も〜っと!おジャ魔女どれみ第17話
後藤です
「も〜っと!おジャ魔女どれみ」第17話感想です。
5/23にソングアルバムが発売されたので、簡単にコメントを。
・おんぷの「おんなの人生みなと町」は収録されていませんでした(T_T)
・「小鳥の気持ち」が収録されてました。この曲が入っているだけでも
このCDはポイント高いです。
・「すいーとそんぐABC」。
ちゃんとアルファベット一通りやっていたのには感激しました。
結びつけはこじ付けでも何でも構わないのです。一通りやることに意義が
あるのですよ。
「それっ」「はいっ」の合いの手をメンバー一人一人がやってましたが、
欲を言えば、ももこ(宮原さん)のソロバージョンも収録して欲しかった。
・そして、「ほんじゃまおジャ魔女大集合!!」
これは、一昔前、いや二昔前の曲のノリです。「ほんじゃま」という言葉から
して古い。
こういうのをおジャ魔女バージョンでやれるのもエライ。カンドーしました。
・最後。ジャケット裏面。私が毎回のように「サブタイトルの字幕で隠れちゃう」
とブツクサ言っている、例のシーンのカットが使われていました。
うー、5人とも笑顔がキュート。つくづく、サブタイトル用には勿体無いと
思いました。いや、こういうシーンを惜しげも無く使えるのが、
この番組のゼータクなところ。
よかったよかった。次回(6/21)も期待。
さて今回は、本当はぽっぷが主役なのですが、
注目はむしろ玉木えりか嬢でしょう。妹ではなくイトコでしたけど。訂正。
えーと、後は、いつものオマケを付けたいので……
それでは、いつものように改行します。
■第17話「因縁のライバル!!春風と玉木」作画監督:川村敏江
●アバンタイトル
ぽっぷのプリティ度が増したように思います。
●ぽっぷとお友達。
すごい、こんなに上達してるなんて>ぽっぷ。
●プリムラ幼稚園出身、玉木えりか。
いきなりプリティなキャラです。
●算数の授業。
求積問題でしたが、例の「円周率約3」なのでしょうか?
●ひなこ先生。美人なので、年齢の問題さえ無ければ萌えたいところ。
かなこ先生とCV同じですが、顔まで似てるとは思いません。
いや、むしろプリムラ幼稚園のまりこ先生を見てみたい。
●ぽっぷは新装MAHO堂は初めてでは。
ぽっぷ「もう〜〜〜、ほんっっっっとにムカツクんだよ、
プリムラ幼稚園から来た子達。」
どれみ「体育の時間にモメてたのは、それか。」
ぽっぷ「見てたの?」
どれみ「エヘヘ……まあね。」
あいこ「それで、一体何もめてたん?」
ぽっぷ「それがさ、あ……別に大したことじゃ……
とにかくものすごーく感じ悪いんだよ、
他の子はそうでもないんだけど、えりかって子がもう、
最強、最悪。」
はづき「最強、最悪……?ウフフ。」
#はづきはこの「ウフフ」の顔がいちばんプリティです。
ぽっぷ「すっごく威張ってんの。すぐ人のことバカにするし、
『オーホッホッホッホ、ホホホー』なんて笑っちゃってさ。」
ももこ「何かそういう人、ウチのクラスにもいるわね。」
どれみ「その子ってひょっとして、苗字が」
5人「『玉木』って言ったりして。ハハハハハハハハハハ。」
ぽっぷ「……何で知ってんの?」
どれみ「え゛!?」
●イトコでした。「イトコ」ときたか……見誤った。
イトコ同士って、こんなに似るものなのでしょうか。
玉木「えりか?ええ、ワタクシのイトコですわ。」
ももこ「イトコ?yeah...cousin.」
どれみ「あちゃー、やっぱりそうか……」
玉木「ん?『あちゃー』って、何ですの?」
どれみ「あ……いや、それは……」
あいこ「あーちゃうちゃう、ちゃうねん、あんな、1年にアンタによう似た
カワイイ子がおるって聞いてな。」
はづき「それで、もしかしてって、思ったの。」
玉木「えりかちゃんはカワイイけど、ワタクシの場合は美しいと
言っていただきたいですわ。知性と美貌は、イトコ同士でも
やっぱり似るのね。オーッホッホッホッホ、オーッホッホッホッホ。」
#玉木の笑い声でバルタン星人を連想したのは私だけではないはずだ。
どれみ「ぽっぷまで『玉木』に悩まされるとは……
うーん、あたし達って、世界一不幸なきょうだいかも……」
おんぷ「かもね……」
●ソナチネvsプリムラ。
SOSのノリでくだらないギャグの応酬をやってました。
先輩のマネをしたのでしょうか。とんでもないことです。
●音楽クラブ……だったはずが。
ももこが知ってるという曲は、お預けになってしまいました。
何の曲だったのでしょうか?ベスに教えてもらった曲だったら、
ギターのソロ演奏のはずだけど。
●えりかの演奏。小1でそれはないだろう……
演奏時の表情は「萌え」なのでしょう。
●ノイローゼのぽっぷが心配。
あいこ「どれみちゃん……」
はづき「一体ぽっぷちゃん……」
おんぷ「どうしちゃったの?」
どれみ「それがさあ、何かよく眠れなかったみたいなんだ……」
あいこ「それって、昨日の玉木事件が……」
どれみ「練習してても、つっかえてばっかりでさあ。」
ももこ「ぽっぷちゃん、可哀想……」
玉木「あーら春風さん、朝から深刻な顔なさって、宿題でも忘れたの
かしら?オーッホッホッホッホッホ……」
どれみ「うー……それもこれも、みーんなアンタのせいじゃーーーん!!」
あいこ「ちゃうちゃうちゃう……」
おんぷ「玉木は玉木でも……」
ももこ「玉木えりか。」
どれみ「……あー、そうか……」
おんぷ「でも、発表会、明日でしょ?本当に大丈夫なの?」
どれみ「はっ…………うーん……」
●涙ぐんじゃうぽっぷ。今回のぽっぷの「萌え」。
●フルーツ入りロールケーキ、なかなか上手くできません……
失敗作は、やっぱりお父ちゃんの味噌汁の具なんでしょうか?>あいこ
●発表会当日。ぽっぷの衣装は可愛いです。
●控え室。ここで一人二役のアフレコがありますが、別テイクみたい。
ぽっぷ(大丈夫だよ、練習、いっぱいしたもん、大丈夫……)
えりか「ねえねえ。発表会って、大勢のお客さんを見たとたんに
あがっちゃってさ、いつも間違わないところで失敗しちゃったり
するんだよね。」
ぽっぷ「え……」
玉木「まあ、ワタクシ達にたいに、何度も発表会に出ている者には
関係ないわね。オーッホッホッホッホッホ……」
えりか「オーッホッホッホッホッホ……」
玉木「ゆーっくりお茶でもいただきましょう。」
えりか「うん。」
玉木「ぽっぷちゃんもいかが?『ノワール』のクリームサンドに
『シュンカ堂』のキンツバ、『ブラッサム』のマフィンも
ありますわよ。」
ぽっぷ「んんんんーーー!」
玉木「そう?これぜーんぶテレビでやってた、行列のできるお店で
買ってきたのに……」
●間違ったお菓子を持って会場へ。
どうせなら3つとも振り掛ければよかったのに>魔法の素。
店に出すつもりだったのでしょうか。>ゆがんだのを?
●どれみお姉ちゃん。
どれみ「ぽっぷ。」
ぽっぷ「あ……どれみ……」
どれみ「何やってんのさ、こんなところで。」
ぽっぷ「だって……だって、間違えちゃうんだもん……
お客さん、いっぱいいるし……上手く弾けないよー!」
どれみ「……何言ってんの?あんなに頑張ったじゃん。
MAHO堂に行くのも我慢して、何のために毎日毎日練習したの?」
ぽっぷ「あ……」
どれみ「ホント言って、あたしはぽっぷがあんなに頑張って、
あんなに上手になるなんて、思ってなかった。」
ぽっぷ「え……?」
どれみ「それなのに、友達に何か言われたくらいで、
ボロボロになっちゃうなんてさ、ガッカリだよ。」
ぽっぷ「だって……」
どれみ「ぽっぷ、もっと自信を持ちなよ。ぽっぷならゼッタイ出来るって。」
ぽっぷ「ゼッタイ出来る……?」
どれみ「これ、勇気が出るケーキ。あたしが作ったんだよ。
味は保証付き。食べてみて。」
ぽっぷ「……あ、何、これ……?ゆがんでんじゃん。」
どれみ「んが……!!」
ぽっぷ「……でも、メチャクチャおいしい。」
どれみ「でしょ?」
ぽっぷ「ありがとう、お姉ちゃん……」
どれみ「うん、うん。」
●何だ、必要ないじゃん>魔法の素。
どうも最終回のオチが、女王様から、「あれは単なる暗示で、魔法でも
何でもないのですよ」とか言われそうな気がします。
●食べすぎで気持ち悪くなったえりか。やなオチ……
まあ、ラストは、お友達になれそうな雰囲気を醸し出したってところで
しょうか。
●感想
まさか、CVが同じとは……前回の投稿でテキトーに書いたことが
当たってるとはねえ。「親同士の確執」はハズれてしまいましたが。
ということで、玉木えりかの序章というお話でした。
以下は私の憶測。
えりかはいずれ魔女見習になるのでは。
で、どれみ達には意外と愛想がよくって、ぽっぷにはライバル心剥き出し、
とか。
まあ、「れいかっちぃ」説を否定しているのかもしれません。
●次回
さあ、僕も私も、君も貴方も、みんな待ってたおんぷちゃんのお話です。
ももこが一日マネージャをやるそうです。面白そう。
確かに送んないと当たらないけど、もう買ったから。>CD
■オマケ:CCさくら共演ネタその6
前回
news:9cl3uh$soh$1@inc.m.ecl.ntt.co.jp
の続きです。強引にぽっぷを登場させてたりします。
[SCENE1]
翌日の木之本家。小狼が心配してさくらに電話をかけている。
小狼『本当に大丈夫か?何も起こってないか?』
さくら「大丈夫。何も起こってないよ。」
小狼『本当に、何かあったら、すぐに日本に行くからな。』
さくら「……心配してくれて、ありがとう。」
小狼『……俺、本気だからな。』
さくら「……」
小狼『携帯は持ってるよな?』
さくら「う、うん……」
小狼『今は離れてるけど、
俺、いつでもお前のそばにいるつもりだから。』
さくら「小狼君……
あ、あの……」
一瞬出かかった言葉を飲み込んで、
さくら「ま、毎日かけてもいい、電話?」
小狼『あ、あの、俺の方から毎日、かけるから……』
さくら「じゃ、じゃあ、一日置きにしようよ。今日は小狼君だから、
明日は私。ね?」
小狼『あ、ああ……』
……
さくら「ふぅ……」
ベッドに横になって、天井をぼおっと見つめ、
さくら「本当に何かあった方が、いいのかな……」
[SCENE2]
同日、MAHO堂。
ばあやに教えてもらった和菓子の作り方を元にして
おんぷを象った人形菓子を試作している5人。
マジョリカ「どうじゃ。」
様子を見に来たマジョリカとララ、妖精達。
はづき「見て、マジョリカ。こんな感じよ。」
マジョリカ「おお……お前らにしてはよくできとるのう。」
ララ「みんな上手だわ……この着物姿のは……はづきちゃんね。」
はづき「ええ。」
どれみ「はづきちゃん、器用〜。」
ララ「モデルっぽいポーズは、ももちゃん?」
ももこ「エヘヘヘ……ママの写真を参考にしたの。」
どれみ「ももちゃん、カッコいい〜。」
ララ「おんぷちゃん……何か……違う人みたい……;」
おんぷ「あら、そう?エヘッ☆」
どれみ「おんぷちゃん……ちょっと美化しすぎ……;」
ララ「あいちゃんのは、何でスポーツしてるの?」
どれみ「また始まった……;」
あいこ「カッコええやろー。」
おんぷ「わたし、野球なんてしたことないわよ。」
あいこ「何言うてん、おんぷちゃん。野球はええで。
野球言うたら、このクロシロ縦縞のユニフォームや。」
どれみ「あいちゃん、暴走……;」
あいこ「オー、オー、オー、オー、はーんしーん……」
はづき「あ、あの、あいちゃん……歌はここでは……」
あいこ「おんぷちゃんも甲子園で始球式やる時が来るで。
そしたらジェット風船、ピューーーッやで。」
おんぷ「アハハハ……;やっぱり、そこなのね……」
ももこ「……?」
どれみ「あ、気にしなくていいんだよ、ももちゃん……」
マジョリカ「売り物としてはまあまあいけるじゃろ。よし、これで
型崩れせんよう寒天で固めて……」
どれみ「あの、ちょっと、もしもし……」
マジョリカ「あー!?」
どれみ「あたしのが残ってるんですけど……」
マジョリカ「あー!?何か言ったか?どうもトシでの。」
どれみ「だーかーらー!あたしんのー!」自分のを指差す。
ララ「何よ、これ?」
どれみ「……おんぷちゃん。」
おんぷ「わたし……!?」
3人「うげ……!!」
マジョリカ「ばっかもーん!!何じゃこのヘンテコなのはっ!!」
どれみ「2頭身のおんぷちゃん……」
ララ「これが!?紫色のお饅頭を2個重ねただけじゃないの?」
どれみ「ちゃんと色、使い分けてんじゃん!!」
はづき「これ、ロロでしょ?」
プチンと切れたロロ。
ロロ「ロロロロ、ロロッロロロ、ロローロロロロロー!!!」
ドド「ドードー。」なだめるドド。
ミミ「ミミミ。」他の妖精達も。
ニニ「ニニニ。」
はづき「ごめんなさい、ロロ……」
レレ「レーレー……」同じく。
ララ「どっちかというとマジョリカにそっくり……プッ……」吹き出す。
あいこ「……あかん、笑てしもた。」同じく。
ララの一言にブチキレたマジョリカ、
マジョリカ「お前はどうしてそう不器用なんじゃっ!!」
どれみ「ひどい……あたしだって、一生懸命作ったんだから〜……」泣き出す
あいこ「……マジョリカ、言い過ぎやで。」ちょっと笑いながら
ももこ「どれみちゃん、泣かないで。ちょっと直せばカワイくなるわ。
あたしも手伝う。だから……」
どれみ「ひっく、ひっく……」
はづき「それに、このままでも買ってくれる物好きな人、いると思うわ。」
あいこ「はづきちゃん、駄目押ししてどないするん……」
[SCENE3]
翌日の友枝小。お昼休み。
知世「さくらちゃん、今日はお時間、空いてらっしゃいますか?」
さくら「うん、いいけど。」
知世「例のお雛祭り用のお着物なのですが、撮影を開始しようかと
思いまして。」
さくら「あ、ああ……;も、もう……
当日じゃ、ダメなの?」
知世「ええ、いつも通り編集したものを李君にお送りしようと思っているの
ですが、編集に時間を取られては、遅くなってしまいますわ。」
さくら「はあ……」
知世「ここは涙を飲んで、当日は編集に没頭することに決めましたの。」
さくら「……;」
知世「ということで、よろしいでしょうか?」
さくら「ハハハハ……;」
[SCENE4]
同日同時刻、美空小。
おんぷが5−1に来た。
どれみ「おんぷちゃん。」
ももこ「What's up?」
おんぷ「エヘヘヘ……はい、これ。」
どれみ「『バースデーコンサート』……って、チケットじゃん。」
おんぷ「今日はお店に行けないから、今渡しておくわ。あと、これ、
ぽっぷちゃんの分。」
ももこ「わたし達に?」
おんぷ「どれみちゃんとももちゃんとぽっぷちゃんに、来て欲しいから。
特別よ。」
どれみ「いいの?」
おんぷ「うん。」
ももこ「Oh, thank you very much!...ありがとう。」
おんぷ「どういたしまして。はづきちゃんとあいちゃんにも、
渡してあるから、みんなで来てね。」
小竹「お、お、お、おんぷちゃんのコンサートチケットじゃんかよー!」
おんぷ「あら、小竹くん。」
小竹「お、俺……抽選ハズレちゃったよお〜。」
おんぷ「ごめんなさい。予算の都合で、300人しか呼べないの。」
どれみ「うへ〜、そんなスゴイの、このコンサート……」
小竹「な、なあ、ど、どれみ……さん、今週俺一人で掃除するからさ、
その……」
どれみ「何言ってんの、アンタ?」
おんぷ「ね、遊びに行かない?」
どれみ、ももこ「うん!」
どれみとももこ、チケットをポケットにしまう。
どれみ「大事なものだから、小竹に持っていかれないようにしないとね。」
……小竹は置いてけぼり。
[SCENE5]
放課後。大道寺家。
さくら、知世の作った着物に着替えている。SPに着付けてもらってもいる。
知世「さくらちゃん、いかがですか?」
さくら「う、うん……いい……のかな……」
知世「……まあ☆ すばらしいですわー!」
さくら「……ど、どう?変じゃない?」
知世「可愛さ炸裂状態ですわ。」
さくら「そ、そう……」
知世「では、早速☆」撮影開始。
さくら、やり場の無い視線を雛人形に向ける。
さくら「……やっぱり知世ちゃん家のお雛様、おっきくてスゴイよねー。」
知世「ありがとうございます。」
よく見ると、一番上の内裏雛が小狼とさくらの顔、五人官女が
知世、利佳、千春、奈緒子、苺鈴の顔になっていたりする。
さくら「こ、これ……」目がテン。
知世「ええ、特注ですの。」
さくら「……そ、そういえば、21世紀バージョンって言うから、
どんなものかと思っちゃったけど、フツーなんだね。」
知世「確かにそれも21世紀バージョンなのですが、
そちらは最もオーソドックスなシンプルタイプですわ。」
さくら「え゛……ってことは、これだけじゃないってことだよね……」
知世「はい、もちろん☆」クローゼットを開ける。
ズラーッと並ぶ21世紀バージョンの振袖。ざっと20着以上はある。
知世「今年は21世紀最初の年ですので、
シンプルからゴージャスまで、バリエーション豊富に揃えましたの。」
さくら「こんなに……;」
さくら、目がテンになりながらも、一応見てみる。
知世「いかがですか?」
さくら「こ、これ、お振袖なの?袖、ないよ……」
知世「ですから、20世紀の枠に捕われない斬新さが
21世紀バージョンの良いところですわ。」
さくら「で、でも、なんかTシャツみたいだし……
こっちなんか、羽が生えてる……お着物じゃなくって
ドレスみたい……」
知世「蝶をイメージしましたの。春にもピッタリのイメージですわ。」
さくら「これも……着るの?」
知世「今回の自信作ですから、それは一番最後にしましょう。
……では、順番にいきますわ。こちらから……」
さくら「あ、あの……全部着ると今日中に終わらないんじゃ……」
知世「遅くなるようでしたら続きは後日にしましょう。」
さくら「ほ、ほえ〜……;」
もはや知世の着せ替え人形状態のさくら。
[SCENE6]
その日のMAHO堂。おんぷは仕事の都合で店に来られないが、
『誕生日フェア』の効果で、売れ行きは好調。
客足が一時途絶えたところで、
ララ「ちょっと休憩にしない?」
どれみ&はづき&あいこ「はーい!」
ララ「ももちゃんがおやつを作ってくれてるわ。」
……
ももこ「バナナを小さく切って、ドーナッツの生地に包んで揚げてみたの。」
どれみ「はふはふ……おーいしい!!」
あいこ「こらうまいわ。」
はづき「バナナがトロッとしてるわ。チョコスプレーも彩り良くて。」
マジョリカや妖精達もおやつをつついている。
あいこ「なあ、3/3、ほんまに午前中だけでええの?」
ララ「また、温泉に行くことにしたわ。一泊してくるから。」
あいこ「温泉、好っきやねんなあ。」
マジョリカ「おかげで今月は黒じゃ。そのくらいの余裕はあるわい。」
ドド「ドド、ドッドド。」
どれみ「何、あんたも行きたいの?」
ドド「ドドドド、ドドドド、ドドッドドドー。ドドド、ドドッドド。」
どれみ「言ってくれるじゃん……」
はづき「どれみちゃん、いいじゃない、行かせてあげましょうよ。」
レレ「レレレ。」
あいこ「ミミも行きたいみたいやで、な?」
ミミ「ミミミー!」
ももこ「ニニ、行っておいで。気をつけるのよ。」
ニニ「ニニニニ。」
ララ「じゃあ、決まりね。ロロも誘うわ。みんなのことは私達に任せて。」
どれみ「あ、じゃあさ、ファファも連れてってよ。
ぽっぷには言っとくからさ。」
[SCENE7]
大道寺家から帰宅したさくら。郵便箱を覗く。
さくら「あ……!!」
大急ぎで自室へ。
ケロはゲームに熱中。
ケロ「ウラウラウラウラーッ!!」ピコンピコンピコン
バタン!
さくら「ケロちゃーん!!たっだいまー!!」
ケロ「……おう、お帰りぃ」ピコピコピコピコン
さくら「ウフフフ☆」
ケロ「……えらく機嫌よさそうやな。」ピコピコピコピコンピコンピコン
さくら「ケロちゃんもそう思う?」
ケロ「ちょっと今手ぇ離せんのや。後でな」ピコピコピコピコ
さくら「んもう、ゲームなんかいつでもできるじゃない。ねえ、ねえってば。」
ケロ「何やもう……」止む無くゲームを中断する。
さくら「ほら!!」チケットを見せる。
ケロ「何や?……コンサート?」
さくら「そうよ。ファンクラブ会員限定抽選で、しかも1万分の1の確率で、
当たったんだからあ。おんぷちゃんのバースデーコンサート。」
ケロ「この前ファンクラブに入った、あのアイドルのか。」
さくら「うん!おんぷちゃんって、スッゴクかわいいんだよー。」
ケロ「『チケット1枚につきお客様1名限り』……さくら一人やん。
大丈夫か?」
さくら「だから、今度はケロちゃん、ついてきてよ。」
ケロ「3/3、土曜日……」
さくら「昼間の公演だから、時間を気にしなくていいの。」
ケロ「美空市コンサートホール……あの菓子屋がある町やな。」
さくら「うん!帰りにまた買いにいこうよ。」
ケロ「……やっと、元気になったな。」
さくら「ほえ?」
ケロ「さくらはそういう顔しとるときがいちばんええ。」
さくら「ケロちゃん……ありがとう。もう、大丈夫だよ。
それに、何かあっても、一人じゃないもん。」
ケロ「小僧んとこには連絡してるんか。」
さくら「うん、これから毎日、交代で電話かけることにしたの。
今日は私の番。」
ケロ「さよか。」
[SCENE8]
MAHO堂は営業終了で、どれみ達、帰宅途中。
どれみ「ねえ、みんな」
あいこ「何、どれみちゃん?」
どれみ「おんぷちゃんのバースデーパーティ、どうしようか……」
あいこ「コンサートの後とか、どないやろ。」
はづき「でも、スタッフの人達と打ち上げやるって……」
どれみ「それに参加させてもらう、てのはどうかな。」
あいこ「うーん、ちょっと厚かまし思うねんけど……」
どれみ「そっか……」
あいこ「ま、明日聞いてみよか。」
[SCENE9]
木之本家、夕食タイム。
桃矢「コンサート?」
さくら「そう、私、初めてだから、行ってみたくって。」
藤隆「だいじょうぶ、一人で?」
さくら「平気。お昼だから。またあのお店でお菓子買って帰るよ。」
さくら、視線を桃矢の方に向ける。睨みつけるような視線。
桃矢「……何だ?」
さくら「……お兄ちゃんがまたバイトしてたりして。」
桃矢「……その日は塾講師だ、一日中。ついでに言うと、ゆきもな。」
藤隆「いいですよ、気をつけていってらっしゃい。」
さくら「ありがとう。」
桃矢「うかれて迷子になんかなるなよ。」
さくら「さくら、幼稚園の子じゃないもん。」
桃矢「幼稚園児じゃなかったら、たまには一日中勉強したらどうだ。」
さくら「う゛……」
藤隆「桃矢君も月城君も、受け持ちは英才クラスですか。」
桃矢「さくらくらいの年齢なんだけどな。」視線をさくらの方へ。
さくら「う゛〜……」
桃矢「誰かと違って、一人も遅刻する奴はいないし。」
さくら[グサッ!]
桃矢「誰も居眠りする奴はいなくて、いつも質問攻めだし。」
さくら[グサグサッ!!]
桃矢「講座が終わっても全員2時間は居残って勉強するから、
付き合ってやらないとな。」
さくら[グサグサグサッ!!!]
藤隆「へえ、大変ですね……あれ、さくらさん、ご飯もういいの?」
さくら「うん……もういい……」
明らかにキズついているさくら、食卓を後にする。
[SCENE10]
春風家。同じく、食卓。
はるか「へー、コンサート。ぽっぷも。」
ぽっぷ「うん!」
渓介「おんぷちゃんの……ほお。」
どれみ「芸能人のコンサートは、初めてだよ、あたし。」
はるか「1万分の1の確率とはねえ。」
どれみ「今までのファンクラブの積立金でやるから、無料招待なんだって。
だからその分、招待人数が限られてるんだってさ。」
渓介「それはスゴイな。」
どれみ「ファン感謝デーの意味もあるって、言ってたよ。」
はるか「そんなスゴイコンサートに招待してくれるって、よっぽどどれみ達の
こと、大事にしてるのよ、おんぷちゃん。」
どれみ「そりゃそうっすよー。あたし達、大親友なんだから。」
ぽっぷ「あたしもー。」
はるか「で、プレゼントはどうするの?」
ぽっぷ「何、持ってけばいいのかなー。」
どれみ「というわけで、お母さん……また、手伝ってえ。」
はるか「甘えん坊さんね。」
[SCENE11]
翌日、友枝小。お昼休み。
さくら、おんぷの「half point」をハミングしながら、自然と振り付けも。
知世「さくらちゃん、とってもご機嫌がよろしいようですわ。」
さくら「フフフッ、そう見える?実は……」
おんぷのコンサートチケットを見せる。
知世「まあ……ファンクラブ会員限定でしかも1万倍の倍率とかいう……」
さくら「そう!入ったばっかりなのに、当たっちゃったのぉ。」
知世「それはよろしゅうございました。」
さくら「だから、振り付けくらい、覚えておかないとね。」
知世「さくらちゃんがお元気になられて、何よりですわ。」
さくら「うん!心配してくれて、ありがとう。
昨日の続きは、今日でもいいよ。私、時間空いてるから。」
知世「まあ!よろしいんですかあ?」
さくら「それでね、小狼君、『シンプルなのがいい』って。昨夜話したの……」
知世「あ、あら……」
(そ、それは……私の思惑とはかなり違ってしまいそうですわ……)
さくら「だから、今日もそれ中心に着るよ。」
知世「そ、そうですか……おほほほほ……;」
(しかも、衣装を指定されてしまうとは……これまでとは違う展開ですわ)
笑顔が引きつっている知世。
さくら「……?」
[SCENE12]
同日、美空小、休み時間、5−2。
おんぷ「パーティ?」
あいこ「どれみちゃん達と昨夜話したんやけど……」
おんぷ「だったら、打ち上げに参加しない?わたし、お願いしておくから。」
あいこ「ほんま?」
おんぷ「うん、いいよ。子供はわたしだけだから、いつも寂しくて。」
はづき「よかった。」
[SCENE13]
そしてついにコンサート当日。
さくら「行ってきまーす!」
藤隆「いってらっしゃい。」
……
家からしばらく離れたところで、ケロがバッグから顔を出す。
ケロ「ほんま、ええ天気やで。」
さくら「うん。」
ケロ「人が仰山集まるいうことは、騒々しいんやろなあ。」
さくら「でも、300人だって。」
ケロ「やれやれ……今日はさくらのボディガード役やから、
しゃあないわ。」
さくら「よろしくね。」
ケロ「お礼はムースチーズケーキ、エクレア、いちごのショートケーキに
アップルパイと焼きプリンっちゅうとこやな。」
さくら「はいはい。」
ケロ「悪いなー、モンブランにチョコケーキまで買うてくれるなんて。」
さくら「そこまで言ってないよ……」
[SCENE14]
大道寺家。知世が映像の編集に没頭している。
知世「はぁ……どうも……当初の目論見とは異なる映像ばかりで……
せっかくの力作もあまり着ていただいてませんし……
李君のニーズがあるとは、思いもよりませんでしたわ……」
とは言え、
知世「でも、恋するさくらちゃんのとっても愛らしい表情は
李君あってこそですから……」
さくらの激萌え表情にウットリしながらも、BGMをミキシングしている。
[SCENE15]
MAHO堂。午前で営業終了。
はづき「それじゃ、マジョリカ、行ってきます。」
マジョリカ「ああ。わしらもゆっくりさせてもらうわ。」
ララ「久しぶりだわ〜、温泉。」
ドド「ドッドドド。」
どれみ「ドド、お土産忘れないでよ。」
[SCENE16]
コンサートホールについたさくら。開場時間。
さくら「すごいねー。」
ケロ「指定席なんやろ?」
さくら「えーと……」
ケロ「男のガキばっかりやん。」
さくら「……そだね。ハハハ……;」
ケロ「(ボソッと)ま、胸のないさくらじゃ、男言うても分からへんて。」
さくら「何か言った?」
……
着席。後ろの方。
さくら「随分後ろだね。」
ケロ「これじゃ、顔まではよく見えへんで。」
さくら「フフフッ☆」双眼鏡を取り出す。
ケロ「お父はんのか。」
さくら「そう、借りたの。……あ、あそこ、前の方、女の子いるよ。
……あれ?」
ケロ「何や、さくら……?」
[SCENE17]
どれみ達も会場に到着、着席していた。
最前列。
はづき「最前列よ。」
あいこ「いつものホールやけど、考えてみると、
スゴイとこ、用意してくれたんやなー。」
ももこ「スゴイわ。わたし、コンサートは初めてよ。」
どれみ「……な、なんか、落ち着かないね……」
ぽっぷ「もー、何度も来てるところじゃん。」
……
さくら「どこかで見たような……」
[次回へ]
--
S. GOTO
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