日文です。
 週末に某社から出ているシスプリの某アンソロジー本(うぷぷ)を
買いました。9話収録されているんですが、妹ごとの割合はこんなの↓
千影 3本
衛 2本
鈴凛、咲耶、鞠絵、白雪 1本
どうした可憐!一番メインじゃないのか!?(笑)
ただしゲーム版らしいので、TVしか知らないとちょっと違和感が。

"S. GOTO" wrote:

> 「カードキャプターありあ」

> 桃矢 「おそよう、亞里亞」
> 亞里亞「にいや…………おはよう………………」
> …………これ以降、会話が続かない状態がしばし続く。

 と、そこに藤隆が入ってくる。
藤隆「桃矢くん、亞里亞さん、おはようございます」
桃矢「おはよう、父さん」
亞里亞「おはよ〜う〜、父や」
桃矢「俺にはさっき挨拶したろ」
亞里亞「兄やじゃ〜ないの〜、父や〜」
桃矢「だから俺がどうした」
亞里亞「ちがうの〜、父や〜」
桃矢「だから『とうや』は俺の名前だろ」
亞里亞「兄やのいじわる〜、クスン……」

 しかし藤隆の呼び方がこのように決まるとすると、「お父様」
「おとーたま」「父上様」あたりはともかく、可憐ちゃんが
「お父ちゃん」と呼ぶのは違和感亞里亞り、もといありありだあ。

 すでに他の妹が眞深ちゃん以外埋まっているけどいいや、書いちゃお。
物語の発端ネタ。

「カードキャプターひなこ」
 自宅の地下室から起きる物音に気がつき、雛子は父の書庫を覗いた。
ゴト、ゴト……と音を立てているのは一冊の本だ。
 音をたてている本に近づく雛子。本は……ちょっと高い所に乗っている。
雛子「ヒナにはとどかない〜」
 雛子は周囲に置いてある世界的に貴重な古書を無造作に積み上げると
よじのぼった。途中、一度本が崩れて表紙が取れたりページが破れたり
したけどそんなことでくじける雛子ちゃんじゃないぞ。
雛子「よいしょっと」
 と、革張りの本を取り出した雛子。開けてみると中にはカードが。
雛子「あれ?ごほんなのにとらんぷがはいってる」
 雛子、一番上にある1枚のカードを取り出して見る。そのカードには
「WINDY」の文字が。
雛子「……ヒナ、よめない……」
 他のカードもいくつか出して見るが、いつもお兄たまやお父たまに遊んで
もらってるトランプとは違うようだ。
雛子「つまんないの」
 と本を戻し、雛子は書庫を出ていった。後にはくしゃくしゃになったまま
詰まれた古書が残されていた。
 完

「カードキャプターはるか」
 自宅の地下室から起きる物音に気がつき、春歌は父の書庫を覗いた。
長刀を構えながら。
春歌「この私のいる家に盗人とは命知らずな。成敗してくれます!」
 だが、ゴト、ゴト……と音を立てているのは一冊の本だ。
春歌が手にとって見ると、中からカードが出てくる。
春歌「百人一首?……ではないようですね。百人一首ならよかったのに……」
<妄想スタート>
 寝殿造りの屋敷の一室。
 外は春霞の中、桜の花びらが舞っている。
 どこからともなく雅楽の調べが。
 そして、百人一首を間に、十二単を着た春歌とやはり貴族姿の桃矢が。
「松島や、ああ松島や松島や〜」
春歌「はいっ!」
桃矢「はい!」
 と、二人の手が「それにつけてもかねのほしさよ」と書かれた札の上で
接触する。
春歌「あ、兄君様……」
桃矢「春歌……」
 と桃矢、春歌の手をとってじっと春歌の目を見つめる。

春歌「いやんいやんばかんばかん兄君様ったらそんなあもう恥ずかしいですわぁ」
 と、本をかかえて恥ずかしがること30分。
ケロ「ええかげんに話を進めんかい!」
 と、我慢できずに出てきてしまう。
 と、いきなり春歌がシリアスな表情になり、
春歌「出たな物の怪!覚悟!!」
と言うが早いか、長刀の一閃でケロを真っ二つにしてしまう。
ケロ「んな、アホな……」
 ケロ、消滅。
 春歌、全く意に介さず、カードの本を元の位置に戻すと、
春歌「兄君様、私と百人一首をいたしましょう〜」
 と出て行ってしまう(自分で持ってるんかい)。後には、守護者を失った
クロウ・カードが残されていた。
 完

 あ、どっちも「カードキャプター」にならずに終わってる^^;;

 ええい!おまけだ!前から暖めていたネタ使っちゃお!

「カードキャプターでじこ」
 秋葉原のゲーマーズ地下倉庫。
 ギィと扉が開いて入ってきたのは、メイド服にネコミミ帽子、レタス色の
髪の毛がキュートなわれらがでじこちゃん。
でじこ「お店がヒマだから倉庫の中からでじこ様グッズでも探して店頭に
飾るにょ〜……にょっ!?」
 物音に気がついたでじこ、一冊の本に気がつく。開けてみるとカードが。
でじこ「トレカかにょ?でも見たことのないキャラクターが描かれている
 にょ。まあついでだから出してやるにょ」
 と、でじこグッズの入った段ボール箱にクロウカードブックも放り込んで
店に戻る。店は店番のぷちこのみ。……と、平日の午前だというのにその
ぷちこの相手をしているムラタクのみ。
でじこ「ムラタクもよく飽きないにょ〜。さて、このカードはどうするかにょ。
 やっぱりトレカ売り場に置くにょ。値段はわかんないけど適当に書いておいて
 売れれば儲けもんにょ」
 とクロウカードブックをトレカ売り場に置くと、
「珍品!謎のトレカセット 特価¥500(税別)」
 と書いたポップを作り、一緒に置いてレジに去っていった。

ケロ「ってちょっと待てぃ!勝手に売ってどないすんわっぷ!?」
 怒ったケロが飛び出したが、でじこはすばやくケロを掴むと
 ビニール袋に入れて、ポップを直した。
「珍品!謎のトレカセット 特価¥500(税別)ぬいぐるみつき」
でじこ「全く、オマケつきならオマケつきと書いてほしいにょ」
ケロ「だから売りもんやないって、人の話ぃ聞かんかい!」
 でじこ、ケロを一瞥するとさらにポップを直す。
「珍品!謎のトレカセット 特価¥500(税別)喋るぬいぐるみつき」
ケロ「だからわいはぬいぐるみやない!ちゃんと生きてるんやからな!」
でじこ、さらにポップを直す。
「珍品!謎のトレカセット 特価¥500(税別)喋る生のぬいぐるみつき」
ケロ「ナマとはなんや、ナマとは!もう怒ったでえ。口から火炎放射!」
 と、袋を破って飛び出すケロに、
でじこ「うるさいにょ。目からビーム!」
 ビビビビビ!
 目からビームの威力にケロは火を噴きながら回転しつつゲーマーズの壁を
突き破って空へと消えていった。
でじこ「全く、ゲマモドキのくせに生意気な奴だったにょ。しかしこの
 ケチがついたカードどうするかにょ。有名なキャラクターのカードというわけでも

 ないし、さっさとカモを見つけて売りつけるに限るにょ」
 と、そこへミナタクが。
ミナタク「こんにちは〜」
でじこ「(ダークでじこな表情で)くっくっく、カモが来た……(振り返ると
 笑顔になって)おやこれは、ミナタクさん。おまえ学校はどうしたのかにょ」
ミナタク「今日は創立記念日だよでじこちゃん。ラ・ビ・アン・
 ローズは?」
でじこ「うさだのことなんか知らないにょ。それよりもミナタク、
 新入荷ホヤホヤのカードを買わないかにょ」
ミナタク「見たことないカードだねえ。鉄腕ジョニーなら買うけど、それは
 別にいらないなあ」
でじこ「でもそのカード、うさだが絶対売れるからって仕入れた商品にょ(嘘)」
ミナタク「えっ!?ラ・ビ・アン・ローズお勧め!?買う、買う!絶対買う!
 いくらなのねえいくらなのでじこちゃん」
でじこ「本体価格500円に消費税だから……」
 と、猫手袋でレジを叩く。
でじこ「5836円にょ」
ミナタク「はい、6000円でお願い」
でじこ「6000円のお預かりで……」
 またレジを猫手袋で叩くでじこ。
でじこ「お釣りは27円にょ。どうもありがとうにょ」

 と、ゲーマーズを出て秋葉原の町を歩くミナタクの前に、突如巨大な翼を持つ
男が舞い降りた。
ミナタク「こ、こんな所にコスプレ男……?」
男「わが名はクロウカードの審判者・月。おまえが新しいクロウ・カードの
 主だな」
ミナタク「クロウ・カード?ひょっとしてさっき買ったこのトレカのこと?」
 とミナタク、クロウ・カードを取り出す。
月「そう、それだ。おや?まだ名前を書いていないのか?」
ミナタク「そんな、トレカに名前を書いたりしたら価値が下がっちゃうじゃ
 ないか〜」
月「なにをわけのわからないことを言っているのだ。貴様、カードの主に
 なる気があるのかないのか!」
ミナタク「うわ〜、変質者だ、助けて〜」

 ゲーマーズの扉が勢いよく開けられる。ミナタクだ。
ミナタク「でじこちゃん、このカード返品するよ」
でじこ「返品?一度開封されたものの返品は受け付けられませんにょ」
ミナタク「開封ってこれ最初っから開いていたじゃないかあ。お金は
 返してくれなくてもいいから、って本当は返してほしいけど、
 とにかくカードは返すよ。じゃね!」
 と言い残すとカードをでじこに押し付け、ミナタクは店から脱兎のごとく逃げ出
す。
 と、入れ替わりにやってくる月。
でじこ「また変なのがやってきたにょ」
月「娘、カードの真の持ち主はおまえというわけか。たしかにお前からは
 常人ならざる力を感じることができる」
でじこ「おまえじゃないにょ。デ・ジ・キャラットという立派な名前が
 あるから覚えておくとこのでじこ様が大女優になったときに役立つにょ」
月「クロウの作りしカードたちよ
 汝らの主たることを望む者がここにいる」
でじこ「別にそんなもん望んでないにょ」
月「『選定者ケルベロス』に選ばれし少女……って、ケルベロスはどこに行った?」

でじこ「あの黄色いぬいぐるみのことかにょ?今頃は太平洋の藻屑にょ」
 でじこの予想は残念ながら外れていた。その頃、神田川に黄色いゴミが浮かんでい
た。
月「まったく奴は相変わらず職務怠慢をして……エヘン。気を取り直して続けるぞ。

 名をデ・ジ・キャラット 
 少女が真に我らの主にふさわしいか
 我『審判者・月』 
 最後の『審判』を行う」
でじこ「なんだか知らないけどこのでじこ様に戦いを挑むなんて消費税込みで
 百五年早いにょ。先制攻撃、目からビーム!」
 ビビビビ!
 だが、でじこの目からビームは月の翼に跳ね返され、まだ店内にいたムラタクを
直撃した。とばっちりを受けてダウンするムラタクをぷちこはアラレちゃんの
う○ちつつきのように木の枝でツンツンとするのであった。
月「カードを使っての攻撃以外は無効だ」
でじこ「そんなことを言ってもカードの使い方なんてでじこは知らないにょ……
 にょ?(ダークデジコになって)にょっにょっにょっ……ユエさんとやら、
 おまえ、カードの審判とやらをするためにいるのかにょ?」
月「?まあ今はそうだが、それがどうかしたか」
でじこ「これを見るにょ!」
 と、でじこが手にしたのは、蚊取り線香をつけるために店内に常備されて
いるライター。
 しゅぼっ。
 火をつけたライターを右手に、左手にクロウカードの束を持っているでじこ。
でじこ「このカードに火をつけてやるにょ」
月「な……!?」
でじこ「にょっにょっにょっ。もしカードが萌^H燃えてしまったらおまえは
 失業にょ。存在意義を失ってしまうにょ。おまえなんかブキミコンビ以下にょ」
ブキミ「でじこちゃんヒドイよ〜」
 ってここにいないのに突っ込むんぢゃねえ。
でじこ「これがでじこ様流のカードの『使い方』にょ。さあ、カードを灰にされたく

 なければ素直に負けを認めるにょ」
月「そんな邪道な『使い方』を認めるわけにはいかん!」
でじこ「ふぅ〜ん。ならカードにパッと火がついてポッと燃えるだけにょ。
 あと15センチ、10センチ、5センチ……」
月「……わかった。
 審判打ち切り。
 我『審判者・月』
 真に不本意ながらも
 止むに止まれぬ事情により
 デ・ジ・キャラットを
 仕方なく
 しょうがなく
 本当はそんなこと望んでいないのだが
 新しい主と認めざるを得ない」
でじこ「やったにょ、さすがはでじこ様の頭脳プレイにょ。で、このカード、何に
 使えるのかにょ?」
月「これでも読め」
 と、月は講談社版クロウカードに付属していた薄っぺらい説明書をポイっと
投げると、去っていく。


店長「ただいま戻りましたよ、でじこちゃんぷちこちゃん」
ゲマ「ちゃんと二人とも店番できたかゲマ」
 と、帰ってきた二人の前に、でじこがやってきて、
でじこ「大丈夫にょ。別段変わったこともなかったにょ」
 そう、彼らにとってあの程度は「変わったこと」ですらなかったのだ。
 世はなべてこともなし。

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◆野火子「これからもずっと背負ってくれますか?」◆
◆       from「おにいちゃんといっしょ」FISH CAFE◆
◆             日文  酔夢  yutaka-o@fsinet.or.jp◆
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