ったのかい?」 「うん! あのお兄ちゃんとお姉ちゃんに!」 「ちゃんとお礼を言った?」 「あ!」 「駄目じゃない」  ほたるは、両親の所からレイヤーの側に戻って来ると、さくらと王二郎に向かっ て頭を下げました。 「今日はどうも有り難うございました」 「いいえ、こちらこそ」 「私も楽しかったよ! また遊ぼうね」 「はい!」  ほたるは笑顔を向けると、再び両親の所に向かって駆けて行きました。  そして両親も、さくら達に礼を言うと、三人は連れだって人混みの中へと消え ていくのでした。 「あの娘、なかなか筋が良いよ」 「そう思います」 「(あの二人、どこかで見たような気がしますわ)」  少女を連れて行った両親の正体──バイクレーサーの天王はるかとバイオリニ ストの海王みちる──に知世が気付くのは、その日の夜になってからの事でした。 「ねぇ、君」 「はい」 「折角の機会だから、一緒に練習してみようか」 「え…あ、はい!」  何故か、顔を赤らめてしまうさくらちゃん。  先程と同じように、音楽に合わせて踊り出す「ウィザード」と「桜」。  さくらちゃんの技量が高い分、その踊りは先程よりも見応えがあるもの。  もちろん、「ウィザード」がリードしている事には変わりないのでしたが。 「(あ…)」  「桜」の操作に集中していたさくらちゃんがふと顔を上げると、レイヤー空間 の向こうでこちらを見ている王二郎に気付きました。  さくらの視線に気がつくと、王二郎は微笑みを向けました。 どきん  何故か、さくらの胸が高鳴ります。  このドキドキは何だろう?  雪兎さんに感じたものと同じドキドキなのかな?  それとも、小狼君に感じたのと同じなのかな?  分かんないよ。 「(さくらちゃん、まさか…?)」  「桜」を踊らせているさくらちゃんの姿を撮影していた知世ちゃんが、さくら ちゃんの表情を見逃す筈はありません。 「(これは、ますます面白くなって来ましたわ)」  そう思いつつも、本人すら気付かない心の奥底では、嫉妬の炎が燃えさかって いる知世ちゃんなのでした。 (第10話 完)  小狼の方がああなってしまったので、さくらちゃんの方もこういう事にしてみ ました(笑)。   反省点としては、ケロちゃんとすっぴーの事をすっっっかり忘れていた事です (笑)。そんな訳で今回はケロ達は御留守番です。  そして…二つの妄想世界を混在させてみました(笑)。  今後とも同時に登場させるかは決めていませんが、同一の世界、同一の時間軸 に二つの妄想世界は存在しているという事で。  では、また。 -- Keita Ishizaki mailto:keitai@fa2.so-net.ne.jp