ども、みやこしです。

「BSアニメ夜話」、今期最後の第4夜は「カードキャプターさくら」です。
#次期があるかは不明です。

ゲストは、高見恭子さん(タレント)、佐藤心さん(ライター)、加藤梅造さん
(イベントプロデューサー)、池田憲章さん(アニメ・特撮評論家)。

冒頭、ゲストの方の発言は、ツッコミ入れたい所が色々。

まず高見さん。
「(子供に)ディズニーアニメか『さくら』を見せておけば健全ないい娘に育っ
 ていくなぁ、みたいな(笑)」
#そ、そうかなあ…。

さらに、「(さくらの)髪型真似したんですよ」「娘さんが?」「私が」
#あんたがかい(^_^;

次に佐藤さん。
雑誌の全プレでゲットした『さくら』の弁当箱をおもむろに取り出し、箸とかが
小さくて使えなかったと言いつつ、ご飯を入れて食べてみた、と発言。
#使っとるがな!と周りからもツッコミが。

で、加藤さん。
「周りの人が『萌え萌え』言ってたのに興味を持った」等と普通に語ってた所に、
乾さんの質問「加藤さんはグッズ持ってないんですか?」。
すかさず取り出したのが、あの「クロウカードセット」。DVDに付いていたさくら
カードまで、ちゃんと入れてあります。
#あんたもかい!

この時、乾さんが「一応聞きますけど、『萌え』って何ですか?」と質問。
やはりこの言葉について触れずにはいられないところで、キーワードにしなかっ
たのが不思議なぐらいなんですが、皆さん一言で説明するのはなかなか難しいよ
うでした。
#じゃあ二言では?と、どこかの先生みたいなツッコミは無しで(^_^;
#とりあえず「萌え萌えジャパン」でも読んでおくとか…。

さて、今回のキーワードその1は「新世代の魔法少女」。
「さくら」では、「魔法で変身しない」等と並んで、「衣装を毎回変える」とい
うのが特徴に挙げられました。
#「魔法少女」とは直接関係無いような気もしますが…。

これは、CLAMPがマッドハウスに打ち合わせに行った時、「なんでアニメって衣装
変えないんですか?女の子としておかしいですよ」と、疑問を呈したのが始まり
だそうで。その場は、アニメで毎回衣装を変える事の大変さ等を監督達が説明し
て終わったのですが、後日、マッドハウスから「衣装考えてくれませんか?」と
CLAMPに打診があったとのこと。
#マッドハウスがチャレンジャーで良かったです。

次に出てきたのが、「魔法少女の歴史」。岡田さんが示した年表があったので、
引用します。
1966「魔法使いサリー」
1969「ひみつのアッコちゃん」
1974「魔女っ子メグちゃん」
1982「魔法のプリンセス ミンキーモモ」
1983「魔法の天使 クリィミーマミ」
1984「魔法の妖精 ペルシャ」
1985「魔法のスター マジカルエミ」
1986「魔法のアイドル パステルユーミ」
1992「美少女戦士セーラームーン」
1994「赤ずきんチャチャ」
1996「魔法使いTai!」
1998「カードキャプターさくら」
1999「おジャ魔女どれみ」
2004「魔法少女隊アルス」

「アルス」がちゃんと入ってるのが、いかにもNHKらしいというか。
#でも、「ヤダモン」や「コメットさん☆」が入ってないなぁ…。

話は、CLAMPについてに移ります。
岡田さん曰く、「新分野を開拓するより、メガヒット作品のアレンジが上手い
『日本の大手電機メーカー』みたいな作家」。
故に評価が分かれる作家である、という評ですが、どうでしょうか。私自身は、
CLAMP作品は「さくら」「ちょびっツ」「エンジェリック・レイヤー」ぐらいし
か読んだ事はないので、正直よく判らないです。

キーワードその2は「キャラクターの魅力」。
解説ビデオでは、主要キャラの様々な場面が映されたのですが、この時、知世を
紹介する場面で「可愛いですわ」「可愛すぎますわ」「素晴しいですわ」の三連
攻撃(違)になるように映像を繋げているのが可笑しい(^_^)

japan.anime.prettyのながたさんの記事<chpt9l$1a18$1@news2.rim.or.jp>でも
触れられていますが、アメリカでは知世が全部カットされてたという話。
池田さんによると、「アメリカの批評を読むと、日本のテレビバージョンがベス
トと書いてある。アメリカで放送したバージョンを観て満足してたらいけない、
日本放映版を探せ、と」とか。
#でも、実際に観た事のある方はいないようでした。

で、佐藤さんが、CLAMP作品の評価についての話の続きで、コスチュームの使い方
やキャラクターの魅力的な見せ方についてはオリジナリティーがある、と発言し
たのが、「キャラクターの魅力」のまとめのように思いました。

あと、「モノローグの上手さ」についてとか色々あってから、今回の「アニメマ
エストロ」のコーナーは「色指定の魔法」。

マッドハウスから借りてきたという、色見本セル、色指定、カラーチャート等を
参考に、「さくら」では200〜300色使ってるとか、ハイライト、ノーマル、カゲ
の説明とか、さくらと知世の色彩設計の違いによる主役・脇役の文字通りの「色
分け」とか、光源による色彩設計の違いとかの解説です。
#「さくら」の、というよりかは、アニメ作品一般における話にもとれます。
#当時としては、200〜300色使ってるのは多い方らしいですが。
#今はほぼデジタル彩色になっているのでしょうが、何色ぐらいなんでしょうね。

さて、最後の方になって「なぜ大きなお友達が熱中してしまうのか」という話に
なってしまいます。しかも、岡田さんが出したのは「作品の魅力で語るのではな
く、好きになる側の心情のほう」という難しい話です。
#そんな事言われても、「人それぞれ」とどこかの国の総理大臣みたいな事しか
#言えないです(^_^;

佐藤さんの答としては、「'90年代のリアルの少女は、『コギャル』に代表され
るように、『少女の商品化』が一般化され、結果、内面が無い記号になっていっ
た。故に、内面を持っている少女として(「さくら」が)支持された」というよ
うなものでした。

しかし、さらに岡田さんは「現実の女の子に絶望したからアニメの女の子がいい
んですか、という話になっちゃう」と来ます。
#これは、岡田さん自身「頭が悪い質問をしてしまうと」と先に断わりを入れて
#いるように、あくまで、「大きなお友達」をステレオタイプに悪く扱いがちな、
#バラエティ番組等の側を想定した質問です。

佐藤さんは、「絶望と言うほど大層な事ではない。また、さくらが、10歳の小学
4年生であることが重要」(つまり、その年頃なら「さくら」に出てくるような
子も現実にいる、と思えるのでは)という答。

高見さんの「子供は、お母さんの見てない所で、汚いものもちゃんと見ている」
というのは、岡田さんの「子供に綺麗なものだけ見せたくない」というのを受け
てのものです。

加藤さんは、「(『さくら』の世界は)綺麗なものだけではない。複雑な恋愛関
係がある」と言います。ここには、少年同士、少女同士という関係も含まれます。
(当然、利佳ちゃんと寺田先生とも(^_^;)

#ただ、この発言はちょっとずれてるような気もします。
#番組中でも触れられていましたが、「さくら」では、これらを「特別なもの」
#として見せていないので、これをもって「綺麗なものだけではない」というの
#はちょっと違うんじゃないか、と。

あと、日常描写の細やかさみたいな話もあったのですが、その辺は言わずもがな
でしょうね。

最後に、乾さんの「純粋に可愛さを楽しみたいな、と」という言葉で締めとなり
ました。

#「『カードキャプターさくら』放映中」というテロップをちゃんと入れる辺り、
#そつがありません(^_^;

では。

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宮越 和史@大阪在住(アドレスから_NOSPAMは抜いてください)
BGM : 会いたい by ALLEY:A