後藤です

「も〜っと!おジャ魔女どれみ」第13話感想です。

先日スーパーにて、おジャ魔女のフィギュア入り玩具菓子を
(何の恥ずかしげもなく)購入いたしました。意外と造形が
よくできていて、結構プリティなのですよ。スカートの中も
覗けたりする☆
ただし残念ながら、ももこの顔はあまり似ていませんし、
はづきのメガネもただ書いただけ。

さて今回は、横浜中華街が舞台になってますね。
横浜はももこのママの故郷だそうです。海外で活躍しようと
する人は必ず横浜出身って、何か固定観念があるのかしら?

ちなみに昨年のゴールデンウィークは北海道でしたが、
あるいはタイアップがあるのかな。

それと、今回はオマケで例の続きものの妄想話を付けます。
というか、このゴールデンウィーク中に、誰も読んでいない
間隙を縫ってこっそりと投稿って感じです。
もともとこの妄想話の読者はとっても少ないのですが(;_;)

それでは、改行します。



























■第13話「夢の船にのりたい!」作画監督:生田目康裕

●アバンタイトル
 海を見つめる劉浩栄、向明親子。
 向明のCVは朴王路美さんです。「王路」で一字だと思ってください。
#この字、JIS X0212コードなんですね。SJISには存在しません。
#JISへは変換できないだろうと思い、使いませんでした。
#で、朴さんのCVですが、少年系ですね。結構いい感じ。
#何せ「ターンAガンダム」も見てなかったから、初めて聞くCVです。

●魔女幼稚園。ハナが出てくるのを心待ちにしている5人。
 あいこの十八番「埴生の宿」はもの悲しくて、この場の雰囲気に合っていない
 ような。あいこ、これしか知らないんだっけ?

●ゴールデンウィーク。
 ももこ、ほうきの乗り方、またがりになってます。
 6話でははづき、おんぷと同じように横座りだったんですけど。
 この辺が、同じ作監なのに統一とれていないんですよねー。

 どれみ「よかったね、ちょうどゴールデンウィークに外出許可が出て。」
 おんぷ「MAHO堂がお休みなら、みんなでどこかへお出かけできるん
     だけど。」
 どれみ「そや、マジョリカがな、ゴールデンウィークはMAHO堂バスで
     出張するって言うてたで。まだ場所は決まってないみたいやけど。」
 ももこ「……あたし、ヨコハマ行きたいな。」
 どれみ「ヨコハマ?」

●横浜、カメラマンであるももこのママ、みのりの故郷。
#ももこがスラスラ日本語をしゃべっています。
#彼女の語学学習能力は高い。

 ももこ「港から出て行く船を見て、自分も世界に通用するカメラマンに
     なろうと思ったんだって。
     丘の上にある公園から、港が見えるって聞いたわ。」
 はづき「ステキな話ね。」
 どれみ「ねえ、その公園、行ってみようよ。あたしも船、見たい。」
 マジョリカ「ばっかもーん!!お前達、横浜へは遊びに行くんじゃないぞ!
       気合を入れてしっかり働かんといかん!」
 ポトッ。
 はづき「マジョリカ、何か落ちたわよ。」
 横浜ガイドマップ。
 マジョリカ「ぬわぁぁぁぁ……」
 あいこ「何やねん。」
 マジョリカ「い、いや、それは……」
 あいこ「ははあ……」
 どれみ「ねえ、何?何なの、あいちゃん?」
 ももこ「よ・こ・は・ま・ちゅう・か・がい・ウォーク……」
 はづき「人気の店がチェックしてあるのね。」
 あいこ「マジョリカ、えらい気合入ってんなあ。」
 マジョリカ「横浜といえば中華街じゃからのう。」
 ララ「あー!見えてきたわよ。」

●窓からベイブリッジを望む。窓にベッタリ顔をつけるどれみ。
 こんなことしてるから「美少女じゃない」なんて言われるんだ……しくしく。

●出張クレープ屋。ナマおんぷが見られるなら、買いにいきたいところです。
 客足は順調ですが、ゴールデンウィークの横浜にしては客が少ないような
 気がします。
 ……マジョリカはどうやって中華まんを買ったのでしょうか?あのカッコで?

●買出しに出かけるどれみ、ももこ、ハナ。
 中華街でクレープの材料…………なのですか?
 いや、小麦粉と卵と牛乳さえ買えればいいのか。

●ハナは街の誘惑に勝てません。
 魔法かけるときの髪の毛のピコンピコンがちゃんと2つに増えてる。

●ハナのいたずらを叱るどれみ。
 ハナはしょんぼりというよりは不貞腐れているようです。

●ももこの値段交渉。本当に、何で英語なんでしょうか?

●ハナ、迷子に。
 家を飛び出した向明の後を付いてきちゃいました。
 ハナなりに励ましてるのが結構かわいい。

●向明、クレープ屋を手伝う。
 どれみ得意の一目ぼれがあると思ったのに……肩透かし。
 結構カッコイイ系でサラサラ髪に見えるんですけど。

●公園。……ここ、どこでしたっけ?山下公園?行ったことないもので。
 と思ってマピオン見たら、「港の見える丘公園」か。ももこのセリフからも、
 こっちの方ですね。

 ももこ「はい、向明くん。」
 どれみ「お疲れ様でした。」
 缶ジュースを受け取り、
 向明「ありがとう。」
 ももこ「No,no,お礼を言うのはこっちのほう。とっても助かりました。」
 ハナ「あう?」
 どれみ「ハナちゃんは何が飲みたいですか?」
 ハナ「おー」
 どれみ「オレンジ?それともリンゴ?」
 ハナ「でー」まだ怒ってる。
 どれみ「ハナちゃん、いいかげんに機嫌直してよー。」
 ハナ「でぅー」ひとりで歩いていっちゃった。
 どれみ「もー……」
#ハナは反抗期かも。

●ハナをかばってひざをすりむいてしまいました。

 どれみ「いててててて……」
 ももこ「どれみちゃん、だいじょうぶ?」
 どれみ「かすり傷だよ。」
 ハナ「いたい?…………いたい?」
 どれみ「平気だよ。それより、ハナちゃんがケガしなくて良かった。」
 ハナ「…………どぇみー!!」
 どれみ「ハナちゃん……」
#赤ん坊のラ行音が上手く発音できないところを、
#大谷さんが上手く演じてられてます。
 ももこ「なんだかんだ言ってもやっぱり親子って感じ。」
 向明「親子……か……」

●そこへ向明の父親が。当然対立しちゃう。
 エプロンの汚れが結構リアル。

●何とかしてあげよう、ということでマジカルステージです。
 マジョリカが、妙に善人になってしまっているのが、気になると言えば
 気になります。

●十数年前の回想?夢破れて港に佇む劉浩栄。
 女の子は、触角のような前髪の垂れ具合で、ももこのママであることが
 分かります。昔の話をしていますが、2人は恋人同士だったのでしょうか。

●浩栄とみのり、それぞれの新しい夢へ……というところでしょうか。
 2人はやっぱり恋人同士だったのかもしれません。ということは、
 互いの子供である向明とももこの出会いというニュアンスがあったのかな……
 そこまで行かないか。

●向明の餞別のクレープを食べながら、港ヨコハマを後にして。

 マジョリカ「うまい!」
 あいこ「うん、中に春巻きの具が入ってんでえ。」
 はづき「こっちは杏仁豆腐だわ。」
 おんぷ「クレープにも色々あるのね。勉強になるわ。」
 ももこ「来てよかった……ねえ、また来ましょう。」窓の外を見つめて
 どれみ「うん、絶対来よう。」
 ハナ「こゆぉ」

●感想
 劉向明のエピソードを挟みながら、ももこが、ママの思い出の街で
 ママの思い出に触れた、ということですね。それ以上のことはないみたい。
 ハナの外出許可とか、色々盛り込んでいますけど、全然関係なかったですね。
 チャイドルおんぷは、去年と違ってゴールデンウィーク中、オフにしたので
 しょうか?
 ハナはボキャブラリーが増えて、どれみのことを名前で呼べるようになったの
 ですね。

 そんな細かい突付きをしても仕方ないので、話題をももこの「萌え」にします。
 ももこのヘソ出しに関しては、セックスアピールの点で「反則だ!」と仰る
 御仁がいらっしゃるかもしれませんが、私は好きです。
 肘をつきながら窓を眺めているとき、Tシャツから肩甲骨のラインが浮き出て
 いるのも気になっちゃった。
 ただ、ももこが日本語をスラスラ話せるようになったのはちと残念かな。
 たどたどしさも結構萌えだったので。

●次回
 5/6はももこの誕生日です。ということで次週、まさしくその日に
 誕生日ネタなんですね。
 そうか、ももこはMAHO堂メンバーでいちばんお姉さんだったんだ。
 カメラに向かっておすまししてるところ、カワイイですう。
 ももこのカワイさ炸裂路線でいって欲しいところです。
 後は、玉木ですか。魅力を存分に振り撒いてもらいましょう。
 でも、この一家、何で家族総出なのでしょうか?

●余談
 今年も夏に映画をやるそうです。

■「も〜っと!おジャ魔女どれみ」放映データ
2/4 #1 どれみ、嵐の新学期!       作画監督:馬越嘉彦
2/11 #2 ももこが泣いた!?ピアスの秘密  作画監督:青山 充
2/18 #3 大キライ!でも友だちになりたい! 作画監督:なかじまちゅうじ
2/25 #4 ようこそスウィートハウスへ!   作画監督:稲上 晃
3/4 #5 SOSトリオが解散!?      作画監督:青山 充
3/11 #6 挑戦!初めてのパティシエ試験   作画監督:生田目康裕
3/18 #7 おかえり!ハナちゃん       作画監督:河野宏之
3/25 #8 親友って、なーに?        作画監督:川村敏江
4/1 #9 はづきとまさるのたからもの    作画監督:なかじまちゅうじ
4/8 #10 おとなになんてなりたくない!   作画監督:青山 充
4/15 #11 先生が止まらない!!       作画監督:稲上 晃
4/22 #12 小竹vs鬼コーチ五十嵐      作画監督:川村敏江
4/29 #13 夢の船にのりたい!        作画監督:生田目康裕

■CCS共演ネタその5

前回
news:9ark0u$r2k$1@inc.m.ecl.ntt.co.jp
から数日経ちましたが、未だ3月にもなっていません。

[SCENE1]
MAHO堂。おんぷが仕事の都合で遅れてやってきた。
おんぷ「あれ?まだお店開けてないの?」
どれみ「あ、おんぷちゃん。いいところに来た。」
はづき「さっき、デラに持ってきてもらったの。」
デラからもらった1級合格魔女の名簿を渡される。
おんぷ「……、わたし達の名前、載ってるわ。」
はづき「ええ。」
マジョリカ「記録上は抹消されてないようじゃな。」
おんぷ「で、あの娘は……」
はづき、首を振る。
おんぷ「……みたいね。」
あいこ「魔女界認定の魔女ちゃう、と。」
ももこ「あたし達が載ってて、あの娘の名前がないということは……」
あいこ「この名簿は、信用できるっちゅうこっちゃ。」
はづき「魔女でも魔法使いでもないのに、魔法が使えるなんて……」
おんぷ「……これで唯一の手がかりも消えちゃったってことね。」
はづき「ええ……」
おんぷ「まあ、悩んでいても仕方ないわ。わたし達の正体がバレたわけじゃ
    ないし、気楽に考えましょ。」
どれみ「そうだね。」
ララ「マジョリカ、例の話……」
マジョリカ「おお、そうじゃ。おんぷが来たので、
      開店前にみんなに話しておきたいことがある。」

[SCENE2]
同時刻くらいの友枝小学校。下校途中のさくらと知世。
さくら、数日前の晩の光景がまだ忘れられず、ふと考えている。
さくら(わかんないなあ……何だったんだろう……?)
……マジカルステージ……
さくら(5人集まって、輪になって……うーん……)
……箒に乗って空へ……
さくら(奈緒子ちゃんの空想話みたい……空想……)
知世「さくらちゃん……」
さくら「……え?何?知世ちゃん」
知世「いえ、このところ、何か考え事なさっていたようなので…」
さくら「あ、ううん、何でもないよ。気にしないで。」
知世「そうですか、であればよろしいのですが…」
さくら「何でもないよ。だいじょうぶだよ。」
知世「さくらちゃん、今日はお時間、空いてらっしゃいますか?」
さくら「うん、いいよ。今日は当番、ないから。」
知世「文房具屋さんに寄っていきたいのですが……」
さくら「あ、それじゃ私も、ノート買っていくよ。」
……
さわやかな風が。
さくら「いい風だね……」
知世「もうすぐ、3月ですわ。」
さくら「そうだねえ。」背伸びしながら
知世「3月と言えば……」
さくら「ほえ?」
知世「そろそろ、お雛祭りの準備をしませんと。」
さくら「あ、そうか。」
知世「もちろん今年も、さくらちゃんの超絶可愛いお振袖姿をビデオに
   収めなくては……」
さくら「や、やっぱり……;今年もそれ、あるんだ……」
知世「ええ。21世紀バージョンをご用意させていただきましたわ。」
さくら「そ、それ、本当にお振袖なの?な、何か違うような……;」
知世「21世紀ですから、既成観念に捉われてはいけませんわ。」
さくら「……(ふと溜息)3月か……」
知世「……どうかなさいました?」
さくら「春休みの間くらい、香港に行けないかなあって……」
知世「……」
さくら「……あ、気にしないで。
    わ、私はいいんだよ。この前、小狼君にチョコ、送ったんだもん。
    話したいときはいつでも電話やメールで小狼君とお話できるし。」
知世「……さくらちゃん。」
さくら「ほえ?」
ギュッとさくらの手を握り、
知世「大丈夫ですわ。」
さくら「大丈夫って……何が?」
知世、黙って微笑み返すだけ。
さくら「……?」

[SCENE3]
再びMAHO堂。
おんぷ「なあに、話って?」
どれみ「また何か悪いことを企んでるんでしょ。」
マジョリカ「(血管がブチ切れそう)……ひとこと多い奴じゃ……
      もうすぐ3月で、おんぷの誕生日じゃろ。」
どれみ「なあんだ、マジョリカもいいとこあんじゃん。」
ララ「『おんぷちゃんの誕生日フェア』でキャンペーンしようと思うの。」
どれみ「と…………」よろける。
あいこ「またおんぷちゃんのファン目当てかいな……」
マジョリカ「しかもおんぷの誕生日は雛祭りとやらと重なっとる。」
あいこ「MAHO堂は和菓子屋やないっちゅうねん。」
マジョリカ「2大イベントでガッポリ儲けるぞい。」
どれみ「何だ、誕生日パーティかと思ったのにさ。」
はづき「どれみちゃん、当日は無理よ。だって……」
おんぷ「バースデーコンサート、今年もあるのよ。」
どれみ「今年こそは誕生日当日に……って思ったのに。あーあ。」
おんぷ「仕方ないわ。はづきちゃんのときだって、随分前に済ませちゃった
    じゃない。」
どれみ「だってえ、配達があったからさ、チョコの。」
はづき「どれみちゃん、わたしは気にしてないから……」
マジョリカ「3月はイベントが目白押しじゃ。売って売って売りまくるん
      じゃい。」
ももこ「おんぷちゃんの誕生日の他に、何があるの?」
はづき「3/14にホワイトデーがあるわね。それと、月末に卒業祝いと、
    ちょっと早いけどお花見。」
ももこ「ホワイトデー?何それ?」
おんぷ「ももちゃんはアメリカで暮らしていたから、知らないわよね。」
はづき「3/14に男の子が女の子にバレンタインデーのお返しをするの。」
どれみ「しかも、倍返し。」
ももこ「それって、おかしいわ。バレンタインデーって、恋人同士が
    プレゼントを交換するのが普通なのよ。」
どれみ「あ、それ、ももちゃんから聞いたことがある。」
はづき「そ、それはそうかもしれないけど……ここは日本だから……」
ももこ「変なの。」
どれみ「まあ、ここは日本のやり方で気楽にやろうよ、ね?」
マジョリカ「お前は始終気楽じゃろうが。ノーテンキとも言うがの。」
どれみ「何よ。ほっといてよ。」
みんなの失笑を買う。
どれみ「ちょっとー。」
はづき「でね、ももちゃん、ホワイトデーにはキャンディを送るのよ。」
あいこ「何言うてん、はづきちゃん。ホワイトデー言うたら、
    ホワイトチョコや。」
どれみ「えー!?2人とも違うよ。
    本当はクッキーデーっていうのが正しいんだよ。だから、クッキー。」
おんぷ「あら、お菓子じゃなくて、品物でいいのよ。」
どれみ「例えば?どんな?」
おんぷ「うーん……ブローチとか、女の子の下着……とか……、あ…」
口を滑らせちゃった。
どれみ「へー、おんぷちゃん、ファンの男の子からそんなものもらうんだ。」
おんぷ「だ、だから……もー、何言わせんのよー!」真っ赤。
あいこ「あかんあかん、そんなん、MAHO堂で扱えるわけないやろ。
    ここはお菓子屋や。で、ホワイトデーやったら、ホワイトチョコ。」
はづき「違うわ。キャンディよ。」
どれみ「違うって。クッキーだよ。」
あいこ「ちゃう言うてるやろ!」
はづき「違うのは2人の方よ!」
どれみ「2人とも、強情だよ!」
おんぷ「だから、下着じゃないってば!聞いてる?」
言い合う4人。混乱するももこ。
ももこ「どれなの……?結局、お菓子?下着?」
マジョリカ「菓子なら何でもええわい。所詮、人間どもの浅ましい発想から
      生まれた行事じゃからの。」
ももこ「うーん……とにかく、男の子の興味を引けばいいのね。」
ララ「お誕生日フェアが終わってからでも遅くはないわ。」

[SCENE4]
木之本家。さくら、帰宅。
さくら「ただいまー!」
台所へ。桃矢が炊事をしている。
さくら「ただいまー。」
桃矢「おう……冷蔵庫に、父さんの作ってくれたおやつがあるぞ。」
さくら「本当!?」
桃矢「食べ過ぎんなよ。」
さくら「食べ過ぎないもん。」
桃矢「テーブルの上に郵便が来てるから、持っていけよ。」
さくら「あ……うわぁ☆」
おんぷのFC会員証が入った郵便。
……
ウキウキしながらおやつを持って、自室へ。
さくら「ただいま、ケロちゃん。ねえ、見て見て〜☆」
中に入ると、ケロが考え事をしている。
さくら「どうしたの、ケロちゃん?」
ケロ「さくら……おかしいと思わんか?この前のこと」
さくら「この前って?」
ケロ「あの晩のことや。外で、5人の、何やケッタイなカッコしたのが
   何かやっとったやろ。」
さくら「その後、ほうきに乗って、どこかに行っちゃった……」
ケロ「それだけやない。お父はんの部屋もホコリ一つのうなってたやろ。
   わいはあのおかしな連中と何か関係ある思てんねん。」
さくら「そりゃ、おかしいと思うけど……私だって、結構悩んだんだよ。
    でもでも、説明つかないもん。ケロちゃん、本当にわからない?」
ケロ「せやかて、行方もつかめんし、手がかりもないことには
   判断のしようがない。」
さくら「うん……」
ケロ「だから、ここ数日消化不良なんや。あーっ、もうイライラするぅ〜」
さくら「ユエさんは何て?」
ケロ「……おお、そやった!あいつのこと、すっかり忘れとったー。」
さくら「……お友達でしょ?」
ケロ「わいは忙しいんや。あいつのことなんか、始終構ってられるかいな。」
さくら「忙しいって、何がよ?」
ケロ「ゲーム制覇と、おやつを食うためや〜〜!!」威張っている。
さくら「(溜息)………おやつ持ってきたけど、食べたら?」
ケロ「おお!」
さくら「とにかく、雪兎さん家に行ってみようよ。」

[SCENE5]
MAHO堂。
ももこの指揮でおんぷフェア用に新しいお菓子を作ることになった。
ももこ「まず、クッキーはいいよね。おんぷちゃんの型抜きで。」
あいこ「いつも作っとるやつやな。」
ももこ「で、おんぷちゃんの好きなものというと、ワッフルよね。」
おんぷ「うん。」
ももこ「それをおんぷちゃんの型に抜いたものも作りましょう。」
どれみ「それ、いいね。」
ももこ「お雛祭りにも因んだものにしようと思ってるの。」
はづき「和洋折衷で、和菓子の要素を取り入れようってことね。」
あいこ「そっか。洋菓子屋とは言うても、ええもんは取り入れんとな。」
どれみ「楽しみ〜。」
おんぷ「でも、和菓子って、作ったことないわ。」
はづき「それなら大丈夫よ。ウチのばあやに教えてもらうわ。」

[SCENE6]
月城家。
ケロ「ここもひっさしぶりやなあ。」
さくら「じゃあ、行くよ。……こんにちわー!」
雪兎「はーい……」
さくら「さくらです。」
雪兎「……さくらちゃん?久しぶりだね、家に来るなんて。
   ちょっと待っててね。」
ケロはバッグの中へ。
さくら「あ、ケロちゃん、ダメよ、隠れちゃ。」
雪兎が玄関まで来た。
雪兎「こんにちわ。」
さくら「こ、こんにちわ……」
さくら、笑い顔がひきつっている。
さくら(もー、ケロちゃんたら……)
……
お茶とケーキ。
雪兎「はい、どうぞ。」
さくら「ありがとうございます。」
雪兎「まだ寒いけど、そろそろ暖かくなるね。」
さくら「そ、そうですね……」
とりあえず、お茶をすする。
さくら(はう〜……何か、きっかけ、つかみづらいよ〜。)
雪兎「どころで、今日は何かご用?」
さくら「え……」
雪兎「わかった!宿題、難しいの出たんだね。」
さくら「あ、あの……」
雪兎「とーやじゃ、また掃除当番3回とか意地悪言うから、
   ボクのところに来たんだね。」
さくら「え……と、その……」
   (もう……ケロちゃんが正体、明かしておいてくれれば……)
さくら、決然としてバッグを開けてケロを取り出す。
ケロ「こ、こら、さくらあ!…………!」
目が合うケロと雪兎。
雪兎「……人形?さくらちゃんの?」
ケロ「…………ひ、久しぶりやなあ、ユエ……」
雪兎「……」
雪兎からユエへと変わる。
……
ユエ「……何か用か。」
ケロ「まったく、不便やな。」
ユエ「仕方ないだろう。」
ケロ「相談、あるんやけど……」
ユエ「映画の続きだったら、ご免だ。」
ケロ「ちゃうちゃう、ちとワケありや。」
ユエ「主と一緒、ということは、また何か危険が……」
さくら「そ、そんなんじゃないんですけど……」
……
ユエ「空想……『創(クリエイト)』は、調べてみたか?」
さくら「い、いえ、まだ……」
ユエ「掃除となると……『消(イレイズ)』ではないな」
ケロ「せやかて、カードは全部さくらカードになったんやから、勝手に
   発動するいうのはないやろ。」
ユエ「あるいは、まだ隠しクロウカードがあるかもしれない。」
さくら「クロウカード……」
ケロ「クロウの奴う〜、まださくらをいじめ足りないんかー!」
ユエ「大丈夫だ。」
ユエ、さくらのそばに寄り、さくらの頬にそっと手を当て、
ユエ「私はいつでもお前のそばにいる。何かあったら、いつでも……」
さくら「ありがとう、ユエさん……」
ケロ「ケッ、いつもおるのはわいの方や。
   ……今晩当たりエリオルんとこへ電話やな。」
さくら「そうだね。」
ケロ「もっとも、底意地の悪い奴のこっちゃ、素直に話すかどうか……」

[SCENE7]
家に戻ったさくら。夕食後、エリオルに電話。
……
エリオル「なるほど、事情はわかりました。」
さくら「……」
エリオル「ですが、私は関与していません。」
さくら「そう……」
ケロ「ほんまか?また忘れとったカードが勝手に悪さしとるんちゃうか?」
エリオル「クロウ・リードの記憶のことを聞かれると、保証はできない。
     ……さくらさん、不安を煽るようで申し訳ないのですが、
     一応、いろいろな可能性を探ってみる必要はあります。
     さくらカードは、どうですか?」
さくら「ここにあるよ。……何かした様子はないみたい。」
エリオル「そうですか。とにかく警戒してください。
     それから、逐次連絡を。」
……
ケロ「あーもう、どいつもこいつも、あてにならん奴ばっかりやー!」
さくら「……」
ケロ「さくら……」
さくら「また、この前のようなことがあったら、って思っちゃって……」
ケロ「げ、元気だしや。な?
   ……そや!いつものように、小僧んとこ、電話したらどうや?」
さくら「うん……けど……」
ケロ「けど?」
さくら「小狼君に、迷惑、かかるから……」
ケロ「何や何や、さくらと小僧とは、その程度の仲やったんか?
   遠慮せんと、ドーンと想いをぶつけたりー!」
さくら「……ありがとう……」

[SCENE8]
MAHO堂が終わって、藤原家でばあやに和菓子作りを教えてもらうことに。
はづきの部屋でパティシエ服に着替えた5人。そこへドアのノック。
はづき「はーい。」
はづきママが入る。
はづきママ「はづきちゃん?」
はづき「ママ。」
4人「お邪魔してます。」
はづきママ「ばあやから聞いたわ。和菓子を作るんですって?」
はづき「ええ。」
はづきママ「フフフッ☆ こういうときのために買っておいたのよー☆」
ハデなデザインのエプロンを出す。
はづき以外の4人、呆気にとられる
はづきママ「ね?いいでしょ?はづきちゃんに似合うかなーって。」
はづき「あ、あの、わたし、もう着替えたから……」
はづきママ「え……は、はづきちゃん、気に入らないんだ……」
はづきママ、泣き出す。
はづき「あ、あの、ママ、違うのよ……」
どれみ「あたし達、いつものこの格好じゃないと落ち着かないんです。」
はづき「う、うん、そうよママ……わたしもみんなと同じじゃないと……」
はづきママ「本当……?」
はづき「ええ、だから、今日はこの格好で……」
はづきママ「……でもでも、この次は必ず着てちょうだいね?」
涙ぐみながら部屋を後にする。
はづき、溜息。
はづき「どれみちゃん、ありがとう。」
どれみ「エヘヘ、いいんだよー。」
はづきママ「あ、あのう……」
また突然入ってきたはづきママ。あわてる5人。
はづきママ「お夕食、食べていってね☆」
4人「は、はい……」
……
厨房へ。
ばあやに教えてもらっている。
ももこ「はづきちゃん、和菓子作りって面白いわね。
    粘土みたいだし、色もこんなにたくさん使えるなんて。」
はづき「これなら、いろいろな形のものが作れるわ。」
あいこ「でも、日持ちせえへんのが難点やな。手間もかかるし、
    大量生産いうわけには……」
ばあや「和菓子は、お客様にお喜びいただきたいという”真心”をこめて
    作るものでございます!!」
4人「はあ……!?」
はづき以外の4人、目がテン状態。
どれみ「またか……」
あいこ「いつもながらアツいわ……」
おんぷ「思い込み、激しいのね……」
はづき「ももちゃん、わかった?」
ももこ「う……ん、この前よりはわかった……かも……」

[SCENE9]
さくらの部屋。就寝前に小狼に電話している。
小狼『そうか……そんなことが……』
さくら「うん……」
小狼『何とも言えないけど、魔力……かもしれない』
さくら「魔力……じゃあ、魔法?カードさんの?」
小狼『その、部屋が綺麗になったのと関係があるのは間違いない、と思う。』
さくら「私や小狼君と、同じってこと?」
小狼『同じかどうかは…………どんな格好だった?』
さくら「よく見ていたわけじゃないけど、トンガリ帽子で、5人とも色が
    違ってたな……髪型、変わってた。おっきなお団子頭の娘とか、
    おさげが輪っかになってた娘とか……」
小狼『え……?ま、待て、そのお団子のやつは髪の毛、赤くなかったか?』
さくら「そう言えば……」
小狼『輪っかのやつは金髪で……』
さくら「うん……そうだった……かも……」
小狼『そいつら、香港で見たぞ。』
さくら「え?」
小狼『ほら、バレンタインデーの、その、さくらが送ってくれたチョコ、
   そいつらが配達してくれて……同じやつかどうか、分からないけど……
   服装は違うみたいだな。帽子はかぶっていなかった……』
さくら「そ、そうだったの……」
小狼『日本から香港へ、どうやって来たのかわからないけど、
   直接持って来れるなんて……』
さくら「ええ……」
小狼『何か関係ありそうだ。』
さくら「……」
小狼『あ、あの、そんなに深刻になるな。だいじょうぶだ。何かあったら
   すぐに俺に知らせてくれ。電話でもメールでもいいから。』
さくら「うん……」
小狼『も、もし、さくらに何かあったら、すぐに行くから。』
さくら「え……」
小狼『だ、だから、いつでも俺に……その……』
さくら「……ありがとう。小狼君に相談したら、すごく元気でたよ。」
小狼『そ、そうか…………あ、あの、さくら……』
さくら「うん、なあに?」
小狼『その、まだ先だけど……ホ、ホワイトデー、な、な、何がいいかな?』
さくら「え?」
小狼『何か、欲しいものがあったら……』
さくら「ありがとう。小狼君がくれるものだもん。どんなものでも……」
小狼『そ、そうか……あ、あの、……当日……その…………イテテテテテ!』
さくら「……小狼君?」
小狼『な、何でもない。また電話する。おやすみ……』
さくら「うん、おやすみなさい……」
……
苺鈴が小狼の耳を引っ張っていた。
苺鈴「まったくもう。何バラそうとしてんのよ。
   木之本さんには黙っててって言ったじゃない。」
小狼「す、すまん……」
苺鈴「たまたま通りかかったからよかったものの、小狼たら口が軽いんだから。
   まさか、4/1のこと、しゃべっちゃったんじゃないでしょうね?」
小狼、首を横に振る。
苺鈴「本当?」
小狼、首を縦に振る。
苺鈴「黙っててよ。」部屋を後にして、
苺鈴「マズイわ。大道寺さんに報告しとかなきゃ。」

[SCENE10]
はづきの家で夕食を取り、はづきの部屋でしばしくつろぐ5人。
あいこ「なあ、みんな……?」
どれみ「なあに、あいちゃん?」
あいこ「思うねんけど、バレンタインデーんときやった無料配達、
    あれやめへん?」
どれみ「えーっ!?なんで?」
はづき「結構、評判良かったのよ、あれ。」
あいこ「でも、あれのおかげではづきちゃんの誕生日パーティー、
    当日にでけへんかったやん。」
おんぷ「しかも、あの後みんなヘトヘト……」
あいこ「町内限りとかせえへんと、翌日に差し支えるで。」
はづき「……そうね。特にどれみちゃんとももちゃん、大変だったものね。」
ももこ「でも、あの時は、マジカルステージのおかげで香港行けた、
    どれみちゃんとあたし。」
どれみ「大変じゃなかったよね。」
ももこ「でも、そのあとは地図で住所、探し回ったわ。」
どれみ「そうだった……あの地図、全部エーゴ……」
あいこ「でも中国語やったら、誰も行けへんもん。」
どれみ「ももちゃんがいなかったら、どうしようもなかったよお。」
ももこ「しかも、届け終わって、箒に乗ってる間に魔法解けて、
    日本にもどってた。」
どれみ「そう!そうだよう、観光どころじゃなかったよおぉ。」
あいこ「どれみちゃん、観光やないって。」
おんぷ「でも、せっかく行ったんだから、せめて夜景くらいは、ねえ。」
どれみ「あーあ、何のために香港まで行ったのか……」
ももこ「チョコレートを届けるためよ、どれみちゃん。」
どれみ「あ〜、あたしって、やっぱ世界一不幸な美少女〜!」
あいこ「どれみちゃん……」
ももこ「香港か……あの男の子……」
はづき「ガールフレンドのあの娘……」
おんぷ「魔法……」
あいこ「生きてるぬいぐるみ……また、思い出してしもうた。」
はづき「全てはそこから始まったのね。」
あいこ「……元はと言えば、あたしがあのねーちゃんに勧めたんやもんな。
    かんにんな、みんな。」
はづき「わ、わたし、そんなつもりで言ったんじゃ……」
どれみ「あいちゃんは全然悪くないよ。」
ももこ「そうよ。あたし達、あの娘の気持ちを届けに行っただけよ。」

[SCENE11]
さくらの部屋。就寝中。
『希望(ホープ)』のカードを胸に抱いて、
さくら「小狼君……だいじょうぶ……だよね……」

[あーあ、次、どうしよう……]

--
S. GOTO
mailto:goto.shinichiro@lab.ntt.co.jp