後藤です

「機動天使エンジェリックレイヤー」感想です。
最終回「天使の翼よ!私とヒカルをいざなって」
以下、ご興味のある方だけ。

原作コミックス5巻、読みました。唖然とする内容です。本記事でもその
内容に触れています。ただし、あくまで比較対象として引用しているだけ
ですので、fj.rec.comics にはクロスポストしません。
また、お約束の妄想はラストにつけます。

今回の行数稼ぎは、一度やってますけど、これしかありません。

天
使
の
翼
よ
!
私
と
ヒ
カ
ル
を
い
ざ
な
っ
て
!
b
y
み
さ
き
∧
A
.
E
n
o
m
o
t
o
∨

□アバンタイトル
 いよいよ決勝戦。選手入場です。
 感慨深げにみさきのことを回想する浮気者に対して、林子の鋭い突っ込
 み。そこへ最と楓のペアが、「観客の気持ちを代弁」してくれます。
 「私は惚れたな……鈴原みさきという人間に……ヒカルのファイトに」
 「ここにいるほとんどの人がそうですわ。みんなが期待しています。
  みさきさんが、どんな戦いを見せてくれるのか」
 そして、中継をしている翔子さんも、「説明」してくれてます。
 「不思議ね、エンジェリックレイヤーって。話すよりも、その人のこと
  がよくわかる気がする……」
 とどめはいっちゃん。最高の試合を飾り立てます。
 「エンジェルは想いを込めることで、どんなもんにもなれる……友達、
  恋人、きょうだい、それに、もう一人の自分や……」
 単なるお人形遊びを超越して、一種のコミュニケーション手段だといい
 たいのでしょうか。それは同意できます。
 ただしこの一連の語り、どうしても語らせておかないと視聴者にはわか
 らないから、仕方ないということなのでしょうが、いささかくどさを感
 じました。こういうのは私としては言葉ではなく、自らで感じ取りたい
 ところです。だって、それが「エンジェリックレイヤー」なんでしょ?

□ご褒美。チュッ。
 「みさきが約束を守ってくれたから」
 不意打ちとはいえ、スキだらけですなあ>みさきち
 口付けだったらどうしようかと思っちゃいました。
 恋人同士(笑)の語らいなので、しばし聞いてやってください。
 「関東大会のときも今日も、みさきはいつも約束守ってくれたよね」
 「わたし、鳩子ちゃんと約束してたから、ここまで頑張れたんやと思う」
 「じゃあ、今日も約束」
 「な……?」
 「最後まで全力でファイトすること」
 「約束だね」
 「うん。約束」
 この約束のご褒美は何でしょうか?
 あやうし、みさきの貞操(笑)
 ある意味、王二郎よりも危険かも。

□エントリー、エンジェル。
 しかしこの口上、一番最初に始めたの萩子さんですよね。よくもこんな
 恥ずかしい言葉を口に出来るものだ。

□レイヤーの演出ですが、まったく無いのかと思ったら、やはりこれもい
 っちゃんの考案だったようです。後述。

□戦いを楽しむ母と娘。
 「話しとるんや……あの2人は」
 「姉さん、みさき……7年分、たっぷり話して」
 だそうです。
 格闘技だと考えるのはひじょうに無粋なのですね。
 動作にいちいち会話の内容を結びつけるようなことをしてはいけないの
 です。

□あたり一面、バラの花園。
 これがいっちゃんコーディネートのレイヤー演出でした。これも一部で
 しかありません。キザやったな。

□激しく、そして「楽しく」続く2人の「会話」。
 ひじょうに高度なコミュニケーションです。
 「キチンと話せばよかった……みさきがまだ小さいからなんて思わずに
  ちゃんと……」
 「言えばよかった……自分がどうしたいんか、素直に言えばよかったん
  や。嫌われるかも、なんて思わないで。わがまま言っても良かったん
  や。お母さんと一緒にいたい、って」

□えーと、技の名前は知りませんが、ヒカルはレイヤーに叩きつけられま
 した。壊れるじゃんか。精密機械になんてことするんだ!!
 実の娘に容赦ない、血も涙も無い母親だ(笑)星一徹母親版?

□京子なんて、相手にしないでおきましょう。可哀想なやつなのです。

□さあ、鬼母(笑)の卑怯な技「アストラル・エミッション」です。
 字義どおりだとすれば、電子のカタマリ(謎)ですか。

□「立って!立って、ヒカル!まだ立てる……立てるよ、ヒカル……
  立って!
  ……お願い、立って……立って、ヒカル!ヒカル!
  お願い……お願い……ね、ヒカル……お願い……立って!
  わたし、まだ続けたいの……
  お願い、届いて、わたしの声、ヒカルに……」
 この必死の「想い」が、鳩子、珠代、虎太郎、そして全ての観客にも、
 あ、当然司会者にも伝わって、みんなの「想い」が一つとなってヒカル
 に届くのです。「YAWARA!」にも通じるものがあるかな?
 鬼母の味方はいない(笑)

□満点の星空、というか星空の写真撮影みたいな。
 これもレイヤーの演出。
 戦いは続行されました。ラウンド制であることは一切無視されているか
 のようです。

□そして、ヒカルにも翼が生え……
 ヒカルの一撃とアテナの「アストラル・エミッション」との相打ち。
 核爆発しとるがな(笑)
 焼け野原に現れたるは……ヒカル。

□最後の最後で、やっと母娘の抱擁です。
 「お母さん!……あんな、わたし……」
 「ウフッ……負けちゃった……」
 「ううん、お母さん、強かった。これがお母さんの7年間なんやね」
 「みさき……わたしのこと……」
 「お母さんが頑張ってきた、ようわかった。
  ……聞きたいこと、いっぱいあったんやけど、もう忘れちゃった」
 「みさき……」
 「お母さん……」
 「みさき……大好きよ……」
 「うん……」
 なるほど、2人には直接話をするよりもレイヤーで「想いを交わす」
 ことの方が相応しかったわけですね。

□EDにかぶせて、その後の恋の行方です。季節は冬。クリスマスかい。
 進み過ぎやで。
 ・林子は恋とは関係なくコンサートですね。ランガのコスプレだそうで。
 ・まず、珠代と虎太郎。テレながらも腕組み。
  でも、コブ付きだったりして。
  一人余った鳩子ちゃんは、誰かもらってやってください。
  林子ちゃんも余ってますが。
  翔子さんもおるで。
  原作はぶっとんでまして、珠代は何と王二郎とできてしまいます。
  虎太郎はみさきちと。スワッピング(違)
 ・いつの間にできたのでしょう、尾形クンと藤森さんでした。
  男の方が遅刻するなんて、サイテーですな。罰ゲームや〜
 ・稲田夫妻は、子供いたんですか。
  夏の海に連れていかなかったんですね。冷たい親だ。
 ・これも、恋と関係ない。京子と取り巻き、円香、有栖、男みさき。
  京子はまだ卑怯な手を使ってます。卑怯者同士、通じ合うものが。
 ・最と楓。最の妹の墓参です。
  この2人の恋の行方というのはちょっと……
 ・建物の陰に隠れて、萩子さんとみさきを見つめている三原兄弟。
  萩子さんから返事もらってなかったのか……>いっちゃん
  コマシ野郎はコマシ野郎で、恥ずかしがってやんの。せっかくのクリ
  スマスなのに、みさきちを誘えよ。
 ・あれーーー……いつの間にか歩けるようになってるよーーー……
  「テスト」なんでしょうかね>萩子さん
  いよいよ7年間の苦労が結実して「義足」が出来たのか、治療法が見
  つかったのか、というところでしょうけど、定かではありません。

□そして、本当に最後。
 アテナに寄り添うヒカル、ヒカルの肩を抱き寄せるアテナ。
 エンジェルに意思が芽生えて親子のようにしているのかとも思える演出
 ですが、要するに、母と娘2人が一緒に暮しているってことですね。
 翔子さん家だったら、迷惑だ。早く独立しろ。
 原作だと、2人とも居候決め込んでますが。

□END。
 司会者がしっかり写真に収まっているし。あんた、関係者やないやろ。

□総括
 前回、「しゃべりは冗長だ」ということを述べましたが、実はこのレイ
 ヤーこそが、母と娘の7年間の語り尽くせなかったことを語り尽くす、
 会話だったんですね。みさきのファイトは見る者の心を熱くし、その想
 いがヒカルに伝わるという、とても信じられないことをやってくれまし
 た。いささか格闘シーンの片付け方が乱暴なようにも感じましたが、最
 終回に相応しい内容だったと思います。
 しかし、最後のシーンはとってつけたかのようにバタバタと片付けてい
 った感ありで、混乱もするんですが、もう少し余裕を持って整理して欲
 しかったですね。ここが個人的には残念なところでした。

□全体的総括
 萩子さんのような難病患者のための「高性能義足」研究の延長でしかな
 かったエンジェリックレイヤー。それが、単なるお人形遊びから、人と
 人を結びつける一種のコミュニケーション手段にまで昇華した。しかも、
 言葉ではなく感情、特に「想い」を交換しあい、ぶつけあい、そして理
 解しあうという、それはそれはひじょうに高度なコミュニケーション手
 段なのです。直接はいえない、言葉では語れないことを、何らかの形に
 して、しかも瞬時に相手に伝えることができる。互いの「想い」のレベ
 ルが高度であればあるほど、それは当事者間だけでなく、周囲に伝わっ
 て、見る者の胸を熱くする。勝負ごとという、極めて狭い考え方で考え
 てみても、「年齢、性別、身長」は関係なく、さらには「スピード、テ
 クニック、パワー、戦法」すら関係なく、「想い」の強い者が勝者にな
 るわけです。これは考えてみるとすごいことです。言葉や直接の行動と
 は全く異質の「感情の具現化」手段であり、一種の「力」なのですね。
 諦めない心、これも強さのパラメータですね。
 このことは、それに7年間も携わってきた萩子さんと、母とは知らずに
 憧れてやはり同じ道を歩んできたみさきとの間だけではなく、その周囲
 までも巻き込んで強い絆を形成していったことで、充分に伝わってきま
 した。
 実は、これが原作だと、単なるお人形遊びで終わってしまっているとい
 う感が否めません。それほどに薄っぺらい内容で、読んでいて愕然とし
 てしまいます。例えば、萩子さんがみさきに合わない理由が「恥ずかし
 いから」って……原作だと萩子さんは健常者なんですよ。ひどいですね。
 しかも原作は絵柄が雑ですし、皆さんの中にも、本当にこれがCLAM
 P作品なのか?と目を疑いたくなった方もおられるかもしれません。
 とにかく、アニメでの一連の演出は見事でした。やるべきことはきちん
 と整理して、しかも伝わりやすくて納得がいく内容で秀逸でした。個人
 的には最の妹の話が好きです。

□謝辞
 本来でしたらちゃんとやるべきなのですが、何せ数回しか投稿していな
 いものだから、簡単にします。
 今回、リレー式感想投稿というのを初めて体験しました。たいへん面白
 かったです。これも、呼びかけに応じてくださって、リレーの相手をし
 てくださった石崎さんのおかげです。ありがとうございました。
 また、フォロー記事をくださった皆様、ありがとうございました。ろく
 にフォローもせずに申し訳ございませんでした。こういういい作品にめ
 ぐり会えたこともそうですが、投稿を通じて皆さんの作品に寄せる思い
 も伝わってきて、投稿そのものが意義のあるものになりました。
 ここに厚く御礼申し上げ、下記オマケにて本記事を結びます。

□オマケSS「はとぴょんの海」(後編)
 一応、約束なので。叱られるかもしれませんが(冷汗)

news:9o2bk5$94h$1@news.thn.ne.jp
鳩子の「衝撃の告白」の数分後。

みさき「2人とも、どこ行ったんやろ?」
王二郎「誰を探してるの?」
みさき「……あ、王二郎さん!……こんにちわ」
王二郎「こんにちわ、みさきちゃん」
みさき「鳩子ちゃん達と一緒なんですよ」
王二郎「ぼくも、試合見学がてら兄さんのところへ、ちょっとね。
    おエライさんのご令嬢が来てるんだってさ」
みさき「お忙しいんですね」
王二郎「おかげでみさきちゃんと一緒の時間がなかなかとれなくて」
みさき「な……?」
王二郎「今度の日曜日、どうかな?迎えに行くよ」
みさき「なーーーー!!(ぽーっ)」
王二郎「また後で連絡するね。じゃあ」
みさき「ど、どうしよう……(もじもじ)何でこんな時に限って誰もおら
    んの?もう、誰でもええから早よ帰ってきて……」
虎太郎「あ、あの……お待たせ……」
みさき「なーーー!!」
虎太郎「な、なんだ!?」
みさき「み、見てた、今?」
虎太郎「何を?」
みさき「そう、よかった…………鳩子ちゃんは?」
虎太郎「今、トイレだ。
    鈴原、あの、実は……」

……

いっち「ほんま、よう来てくれはりましたな」
知世 「ご苦労さまです」
王二郎「兄さんも、知世ちゃんには頭が上がらないんだね」
いっち「大人をからかうもんやないで」
尾形 「しかし……」
いっち「何や、オガタ」
尾形 「いや、あの……ちょっとお耳を……(ごしょごしょ)」
いっち「あー?何、訳の分からんことほざいとんねん」
尾形 「だ、だって……そっくり……」
いっち「そういう奴には罰ゲーム『コーラ10本一気飲み』や」
尾形 「ひ、ひぇ〜〜……」
知世 「あの……」
いっち「はい、何でっしゃろ?」
知世 「この娘なんですけど……」

……

さくら「知世ちゃん、遅いね」
ケロ 「どこ行ったんや……」
知世 「すみませんでした、さくらちゃん」
ケロ 「どこ、行っとったんや」
知世 「おほほほ、ちょっと」
さくら「知世ちゃん」
知世 「はい?」
さくら「どういう事情があるのか、よく知らないけど、私、知世ちゃんの
    ためなら、何だってするよ」
ケロ 「ワイもおるで」
知世 「は、はあ……私も事情が良く飲み込めませんが……そういうこと
    でしたら……ご用意いたしましたわ!レイヤークイーンの衣装!
    本日は着ていただく機会が無いかと思いましたが、持ってきてよ
    かったですわー(うっとり)」
さくら「ほ、ほぇ〜〜;;;」
ケロ 「墓穴掘っとる……」

……

みさき「ええーっ!鳩子ちゃん、虎太郎ちゃんの実の妹やないの?」
虎太郎「実は俺も、鳩子に聞かされるまでは知らなかったんだ」
みさき「そうやったん……」
鳩子 「お待たせー!」
みさき「鳩子ちゃん!」
鳩子 「ど、どうしたの、みさき?」
みさき「鳩子ちゃん!わたし、知らんかった」
鳩子 「何を?」
みさき「そういうことやったら、わたし、協力する」
鳩子 「え?」
みさき「一緒に探しに行こう、お姉さん」
鳩子 「え……あ、ああ……(虎太郎ったら)」

……

さくら「ねえ、まだあ?」
知世 「あと1時間は撮影しませんと」
さくら「試合はどうするの?」
知世 「撮影の方が最優先ですわー」
ケロ 「なあ、誰か来たら……」

 こつこつこつ

知世 「あっ……」
鳩子 「あっ……」
さくら「小林鳩子ちゃん!」
虎太郎「まさか、この娘か!」

……

知世 「あなた……」
鳩子 「……」
さくら「感動のご対面だよ(うるうる)」
ケロ 「ああ……」
みさき「鳩子ちゃん、よかったな……(ぐすっ)」


知世 「よく似てますわー!」
鳩子 「本当!」

 ずってん

知世 「まさかと思いましたが、間近で見るとこんなに」
鳩子 「初めて見たときから、似てると思ったの」
ケロ 「な、何や、感動のご対面やなかったんかー!?」
知世 「え?誰がそんなこと、言ったんですか?」
虎太郎「鳩子、さっき言ったことは……」
鳩子 「本当に我が兄ながら、単純ねえ。よく考えれば分かることでしょ
    うが。観客に似てる人がいたから、からかっただけよ。虎太郎っ
    たら間に受けちゃって、あせっちゃったわよ、バカ」
みさき「でもほんま、ビックリしたわ。よう似とる」
知世 「試合中、ずっと気になってしまいまして。でも、さくらちゃんた
    らふんわりですから、ちっとも気がついていただけませんでした
    わ」
さくら「ハハハ……それで……悩んでたんじゃなくて、考え込んでただけ
    なんだ……」
知世 「ですから、さくらちゃんにおわかりいただくために、三原さんに
    お願いしてお写真をいただいたんですが、でも本当、そっくりで
    すわー(うっとり)」
ケロ 「こういうのも、ナルシスト言うんやろか……」
さくら「(ひくひく)…………;;;;」
鳩子 「ところで……」
さくら「ほえ?」
鳩子 「これ、あなたのエンジェル?」
さくら「あ、そ、そうだよ…………」
ケロ 「こ、こら!」
さくら(あ、しまった…………)
鳩子 「一戦、お相手してもらえる?」
さ&ケ「ほ、ほえーーーっ!!」
鳩子 「レイヤーの舞台は海よ!」
みさき「ご、強引なオチやな……」

【終わり】

すみません、やっぱりこんなオチでした。

--
S.GOTO
goto.shinichiro@tx.thn.ne.jp
YUekIon2teHA;FbyRI18:00_18:30PMk.e//ONgAIqmiR!